リスクと向き合う:「食」の周辺 食肉に付着、カンピロバクター菌 食中毒統計、氷山の一角−−厚労省研究班報告 食肉に付くカンピロバクター菌による食中毒患者が、実際には最大で国の統計の715倍いたと推定する報告書を、厚生労働省の研究班がまとめていたことが分かった。食中毒は健康被害に直結する最も典型的な食のリスクだが、表面化するのは氷山の一角という実態が浮かんだ。集団発生や死亡例以外あまり注目されない食中毒に対し、消費者が日ごろから意識を高める必要性を示している。 ◇医師特定できず 本人自覚なし 厚労省統計によると、06年のカンピロバクター菌の食中毒患者は2297人。ところが、研究班の推定では164万1396人に上った。研究班は05〜09年について調べたが、実際の患者数は全ての年で統計の400倍以上だった。 統計は診断した医師の保健所への届け出をまとめる。これに対し、研究班は宮城県の住民に無作為