イタリアの総選挙の結果を受け、市場が混乱している。安定を取り戻しつつあるイタリア国債の価格も一気に下落し、金利は跳ね上がった。そのイタリアよりも、GDPに対する政府の債務残高が圧倒的に大きく、世界最大の借金国が日本である。そうした状況にもかかわらず、日本国債は史上最低の金利水準で、価格は高位に安定しているので「日本国債はバブル」と言われ続けている。 日銀の買い支えと、民間銀行などの機関投資家の継続的な買い入れで、国債を何とか支え続けているが、過去最高の貿易赤字を計上し、経常赤字も視野に入ってきた中で、さすがにこのままの状態は続かないだろう。投資家としては、国債の金利の上昇、価格の下落に備えて、債券から株式などに資金を移すのが通常の投資行動だが、実は、リスクも低く、かつ金利上昇にも対応できる金融商品が、皮肉なことに「個人向け国債」である。つまり国債のバブル崩壊のリスクヘッジは、国債(個人向け