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執筆者 斎藤 勲 地方衛生研究所や生協などで40年近く残留農薬等食品分析に従事。広く食品の残留物質などに関心をもって生活している。 新・斎藤くんの残留農薬分析 斎藤 勲 2014年1月9日 木曜日 キーワード:メディア 発がん物質 農薬 「コロッケのコロモの2.6%、中身の0.4%がマラチオンだった!!」本来ならばこのような形で表現すべきものではないだろうか。㈱アクリフーズ群馬工場製造のコロッケから検出された、マラチオンの濃度である。1月7日のメディアの見出しには、コロッケのコロモ部分から260万倍、中身が40万倍のマラチオン検出となっているが、何の260万倍かもわからないし、その異常さも伝わってこない。 農薬の残留基準は、適用作物に使用する際の適正管理として基準が設定されている。その基準値を使って、それぞれの食べる量をかけて全てを合算にした値が、1日摂取許容量(ADI)を下回っていれば、
アルツハイマー病の治療法確立を目指す国家プロジェクト「J―ADNI」でデータ改ざんの疑いが浮上した。先端医療を巡る国際競争の激化で研究倫理がゆがんだ可能性がある。 「途中データでも良いので至急ご提出いただけないか」。仕事始めの6日、検査データを検証する責任者の朝田隆・筑波大教授と杉下守弘・元東大教授のもとへ、岩坪威・東大教授が代表を務めるJ―ADNIの「データセンター」からメールが届いた。今年度内に成果を公表するため焦っていると2人は受け止めた。 2007年の研究開始以来、J―ADNIでは成果を示す論文が出ていない。朝田教授は「岩坪さんは官庁から『早く業績を』とやんややんやと言われ、立場上成果を出したいのだろう」と推し量りながら言った。「2割近くのデータは使えない。功を焦るべきではない」
国と製薬会社が33億円を投じ、認知症の7割を占めるアルツハイマー病の早期発見を目指す国家プロジェクト「J―ADNI(アドニ)」で、臨床試験のデータが改ざんされた可能性が浮上し、厚生労働省は調査を始めた。一定の時間を経た後に記憶を確かめる検査で時間を書き換えたり、不都合な症状を削除したりしていた疑いがある。先端医療を巡る国際競争が過熱する中で、日本の研究への信用が失われかねない事態だ。 J―ADNIはアルツハイマー病の兆候を調べ、早期治療や新薬開発に役立てるのが目的。物忘れなどの症状と脳画像や血液との関連を研究する。これまで経済産業省、厚労省、文部科学省が計24億円、製薬会社11社が計9億円を支出し、認知症研究の第一人者である東大の岩坪威教授(神経病理学)を代表に全国38の医療施設が参加。製薬会社などがつくる「バイオテクノロジー開発技術研究組合」が事務局を担う。 改ざんの疑いがあるのは、20
ここに、名簿がある。「日人惨殺華工之調査」。関東大震災直後、被災地で虐殺された中国人について、当時、東大農学部で学んでいた王兆澄らが調査し、まとめたものだ。日本人が混乱に乗じて虐殺したのは、朝鮮人だけではなかった。それを示す第一級の史料は、外務省外交史料館(東京都港区)でひっそりと公開されている。だが名簿の存在はおろか、中国人虐殺自体について知る人も少ない。政府が負の歴史に目をつむる傾向にある中、研究者も逆風にさらされている。 名簿には、被害者の氏名、年齢、原籍、被災前住所などとともに被害の日時、場所、加害者、凶器、被害状況などが書かれている。死者には「死」、受傷者については「頭上四刀右腰一刀」といった詳しい状況も記されている。 日時は震災直後の9月2日や3日が多く、被害場所としては「大島町」を中心とした東京都内のほか、「神奈川縣」という記述も散見される。中国、特に地理的に日本と近い温
ペットとして人気がある外来種のミドリガメについて、環境省は輸入や飼育を禁止する方針を固めた。 野外に放されたミドリガメが、もともと日本にいたイシガメを準絶滅危惧種に追いやるなど生態系を壊しているからだ。 ただ、数十万匹とみられるペットの飼育を禁じるのは初の試みで、混乱も予想される。同省はまず輸入を禁じ、飼育禁止は後回しにする考えだが、カメを処分したい人や飼い続けたい人にどう対応するのか、頭を悩ませている。 ◆寿命は40年 ミドリガメは北米原産の外来種で正式名称はミシシッピアカミミガメ。ペット店や露店で1匹500円ほどで売られている。寿命は40年ほど。子ガメは5センチ前後だが、成長すると30センチほどになり、家庭用の小さな水槽で飼うことが難しくなる。多くが川や池に放されて増殖したとみられ、国内のカメで最も多い種類になった。 日本固有種のイシガメに比べ、ミドリガメは一度に2倍の量の卵を産むなど
昨年秋に判決が出て以降、ジュリスト、NBL、と、ボチボチ速報的な評釈が登場していた「自炊代行業者著作権侵害事件」だが、1月6日付けで、判例DB大手のWestLaw社の「今週の判例コラム」のコーナーに、北大の田村善之教授の解説が掲載された*1。 おそらく、そんなに時間が経たないうちに、会員しか読めないエリアに持って行かれてしまうことになるとは思うのだが、コンパクトにまとめられたものであるにもかかわらず、今回の2件の東京地裁判決に対する評価としては、個人的に最も共感できる内容となっているだけに、取り急ぎこの場でご紹介しておくことにしたい。 「自炊代行業者と著作権侵害の成否」 田村教授の解説は、「自炊」の問題全般に簡単に言及した上で、「タイプ毎の著作権侵害の成否」について述べていくところから始まる。 そして、今やすっかりこの分野での必読論文になりつつある、小坂準記=金子剛大「まねきTV・ロクラク
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