正しい相手に渡すために三つの識別番号を使う では、具体的に各プロトコルがどのようにデータを処理しているのかを、確認してみよう。 下図は、コンピューターAからコンピューターBにデータが流れる際の各プロトコルの処理内容を示している。 ここで重要な役割を持つのが、「ポート番号」、「IPアドレス」、「MACアドレス」の三つだ。 コンピューターAでは、TCP処理ソフトは、アプリケーションが送出するデータにTCPヘッダーを付けてTCPパケットを作る(図の(1))。TCPヘッダーには、データを渡したいアプリケーションを示す「宛先ポート番号」と、応答データが送信元のアプリケーションに届くように指定する「送信元ポート番号」が書かれる。ポート番号の詳細については後述する。 次にIP処理ソフトは、TCPパケットにIPヘッダーを付けてIPパケットを作る(同(2))。IPヘッダーには、IPネットワークの住所に当たる