iPhoneが好調だ。調査会社MM総研によると2009年度のスマートフォン国内出荷台数234万のうちの7割以上がiPhoneだという。まさに「一人勝ち」状態だ。 いま、このiPhoneとつばぜり合いを演じている携帯電話がある。想像がつくだろうか。「らくらくホン」だというと、意外に思う方が多いかもしれない。 ともに「ユニバーサルデザイン」に基づく機能を搭載 らくらくホンは、NTTドコモが販売している高年齢層向けの携帯電話である。主に富士通が開発・製造しており、2010年2月時点で累計で1600万台を出荷している人気機種だ。画面で表示する文字を大きくでき、ボタンが押しやすくなっているなどの特徴がある(写真1)。 使いやすさを重視した携帯電話が、高機能なスマートフォンであるiPhoneと対決する要素はどこにあるのか。それは「ユニバーサルデザイン」という考え方に基づいた機能を搭載している点である。