みずほ証券がテストの件に加えてもう一つ、東証の重過失に当たるとしたのが「システムの開発手法が適切ではなかった」点だ。開発ベンダーに適切な開発手法を求めなかったため、発注者である東証も責任を免れないとする。 開発手法が適切ではないことを説明するために、みずほ証券は具体的な事例を示した。東証がソースコードを修正する際に、「モジュール詳細定義」などのドキュメントを修正していなかった点だ。 東証はこの事実を認めた上で、「一旦コーディングが済めば、その後の修正は、全てソースコードを中心に行うことが最も効率的であるから、モジュール詳細定義を改訂していなかったことに問題はない」と反論した。「コーディングが済めば、ソースコード自体が、最も詳細なドキュメントである」というわけだ。 これに対してみずほ証券は、ソフトウエア工学の専門家による意見書を引用し、こうした東証の主張を真っ向から否定した。「システムを保守
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