最初2回にわたって東映長編の話を書いたのだけれど、幼い日に見たそれらの映画がその後の自分の中で大きな位置を占め続けていた……かといえば、まったくそんなことはなくって、はっきりいってしまえば、きれいさっぱり忘れ去ってしまった。申し訳なくも、幼稚園児には『鉄腕アトム』や『鉄人28号』のほうが重要であってしまった。 小学生の中ごろには、『巨人の星』っておもしれえなあ、と草野球ばっかりして、あとは適当にプラモデルを作ったりする子どもになっていた。アニメーション一般への特別な思い入れなどまったく存在しない。 中学に入る頃にはプラモデルに入れあげる率が高くなっており、模型雑誌なんかを買い込むようになって、そんな中で「大塚康生」という名前に出くわした。「ホビージャパン」や「タミヤニュース」に記事を書いていた「MAX模型の大塚康生」さんだ。大塚さんの記事や、模型の箱の中に入っている解説書を読むと、カナダで