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2017年12月26日のブックマーク (2件)

  • 見られていると絶縁体が安定化する -観測による量子多体状態の制御技術を確立-

    富田隆文 理学研究科博士課程学生、高橋義朗 同教授、段下一平 基礎物理学研究所助教らの研究グループは、レーザー光を組み合わせて作る光格子に極低温の原子気体(レーザー冷却、蒸発冷却などを施し、真空容器中の気体を絶対温度でナノケルビンの温度にまで液化・固化させることなく冷却させたもの)を導入し、周囲の環境との相互作用によるエネルギーや粒子の出入り(以下、散逸)が量子相転移(圧力や磁場などを変化させた際に量子力学的なゆらぎにより物質の状態が異なる状態へと変わること)に与える影響を観測することに、世界で初めて成功しました。 研究成果は、2017年12月23日午前4時に米国の科学誌「Science Advances」に掲載されました。 極低温原子気体を用いた量子シミュレーションは21世紀に始まった比較的新しい研究方法で、いまなお大きな発展の可能性を秘めています。今回の研究でシミュレートした開放量子

    見られていると絶縁体が安定化する -観測による量子多体状態の制御技術を確立-
  • 雷から「反物質」が生成されるメカニズム、ついに解明へ 京都大学の研究チームが発表(1/3ページ)

    自然界にはほとんど存在しないと考えられていた「反物質」が、雷という身近な自然現象によって大量に生まれている--。そのメカニズムが、京都大学の研究チームによって世界で初めて解明された。 PHOTOGRAPH COURTESY OF YUKI WADA 地球上には、絶えず宇宙から高エネルギーの放射線が降り注いでいる。宇宙線と呼ばれるこれらの放射線は、超新星の残骸やブラックホール、そして中性子星が「加速器」の役割を果たし、高エネルギーの電子や陽子を生み出した結果と考えられている。 近年の観測では、こういった粒子の加速現象が、非常に身近な「雷」や「雷雲」で発生し、同様に高エネルギーの放射線(ガンマ線)を生み出していることが明らかになっていた。しかし、粒子がどのようにして加速されるのか、そして発生したガンマ線が大気中でどのような反応を起こすのかは、十分に解明されていなかった。 こうした課題に取り組ん

    雷から「反物質」が生成されるメカニズム、ついに解明へ 京都大学の研究チームが発表(1/3ページ)