地球温暖化の原因となる二酸化炭素を減らそうと、ある木を育てる実験が静岡県御前崎市で行われています。あっという間に成長するという特徴を生かし、地球温暖化対策はもちろん、高級木材の確保という一石二鳥の効…
先月末、下関市の海で泳いでいた男性たちが珍しい大型の深海魚「リュウグウノツカイ」を見つけその姿を動画に収めました。 撮影したのは、下関市にある水産大学校の学生、雲丹亀俊助さんたちです。 先月29日の午後5時ごろ、下関市吉母地区の海で5人でシュノーケリングをしていたところ、海面近くを泳ぐ「リュウグウノツカイ」を見つけたということです。 すぐに姿を見失いましたが、1時間ほどたって雲丹亀さんたちが陸に上がったところ、海岸に打ち上げられた1匹のリュウグウノツカイを見つけ、動画や写真に収めました。 動画では、リュウグウノツカイの特徴である長く伸びる赤い背びれや細長い銀色の体を確認できます。 打ち上げられたリュウグウノツカイは体長が4メートル近くあり、下関市の海面近くで見つかるのは非常に珍しいということです。 雲丹亀さんたちは近くの水族館などに連絡しましたが引き取り手は見つからず、一部を唐揚げなどにし
オオスズメバチの英語名が「ノーザン・ジャイアント・ホーネット」に変更された/Ted S. Warren/AP/FILE (CNN) 米昆虫学会とカナダ昆虫学会は、オオスズメバチの英語名「アジアン・ジャイアント・ホーネット」を変更し、昆虫データベースに記録する共通名として「ノーザン・ジャイアント・ホーネット」の名称を採用することを決めた。 オオスズメバチは北米などで「殺人スズメバチ」とも呼ばれる侵襲外来種。アジア系を狙ったヘイトクライム(憎悪犯罪)や差別が急増する中、害虫の名称に「アジア」が使われていることで、意図せず反アジア感情を強めかねないと判断した。 狩りバチは全てがアジア原産であることから、オオスズメバチのアジアン・ジャイアント・ホーネットという名称は、生態や行動に関する固有の情報を表していないと米昆虫学会は説明する。 名称の変更はワシントン州農務局の専門家が提案。これまでの名称につ
「地球上で最悪の侵略的植物」とも呼ばれ、兵庫県洲本市のため池で確認された特定外来生物の水草ナガエツルノゲイトウが、周囲の畑などに広がっているのが見つかった。農地での確認は県内初といい、駆除などで支援してきた市民グループは「もはや住民だけでは防げない。県や市が早急に対応しなければ、急拡大する」と危機感を募らせる。(山口博康) 【動画】「17年ゼミ」が大量発生、食べるなキケン? 繁殖しているのは洲本市五色町都志米山の本田(ほんでん)池で、4月の段階で水面の6割ほどを覆っていた。管理する農家の人らは、河川やため池の保全を進める市民グループ「兵庫・水辺ネットワーク」(神戸市)の支援を受け、駆除に着手。池の底の一角を遮光シートで覆い、枯死させる手法を取った。 対処した箇所では順調に腐敗が進んだが、泥中に発生したガスでシートが膨らみ、継ぎ目が剥がれた。今月に入り、水辺ネットのメンバーが修復作業に駆け付
中国・雲南省で発見された「キリンシア」の化石。南京地質古生物研究所提供(2019年撮影、2020年11月4日提供)。(c)AFP PHOTO /NANJING INSTITUTE OF GEOLOGY AND PALAEONTOLOGY/HUANG AND ZENG 【11月12日 AFP】約5億2000万年前に生息していた五つの目を持つエビに似た生物の化石が見つかり、地球上で最も多い生物種の進化をめぐる長年の議論に終止符が打たれる可能性が出てきた──。ロブスターやカニ、クモ、ヤスデなどを含む、節足動物だ。 節足動物は、現存する全動物種の約80%を構成する。だが、その進化については長年にわたって謎とされてきた。古代の祖先が、現代の節足動物にはないさまざまな特徴を有していたことがその理由だ。 しかし、中国の雲南(Yunnan)省で見つかったエビに似た生物「キリンシア(学名:Kylinxia
香港で、マスクをした人物が描かれた壁の絵の前を歩く、マスクをした妊娠中の女性(2020年3月23日撮影、資料写真)。(c)ANTHONY WALLACE / AFP 【5月18日 AFP】香港大学(Hong Kong University)の研究チームは17日、ハムスターを使った実験で、多くの人がマスクを着用すれば新型コロナウイルス感染拡大抑制につながることが示されたと発表した。 【あわせて読みたい】ファッション界にマスク旋風 「口輪」から人気アイテムへ? これは、マスク着用が新型コロナウイルスの感染拡大防止に効果があるのかを調べた、世界でも草分け的な研究の一つだ。 香港大学の微生物学者で、コロナウイルスの世界的専門家である袁国勇(Yuen Kwok-yung)教授率いる研究チームは、人工的に新型コロナウイルスに感染させた複数のハムスターを入れたケージを、健康なハムスターを入れたケージの隣
マダニにかまれたあと、発熱などの症状が出た男性から、新たなウイルスが検出されたことを国立感染症研究所が明らかにしました。患者は一時、歩けなくなるなど、全身の状態が悪化したあとで回復しましたが、研究所では、患者がさらに見つかる可能性があるとして、検査体制の確立が必要だとしています。 国立感染症研究所によりますと、北海道で去年5月、山菜採りにいった40代の男性が、マダニにおなかをかまれていたことに気がついて取り除きましたが、その4日後から39度台の熱が出たほか、両足に痛みが出て歩けなくなり、入院したということです。 男性は、白血球や血小板が減っていたほか、足の筋肉に炎症が起きるなど全身の状態が悪化しましたが、治療の結果、回復し、退院したということです。 北海道大学や国立感染症研究所などが血液などを調べたところ、これまで報告されたことがない新たなウイルスが見つかったということです。 ウイルスは、
興和(名古屋市)と農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)は5日、ミノムシから糸を取る技術を開発したと発表した。自然繊維で世界最強とされるクモの糸よりも強く丈夫なことも発見した。新しい繊維などの材料として、自動車や航空機への応用が期待できるという。 ミノムシはミノガの幼虫。カイコやクモと同様、たんぱく質でできた糸を吐く。実験の結果、強度や丈夫さが優れているクモの糸に比べ、ミノムシの糸は、丈夫さでは約2・2倍、強度で約1・8倍など、すべての項目で上回った。そこで、自動車の外装にも使われる繊維強化プラスチック(FRP)にミノムシの糸を組み込んだところ、従来のFRPの数倍の強度になったという。他にも340度までの耐熱性があり、代表的なナイロン糸の5分の1の細さであるなど、さまざまな利点が見つかった。 ミノムシの糸は真っすぐに取り出せない難点があり繊維として使えなかった。しかし特殊な装置を
<本研究成果のポイント>日本から侵入したオオハリアリが北米の森林で在来のアリを駆逐しつつある。オオハリアリは原産地の日本ではシロアリ専門食だが、北米では小型無脊椎動物を広く捕食するジェネラリスト捕食者に変化していることが判明した。外来種が蔓延する仕組みとして、侵略地における餌メニューの変化の重要性を実証した。餌メニューの変化は、過去の核実験が大気中に放出した放射性炭素同位体に注目することで明らかにされた。 <概要>辻瑞樹 琉球大学教授(ペンネーム辻 和希)、松浦健二 京都大学大学院農学研究科教授、末廣亘 同博士後期課程学生、兵藤不二夫 岡山大学准教授、ロブ・ダン ノースカロライナ州立大学教授、エドワード・バーゴ テキサス A&M 大学教授らの日米共同研究グループは、日本から米国に侵入したオオハリアリの食性が侵入地で変化し、他のアリを追いやって分布を拡大していることを日米両国での野外調査と放
遺伝の法則の「優性」「劣性」は使いません――。誤解や偏見につながりかねなかったり、分かりにくかったりする用語を、日本遺伝学会が改訂した。用語集としてまとめ、今月中旬、一般向けに発売する。 メンデルの遺伝学の訳語として使われてきた「優性」「劣性」は、遺伝子の特徴の現れやすさを示すにすぎないが、優れている、劣っているという語感があり、誤解されやすい。「劣性遺伝病」と診断された人はマイナスイメージを抱き、不安になりがちだ。日本人類遺伝学会とも協議して見直しを進め、「優性」は「顕性」、「劣性」は「潜性」と言い換える。 他にも、「バリエーション」の訳語の一つだった「変異」は「多様性」に。遺伝情報の多様性が一人一人違う特徴となるという基本的な考え方が伝わるようにする。色の見え方は人によって多様だという認識から「色覚異常」や「色盲」は「色覚多様性」とした。 学会長の小林武彦東京大教授は「改訂した用語の普
豪メルボルンで、足から原因不明の出血があったサム・カニザイ君。カニザイ君の父親提供(2017年8月7日撮影)。(c)AFP/JARROD KANIZAY 【8月7日 AFP】オーストラリア・メルボルン(Melbourne)郊外で、10代の少年が夜間、海に30分ほど入っていたところ、足に無数の小さな穴が開き、血だらけになっていた。少年を診察した医師らは原因が何か説明できていない。 サム・カニザイ(Sam Kanizay)君(16)は5日夜、腰までの深さしかないメルボルン郊外のブライトンビーチ(Brighton Beach)で、海に入って30分ほどじっと立っていた。だが、海から上がると、ふくらはぎから下にかけて大量に出血していた。カニザイ君は7日、地元ラジオ3AWに対して「水が冷たくて脚の感覚がなかった。ピンや針でもあるのかなと思っていたけれど、単なるピンや針じゃなかったみたいだ」と語った。
どうやって生命を維持しているのか分からない「常識外れ」の細菌を、海洋研究開発機構などのチームが発見した。細菌は、太古の地球に似た環境で生息しており、生命の起源解明につながる可能性があるという。英科学誌に21日、掲載された。 同機構の鈴木志野・特任主任研究員らは、米カリフォルニア州で、地表に現れたマントル由来の岩石に湧く泉で、どのような生物がいるか調べたところ、27種の微生物の遺伝子が見つかった。周辺は強アルカリ性で、約40億年前の地球に似た過酷な環境という。 そのうち、岩石に付着した細菌では、酸素を使った呼吸など生命維持に必要とされるエネルギーを得るための遺伝子を一つも持っていなかった。 この細菌が生きる仕組みは不明だが、岩石から電子を直接得たり、未知の遺伝子が働いたりするなどが考えられるという。細菌の全遺伝子数は約400で、ほかの生物の細胞に依存するものを除き、全生物で最も少なく、研究チ
オーストラリアで20年ほど前、誰かがペットの金魚を何匹か小川に捨てた。金魚は成長して川を下り、あちこちに卵を産みつけた。さほど時を置かずして、川は金魚でいっぱいになった。 マードック大学(本部は西オーストラリア州パース)の研究チームは、オーストラリア西南部のバス川に野生化した金魚が侵入した背景を、そう推測する。研究者たちは2003年以来、野生化した金魚を追跡し、捕まえて凍死させたり実験室で分析したりするなど、何とか制御しようとしてきた。だが、そうした取り組みにもかかわらず、バス川で繁殖している金魚は体長16インチ(約40センチ)、重さ4ポンド(約1.8キロ)を超し、2リットル入りのペットボトルほどのサイズにまで巨大化している。 野生化した金魚は世界でもっともやっかいな繁殖型水生生物の一つに数えられ、ここ数年間ではアメリカのネバダ州、コロラド州、カナダのアルバータ州などで激増ぶりが報告されて
最も長寿な脊椎動物であると分かったニシオンデンザメ(研究チーム提供) 【ワシントン共同】グリーンランド近海の北極海などにすむニシオンデンザメは、最高で400年ほど生き、脊椎動物では最も長寿であることが分かったと、コペンハーゲン大などのチームが12日付の米科学誌サイエンスに発表した。 成体になるまでに150年ほどかかり、寿命は最低で272年と判明。脊椎動物の中では150~200年は生きるとされるホッキョククジラより長寿命で、これより長生きの動物は500年生きる二枚貝の一種ぐらいだという。 ニシオンデンザメは北大西洋から北極海などの深さ100~1200メートルに生息し、成体になると体長4~5メートル。
2014年度に国内で販売されるなどして流通した犬猫の数は約75万匹で、その約3%にあたる2万3千匹余りが流通過程で死んでいたことが、朝日新聞とAERAの調査でわかった。犬猫の国内流通の実数が判明するのは初めて。 13年9月に施行された改正動物愛護法で、繁殖業者やペットショップなどに提出が義務付けられた「犬猫等販売業者定期報告届出書」の13年度分(9月施行のため原則的に同月以降の7カ月分)と14年度分を独自に集計した結果、判明した。この届出書は、各業者が年度中に販売したり死亡したりした犬猫の数を所管の自治体に報告するもの。「販売や繁殖に使われる犬猫が適正に取り扱われているかどうか把握するため」(環境省)に導入された。 集計の結果、販売または、不要になるなどしたため無償で引き渡された犬が、13年度は37万894匹、14年度は61万7009匹いた。猫はそれぞれ7万2569匹と、13万3554匹だ
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