脳内にある80種類のタンパク質の働きが活性化すると眠くなり、眠りにつくと働きが収まるのをマウスの実験で発見したと、筑波大の柳沢正史教授(神経科学)のチームが13日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。「スニップス」と名付けたこの一群のタンパク質は眠気の“正体”とみられ、睡眠そのものに深く関わっているらしい。 柳沢教授らは、タンパク質が睡眠を促して神経を休息させ、機能の回復につなげているとみている。「睡眠の質の向上や、不眠など睡眠障害の治療法の開発につながる可能性がある」という。
料理好きなら誰もが一度は耳にする「煮物は冷ますと味がしみる」という話。おいしく作るために、実践している人も多いのでは? しかし、実験により「むしろ煮込み続けた方が煮汁がしみる」ことが分かった、と研究者の石川伸一さんがツイートしています。な、なんだってー! 石川さんは、「煮物への煮汁の“拡散”」について研究している分子調理学者(料理について科学的に解明する分野)。日本調理科学会で、煮汁がどれくらい具材に浸透しているかを着色料で可視化した実験について発表しています。それによれば、大根、こんにゃくなどでは、冷蔵保存よりも常温保存のほうが煮汁がしみるとのこと。 このような現象が起こるのは、調味料が食材内に拡散する速度が、温度が高いほど早いため。つまり、煮物をわざわざ冷ましてしまうと味がしみ込みにくくなる、ということになります。むしろ、逆効果だったのか……。 では、なぜ「煮物は冷ますと味がしみる」と
5日午前、STAP細胞の論文の著者の1人で、神戸市にある理化学研究所発生・再生科学総合研究センター=CDBの笹井芳樹副センター長が、センターの隣りにある研究棟で首をつっているのが見つかり、病院で治療を受けていましたが、兵庫県警察本部によりますと午前11時すぎに死亡が確認されたということです。 遺書が残されていたことから警察は自殺を図ったとみて詳しく調べています。
政府は、新型万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の論文を発表した小保方(おぼかた)晴子・研究ユニットリーダーが所属する理化学研究所の改革を、安倍晋三政権が重視する6月の新成長戦略の一環と位置付けていた。だが、今回の事態を受けて、理研を軸に描いていた技術立国構想は出はなをくじかれる形となり、第3の矢の成長戦略にも影を落としそうだ。 政府の総合科学技術会議(議長・安倍首相)は12日、世界最高水準の研究を目指す新設の「特定国立研究開発法人」(仮称)の対象候補を、理研と産業技術総合研究所に決めた。だが、正式な決定は見送られた。政府関係者によると、論文の疑惑が浮上する前は、同日の会議で正式決定の運びだったという。 小保方氏がSTAP細胞の存在を発表すると、政府は世界的なニュースとして歓喜した。首相は1月31日の衆院予算委員会で「若き研究者の小保方さんが柔軟な発想で世界を驚かせる万能細胞を作り出した」
【ワシントン=中島達雄】理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダー(30)らが発表した新たな万能細胞「STAP細胞」の論文で不正が疑われている問題で、論文共著者の米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授と小島宏司医師が14日、論文を撤回する意思がないことを改めて明らかにした。 読売新聞の取材に対し、所属する病院の広報を通じて回答した。 バカンティ教授は「比較的軽微な間違いや外部からの圧力によって無視するにはあまりに重要な論文だ」とし、小保方リーダーらが所属する理化学研究所が、論文の撤回を要請していることを批判。「データが間違っているという説得力のある証拠が示されない限り、論文を撤回する必要はない。共著者全員と話し合うつもりだ」と述べた。
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「未熟な研究者」。午後2時過ぎから始まった理化学研究所の会見には、ノーベル化学賞受賞者でもある野依良治理事長らが出席。苦渋の表情で、STAP細胞の論文の責任者である小保方(おぼかた)晴子・研究ユニットリーダー(30)を断罪した。 予定になかった野依理事長の出席 当初、野依理事長の会見への出席は予定されていなかった。「最も重要な会見だろうと思い、出ることにした」。理由を述べた野依理事長は会見の冒頭、「おわび申し上げる」とほかの出席者とともに約10秒間にわたり、頭を下げた。 約4時間にわたって続いた会見の大部分は200人を超える報道陣との質疑応答に割かれた。調査が継続中のため、STAP論文の作成にあたって故意の不正があったかについて調査委員会は結論を先送りした。 その後、調査の詳細や小保方氏の様子について次々と質問が飛んだ。 報道陣の質問は、STAP細胞が本当に存在するのかという点に集中した。
疑惑が相次いで浮上した新たな万能細胞「STAP(スタップ)細胞」。理化学研究所が14日、東京都内で開いた記者会見は約4時間に及んだ。ノーベル化学賞の受賞者でもある野依良治理事長は冒頭で深々と頭を下げ、今回の問題を陳謝。小保方晴子研究ユニットリーダー(30)について「1人の未熟な研究者が膨大なデータを集積し、極めてずさんな取り扱いをして、責任感に乏しかった」と厳しく批判した。 理研の石井俊輔調査委員長は、小保方さんが論文の見栄えを良くするため画像を加工したことを認めたと説明。聞き取り調査に「やってはいけないという認識がなかった」と話したという。石井委員長は「研究倫理を学ぶ機会がなかったのか」と首をかしげた。 STAP細胞の万能性を示すとされた重要な画像が、小保方さんの博士論文の画像と同一とみられる点について、竹市雅俊理研センター長は「論文の体をなしていない」とばっさり。現職に採用したことに関
要旨 独立行政法人理化学研究所(以下「研究所」)は、発生・再生科学総合研究センター(以下「CDB」)の研究員らがNature誌に発表した2篇の研究論文に関する疑義について、様々な指摘があることを真摯に受け止め、調査委員会を設置して調査を行ってきた。 調査は、現在も継続しており、最終的な報告にはまだしばらく時間を要するが、社会的な関心が高いことを踏まえ、調査委員会が調査を行ってきた6つの項目に対し、これまでの調査で得た結論及び調査継続中の事項について、中間報告を行うものである。 具体的な内容としては、以下の点となる。 2つの調査項目については、調査の結果、データの取扱いに不適切な点はあったが、研究不正には当たらないと判定したこと 継続して調査が必要とした4つの項目があること なお、現在も継続している調査については、事実関係をしっかりと把握した上で結論を導く必要があり、結論を得た時点で速やかに
今回Nature誌に掲載されたSTAP論文に関連して生じている様々な問題に対し、下記に名を連ねる者は、同じ理研CDBの研究室主宰者として大変深刻に受け止め、憂慮しております。わたしたちは同じ研究者として科学の公正性を回復、担保するためのあらゆる努力を払う所存です。また、理化学研究所における研究活動が社会の信頼無くしては成り立たないことを十分に自覚しております。我々は、社会及び研究者コミュニティーに対して最大限誠実な行動を取ることをお約束すると共に、高い規範の下に研究活動に励み、その成果を社会に還元すべく不断の努力を続けることをここに表明いたします。
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STAP(スタップ)細胞論文の不正疑惑について、理化学研究所は14日、東京都内で会見し、調査委員会の中間報告を公表した。STAP細胞の論文画像に不自然な点があるとの指摘のうち2点について「不適切な点はあったが不正とは認められない」とする一方、STAP細胞の万能性を示す画像の一部が小保方晴子ユニットリーダーの博士論文から流用されたと指摘されている問題では、データの比較などから同じものと判断せざるをえない、と断定した。 小保方さんら著者は「混乱をもたらしていることにおわび申し上げます。論文を取り下げる可能性についても検討しています」との談話を出した。 中間報告は、別々の実験で撮影されたはずの胎盤の写真が酷似していた点など2点について、「悪意は認められない」などとして不正はないとした。ただ、その他については不正かどうかの判断については調査が続いており、結論が出たらすぐに報告するとした。
理化学研究所などが発表した新型万能細胞「STAP細胞」の論文に不自然な画像などが掲載された問題で、筆頭著者の小保方晴子・理研研究ユニットリーダーが論文を撤回する意向を示したことが14日、分かった。小保方氏は論文取り下げの意向と「心からおわびする」との謝罪を記した文書を公表する。理研は同日午後、調査委員会の中間報告を発表する。 小保方氏らは1月末、STAP細胞の論文を英科学誌ネイチャーに発表。全く新しい手法で作った万能細胞として世界的に注目されたが、信頼性が疑われる事態となり、論文は撤回される公算が大きくなった。撤回されると、研究成果は白紙に戻る。 STAP論文は2本で構成され、共著者は日米の計14人。米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授は撤回に難色を示している。小保方氏は、米留学時の指導教官だったバカンティ氏の意向に沿って、当初は撤回に反対だったが、理研内部で撤回が妥当との意見が強ま
理化学研究所などのグループが発表した「STAP細胞」の論文で、細胞の万能性を証明するための重要な写真が別の論文から流用された疑いが出ている問題で、およそ1か月前には研究チームの一部のメンバーがこの問題を把握していたのに、外部の有識者も入った調査委員会には重要な問題と説明されていなかったことが関係者の証言で分かりました。 神戸市にある理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーなどのグループが、科学雑誌「ネイチャー」に発表したSTAP細胞の論文については、画像やデータに不自然な点が相次いで指摘され、調査が進められています。 この論文の中で、細胞の万能性を示し、研究の核心部分の1つとなる3枚の写真は、小保方さんの博士論文から流用された疑いが指摘され、理化学研究所は論文の信憑性にも関わる重要な問題と受け止めて調査しています。 NHKが関係者に取材したところ、およそ1か月前には、小保方さんと、研究
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青、黄、緑の色調の違いを見分ける能力において、男性は女性に劣るという。 (Photograph by Pasieka Science Photo Library/Corbis) 男性と女性では、ものの見え方が異なるらしい。最新の研究によると、女性は色の違いを見分けることに優れ、男性は素早く動く物体を目で追ったり、遠くの細かいものを見分けたりすることが得意だという。このような進化的適応は、人類が狩猟採集生活を送っていた過去と関係している可能性がある。 ニューヨーク市立大学ブルックリン校の心理学教授、イズリエル・エイブラモフ(Israel Abramov)氏が率いた今回の研究では、正常な視力を持つ若年成人の被験者に一連のテストを行った。 色に関するテストでは、同じ色だと答えた色調に男女で違いがみられた。研究チームはこの理由を次のように結論付けている。「可視スペクトルのほぼ全域にわたって、同
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