キム・ゴードン(Kim Gordon)はまだノイズを出し終えていない。挑戦的なソロ2作目『The Collective』を3月8日にリリースし、フジロック出演も決定している元ソニック・ユースのメンバーが、最新アルバムや過去にまつわる話、時事的なトピックなどへの見解を率直に語った。本記事の翻訳は、回顧録『GIRL IN A BAND キム・ゴードン自伝』(DU BOOKS刊・2015年)の訳者・野中モモ。 キム・ゴードンはソニック・ユースでの30年に及ぶ活動で、ロックの可能性を広げるのに貢献した。たとえばその不安を掻き立てる声と地下鉄が響かせる重低音の如きベース演奏から、自身のフェミニズムとアートスクール教育のバックグラウンドをバンドの歌詞と精神に組み込む手法に至るまで。現在、ソニック・ユース解散後2枚目のソロアルバム『The Collective』を引っ提げてのツアーを準備中のゴードンは、