今回は、「Linuxカーネルのファイルデータ管理」について解説していきます。 ただ、単なる教科書的な説明だけではつまらないので、Android実験用に購入した組み込みボード(Android移植済み)を使い、実際のファイルデータ管理の内容をデバッグしながら見ていきたいと思います。使用するデバッグ手法としては、Linuxでおなじみの「kgdb」(注1)を利用することにします。 そして、ここで説明するLinuxファイルデータ管理の理解をより“実践知”として生かせるように、「Linuxカーネルメモリからファイルデータを復旧する方法」を紹介します。 具体的には、デバッグ中に「メモリダンプ」を採取し、そのダンプ情報からあるファイルのデータを復旧していきます。このやり方を習得しておくと、ログファイルなどのファイルデータをメモリダンプから参照できるようになるので、裏ワザとして覚えておくと大変役に立ちます(