ラン・ラン初となるフランス・アルバム ピアニストのラン・ランの演奏が世界中の人々から愛されているのは、彼の持つ卓越した技術と類まれな表現力だけではない。何よりも彼自身が音楽を心から楽しんでいることがその演奏から伝わってくるからであろう。特に近年はクラシックの枠を飛び越えたレパートリーや活動によってさらなるファンを獲得しているラン・ランだが、今回の最新盤では、また新たな試みに挑んだ。サン=サーンスのピアノ協奏曲第2番をはじめ、フランスの作品を集めたものとなっている。 「フランス人作曲家の作品を中心にした録音は初めてのことでした。パリに住むようになって、様々な文化に触れるうちに、フランスの音楽に取り組みたいという想いが強くなったのです。特にサン=サーンスのピアノ協奏曲は以前から弾きたいと思っていたものです。そしてせっかくこれを録音できるなら、他にも素晴らしい作品を組み合わせたいと。そう思ううち