京の学生たちに愛された「出町のおっちゃん」が、再び厨房(ちゅうぼう)に立つ。京都市上京区にあった「餃子の王将」出町店で、食べるに事欠く学生たちを励まし続け、2020年10月に引退した井上定博さん(73)。新型コロナウイルス禍や物価の高騰で孤独や困窮に苦しむ人が増える中、「この年齢でようやるなと言われるけどな、家でのんびりしてる場合やないと思うねん」と、近くでギョーザの店を新たに開く。 かつて「飯代のない人は、食後の皿洗いでお腹(なか)いっぱい食べさせます」と張り出してあった店舗跡から約100メートル。地元の買い物客でにぎわう出町桝形(ますがた)商店街の一角に17日、「いのうえの餃子」と大書した看板が掲げられた。
それは、突然の通告だった。閑静な住宅街の駅前通りにあるイチョウ並木(計20本)の幹にテープで留められた1枚の白い紙。「この木は撤去を予定しています」と記されていた。予定はわずか2週間後。張り紙で初めて伐採を知らされた住民女性(34)は「なんで急に……」と困惑するばかりだった。 イチョウ並木は、女性が暮らすマンション(大阪市東住吉区)近くにある。秋になると鮮やかな黄色に染まり、毎年楽しみにしていた。撤去を予告してきたのは、木を管理する市だ。電柱や電線、道路標識の妨げになることが理由という。だが、女性の目にはそれほど邪魔には見えない。市に撤回を求めたものの、年の瀬にイチョウは根元から切り倒された。 市が街路樹の撤去を始めたのは2022年夏から。さらに大阪城公園など各地の公園樹を含めて計約1万本を24年度にかけて撤去するとしている。だが、これに住民が反発。地域政党「大阪維新の会」の市長の下で進む
政府が推奨するマスクの着用ルールが緩和される。新型コロナウイルス感染拡大前の「マスクなし」が当たり前になるのはいつか。公衆衛生の観点とは別の要因もあり、すぐにコロナ禍前の風景には戻らないとの見立てがある。【安藤龍朗】 強かった同調圧力 「大半の人たちがマスクを外すようになるのは、5月の大型連休ごろではないでしょうか」。桜美林大学の山口創教授(健康心理学)は、そう予想する。政府のマスク着用ルールは3月13日に緩和されるが、「脱マスク」が広がるには、少し時間がかかるとみる。 感染が拡大した2020年、マスクの着用は瞬く間に日本社会に浸透した。「それから3年も着けていますからね。周囲の行動を見て自分の選択を決める、いわゆる同調圧力が日本社会はとても強いと実感しました」
新型コロナワクチンのコールセンター業務を巡り、委託先でオペレーターの水増し報告があったことを説明する大阪府吹田市の職員=吹田市役所で2月10日、三角真理撮影 新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、大阪府枚方市など3市からコールセンター業務を受託していた人材派遣会社「パソナ」(東京都)は10日、再委託先の企業がオペレーターの人数が足りないのに虚偽報告し、委託料計約10億8000万円分を過大請求していたと発表した。 市民からは「電話がつながりにくい」などの苦情が寄せられており、パソナは「管理不行き届きにより、市民の皆様に多大なご迷惑をおかけした」と謝罪。3市に返還した上で、再委託先の「エテル」(大阪市)に損害賠償を求めるとしている。 業務を委託していたのは枚方市、同府吹田市、兵庫県西宮市。パソナによると、必要なオペレーター数を3市と定期的に確認し、エテルに再委託していた。
顔にアカミミガメを模したペイントを施し、新たな外来種規制について説明する環境省の奥田直久・自然環境局長=環境省の公式ユーチューブチャンネルから 環境省の公式ユーチューブチャンネルに、顔を緑、耳などを赤くペイントした省幹部が登場する動画がある。本人は「恥ずかしいという思いもあった」と話すが、そうまでして画面に出たのは「新たな外来種規制をより多くの人に知ってもらわなければ」という思いからだった。 「ミドリガメ」ペイントで新規制を解説 「法律がどう変わったか、解説してくれるのがこちらの局長」。司会役の環境系ユーチューバー、WoWキツネザルさんの紹介を受けて登場したのは、同省で外来種規制を担当する部局のトップ、奥田直久・環境省自然環境局長(60)だ。 顔や耳のペイントは「アカミミガメ(ミドリガメ)」を模したもの。WoWキツネザルさんが本物に似せて、しま模様も丁寧に描き込み、30分ほどかけて仕上げた
まさかの具なしカップ麺? 明星食品が2022年9月に発売した低価格のカップ麺が静かな人気を呼んでいる。業界的にもこうした商品は異例だが、開発の背景には最近の物価高があるという。安さが魅力とはいえ、各社がしのぎを削る中で麺とつゆだけではあまりにシンプルでは? そんな疑問を抱きながら、人気の理由を探った。【増田博樹】 実売100円前後 安さが魅力 そのカップ麺は、「明星 すうどんでっせ」▽「同 かけそばでっせ」▽「同 かけラーでっせ 醬油(しょうゆ)ラーメン」。希望小売価格は118円(税抜き)で、大手スーパーのプライベートブランド(PB)や安売り商品並みだ。ドラッグストアやディスカウントストアなどで税込み100円前後で売られている。 麺とつゆだけなのが商品の特徴。商品を企画した明星食品マーケティング部次長の根橋弘樹さんは、「袋入りの麺とは違って、カップ麺で具材のない商品は業界全体でもあまりない
共産党員でジャーナリスト・編集者の松竹伸幸氏が党員の直接投票で党首を選ぶ「党首公選制」を求めている問題について、志位和夫委員長は23日、党機関紙の「しんぶん赤旗」が「規約と綱領からの逸脱は明らか」などとする論説を掲載したことを挙げ「赤旗の論説に尽きる。的確な内容だ」と述べた。一方で、松竹氏への直接の反論や処分などへの言及は避けた。国会内で記者団に答えた。 しんぶん赤旗の論説は、21日に藤田健・赤旗編集局次長名義で掲載された。松竹氏が記者会見や著書で党首公選制を求めたことを問題視し「異論があれば党内で意見をのべるということを一切しないまま、『公開されていない、透明でない』などと外からいきなり攻撃することは、『党の内部問題は、党内で解決する』という党の規約を踏み破るもの」などと批判。党首公選制については「派閥・分派をつくることを奨励することになる」と…
景品表示法違反に当たるとして措置命令が出た「トロピカーナ100%まるごと果実感メロンテイスト」のパッケージ。実際にはメロン果汁は2%程度だった=消費者庁で2022年9月6日午後3時34分、寺町六花撮影 キリンビバレッジ(東京都)が販売するメロン味のミックスジュースが実際と異なる表示をしていた問題で、消費者庁は18日、景品表示法に違反(優良誤認)したとして、同社に対し、1915万円の課徴金を納付するよう命じた。 対象となったのは、2020年6月~22年4月に「トロピカーナ100%まるごと果実感メロンテイスト」(900ミリリットル入り、税抜き250円)で使われていたパッケージ。実際には原材料の98%程度がブドウやリンゴ、バナナの果汁で、メロン果汁はわずか2%程度だった。昨年9月に消費者庁が再発防止などを求める措置命令を出し、同社はパッケージを変更していた。 景表法では、不当表示期間などの売上額
衆院本会議場の入り口横にひっそりと置かれている酸素ボックス=東京都千代田区で2022年12月21日、日下部元美撮影 国会に行くたびに気になってしかたがないものがあった。衆院の本会議場の横に設置されている電話ボックスのような木箱だ。レトロな字体で「酸素ボックス」と記されている。といっても、スポーツ選手などが使用している今時のカプセル型とは全く異なる。なぜ、こんなところにあるのか。 「頭すっきり」?設置は1966年 酸素ボックスは議員専用。普段は施錠されており、本会議開催日のみ解錠する。頼んで中を見せてもらうと、むき出しの酸素ボンベと吸引具、事務用の椅子が1脚と蛍光灯があった。このボックスが設置されたのは1966年5月9日だという。 気になって過去の新聞を調べてみた。同月10日付の読売新聞に、酸素ボックス設置の記事を見つけた。 「会期が近づくと、長時間演説や深夜国会などが多く『居眠り議員族』が
大阪で逮捕されて警視庁に移送される日本赤軍最高幹部の重信房子氏=東京駅で2000年11月8日午後5時12分、松田嘉徳撮影 1970年代に中東アラブを拠点に活動を開始し、ハイジャックや大使館占拠事件を起こした日本赤軍。その元最高幹部で、今年5月に懲役20年の刑期を終えて出所した重信房子氏(77)がこのほどインタビューに応じた。当時の若者の政治的反乱とは何だったのか。約100人が死傷したイスラエルのテルアビブ空港乱射事件をどう振り返るのか。重信氏が、獄中での生活から、現在の日本の景色まで、美術評論家の飯田高誉氏(66)を相手に語った。【構成・平林由梨】 <後編は、当時から半世紀がたち、重信氏の目に現在の日本社会はどう映るのかを聞きました> 日本赤軍は、赤軍派だった重信氏がレバノンに革命拠点を求めて出国後、74年に結成した。テルアビブ空港乱射事件(72年)、在マレーシア米大使館を占拠したクアラル
2021年夏に東京オリンピックのボート競技などが無観客で行われた「海の森水上競技場」=東京都江東区で同年7月23日、大西岳彦撮影 東京オリンピック・パラリンピックのボートとカヌー競技の会場として整備され、毎年約1億8000万円の赤字運営が見込まれる「海の森水上競技場」(東京都江東区)に、都が新施設の建設を計画している。その費用が約6億円になることが、毎日新聞の取材で明らかになった。この競技場を巡っては、予想外の海の生物が大量発生したことにより、追加で毎年約7000万円の対策費も必要になるという。施設新築、維持費増加……。五輪閉幕から1年以上たつが、なぜ都民の負担は増え続けるのか。【金森崇之】 整備費303億円に上乗せ 海の森水上競技場は、五輪・パラリンピック開催のために都が建設した施設の一つだ。全長2000メートルのコースや約2000席の観客席を備え、コース脇にはボートやカヌー約200艇を
「1年をギュッと凝縮するような動きになるよ」。12月に入って早々、厚生労働省幹部がこんなことを言っていましたが、その言葉通り、この2週間で大きな政府方針が続々とまとめられました。そこから、どんな国のかたちが見えてきたでしょうか。【くらし医療部・横田愛】 それは少子化にも当てはまるのだが――。 政府方針の決定が相次ぐ年末。今年最大のトピックとなった防衛力増強を巡って政治家が発する声を聞きながら、歯がゆい思いを抱いた。 例えば、「防衛増税」を巡る与党の税制改正議論が大詰めを迎えた13日、岸田文雄首相が非公開の自民党役員会で述べたとされる発言。 「責任ある財源を考えるべきで、今を生きるわれわれが自らの責任として、しっかりその重みを背負って対応すべきものだ」 自民党が、首相が「今を生きる『国民の責任』」と語ったと紹介し、ネット上で「責任転嫁だ」などと騒ぎになったフレーズだ。 「(国民の)納得を得た
旧統一教会の被害者救済法案が賛成多数で可決、成立した参院本会議=国会内で2022年12月10日午後6時18分、猪飼健史撮影 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を受けた被害者救済法と改正消費者契約法が10日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決され、成立した。救済法について自民、公明、立憲民主、日本維新の会、国民民主が賛成し、共産とれいわ新選組は反対した。救済法は「霊感」を使って不安をあおる悪質な寄付勧誘行為を禁止し、措置命令に従わない時には懲役や罰金など刑事罰を科すことができる。元信者ら被害者からは「救済のハードルが高い」との意見があり、今後は実効性が問われることになる。 救済法の名称は「法人等による寄付の不当な勧誘の防止等に関する法律」。消費者庁が設置した有識者検討会が10月に公表した報告書を基に与野党協議を重ね、法案化にこぎ着けた。法案の閣議決定後も野党の要望を踏まえて修正するなど
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