政府は22日に予定していた北西太平洋の調査捕鯨を延期した。日本の南極海での調査捕鯨を国際捕鯨取締条約違反と認定したICJの判決を受け、従来の手法を継続すれば反捕鯨国の提訴で再び敗訴する可能性が高いと踏んだからだ。一方で、捕鯨継続を唱える国内世論に配慮する必要もあり、短期間の延期の間に反捕鯨国の提訴に太刀打ちできるような科学的根拠に裏打ちされた新計画を策定するという“苦肉の策”を強いられた。(比護義則、力武崇樹) 判決の効力は北西太平洋の調査捕鯨には及ばないが、判決は日本が新たに調査捕鯨の許可を出す場合は「判決に含まれる理由付け、結論を考慮すること」と言及。外務省などで現行方式のまま北西太平洋での調査捕鯨を強行すれば判決に抵触するとの見方が強まり、当面の延期を決めた。 だが、こうした政府の判断に自民党捕鯨議連の17日の総会では不満が続出。浜田靖一元防衛相は「やる気がないなら『やる気がない』と