【読売新聞】 しっかりした睡眠を心がける大リーグの大谷翔平選手の活躍が脚光を浴びるなど、睡眠の力があらためて注目されている。そもそも人はなぜ眠り、睡眠にはどんな効用があるのか。睡眠研究で世界の最先端をゆく筑波大学の柳沢正史教授(64
歩くスピードが速い人ほど糖尿病を発症するリスクが低いことが、イランなどの研究者たちが行った分析(*1)で明らかになりました。 ウォーキングは歩数や時間だけでなく速度も重要 運動は2型糖尿病(*2)の予防や血糖値のコントロールに有益であることが知られています。なかでも、高齢者でも手軽にできるウォーキングについては、健康への利益がさまざまな面から検討されてきました。 これまで報告された研究の多くはウォーキングの歩数や歩行時間に注目していました。しかし近年、歩行速度も全身の健康状態の指標として信頼できること、速度が速いほうが健康への利益は大きいことが示されていることから、著者らは今回、歩行速度と糖尿病リスクの関係を調べることにしました。 文献データベースに2023年5月30日までに登録されていた研究の中から、成人の歩行速度と糖尿病の関係を検討していた長期的な観察研究を選び、条件を満たした10件の
というNBER論文が上がっている。原題は「Resting on Their Laureates? Research Productivity Among Winners of the Nobel Prize in Physiology or Medicine」で、著者はJay Bhattacharya(スタンフォード大)、Paul Bollyky(同)、Jeremy D. Goldhaber-Fiebert(同)、Geir H. Holom(オスロ大)、Mikko Packalen(ウォータールー大)、David M. Studdert(スタンフォード大)。 以下はその要旨。 The Nobel Prize in Physiology or Medicine is the most prestigious and coveted award in medical research. Ane
政治哲学への招待―自由や平等のいったい何が問題なのか? 作者:アダム・スウィフト 風行社 Amazon ●格差原理と、不平等の正当化 分配の正義に関する論争において、最大の注目を集めたのは、最後の原理ーーすなわち、格差原理ーーである。不平等は、どのようにして、もっとも恵まれない人の地位を、最大限良くすることに役立ちうるのだろうか。それを理解するわかりやすい方法は、すべての人に同じものを支払うことではないだろうか。ロールズの考えは、もし人々が、実益をもたらすような諸活動において働くよう動機づけられるべきだとすれば、彼らにはインセンティヴが必要かもしれないというお馴染みのものである。そして、議論は次のように進行する。もし経済が、そうでありうるのと同程度に生産的であろうとするならば、何らかの不平等が必要(社会学者は「機能的に」と言うかもしれない)である。不平等がなければ、人々はある仕事を別の仕事
140か国以上の人々のワクチンに対する態度を分析したところ、ワクチンに対して中立的な態度をとる人々は、ワクチン支持派の見解よりもワクチン反対派の見解に同調する可能性があることが明らかになった。この知見を報告する論文が、Scientific Reports に掲載される。 ワクチンについては、その安全性と有効性が報告されているが、接種率が低下したために、これまで十分に管理されていた疾患(麻疹など)が流行し、世界保健機関(WHO)は、ワクチン忌避が公衆衛生に対する大きな脅威だと宣言した。 今回、Dino Carpentrasたちは、科学と健康に対する人々の態度に関する年次調査「ウェルカム・グローバル・モニター2018」によって収集された、144か国の14万9014人の人々のワクチンに対する態度に関するデータを分析した。Carpentrasたちは、この調査の回答者がワクチンを肯定的に受け止めてい
過剰なビデオ会議が、リモートワーカーの「ズーム疲れ」を引き起こしている。(PHOTOGRAPH BY STEFAN WERMUTH, BLOOMBERG VIA GETTY IMAGES) ソーシャルディスタンス時代に欠かせないビデオ会議ツール。パンデミックが終わってもリモート勤務を続けると決めた企業もある。だが、既に1年以上オンラインでの生活と仕事が続き、ビデオ会議による疲労「ズーム疲れ」に悩まされる人が増えているという報告がある。(参考記事:「「ズーム疲れ」は脳に大きな負担、なぜ?」) 研究チームは、1万人以上を対象にズーム疲れについて調査、その原因について幅広く考察し、4月14日付で査読前の論文を共有するサイト「SSRN」に発表した。論文によると、ズーム疲れは誰もが同じ程度に感じているわけではないようだ。疲労の程度は女性のほうが男性よりも平均して13.8%高いことがわかった。 こうし
いまわたしたちが直面している社会的諸問題の裏には、「心理学や進化生物学から見た、動物としての人間」と「哲学や社会や経済の担い手としての人間」のあいだにある「乖離」の存在がある。そこに横たわるギャップを埋めるにはどうしたらよいのか? ポリティカル・コレクトネス、優生思想、道徳、人種、ジェンダーなどにかかわる様々な難問に対する回答を、アカデミアや論壇で埋もれがちで、ときに不愉快で不都合でもある書物を紹介しながら探る「逆張り思想」の読書案内。 2020年10月11日、橋下徹・元大阪府知事は「日本の人文系の学者の酷さ」を指摘するツイートを行なった[1]。橋下によると、「"自分は賢い!一般国民はバカ"という認識が骨の髄まで染みている」日本の人文系の学者は、「税金もらって自分の好きなことができる時間を与えてもらって勉強させてもらっていること」や「社会に対して何の貢献をしているのかわからん仕事」をして生
日本学術会議会員の任命拒否問題が大きな話題となっている。率直に言って、過去に数々のスキャンダルを人工的な操作で作ってきたグループの特定メディアが、日ごろから政権批判を繰り返している学者たちと、お馴染みのキャンペーンをするために、新しい題材を見つけてきた、という印象は拭えない。当初は、私はたいして関心を持っていなかった。 もちろん論点がたくさんあるのは確かだろう。いずれも日本社会に深く根差す深刻な問題だ。議論は数多くすればいい。私自身は、そのすべてに関わるつもりはない。ただ、ここでは法的問題についてだけ、少し書いておきたい。 というのは、菅首相によって任命拒否された6名の方々の中心が法律分野の方々であるのに対して、当事者の方々を含めた法律家の方々が真っ向から一斉に反政府運動を行い始めた、という構図が見え始めているからだ。任命拒否された6名の中でも、政治学者の宇野重規教授が「何も語ることはあり
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■ 関連タグ クラスター(集団)発生 大澤幸生 密集・密閉・密接 感染症統計数理モデル 新型コロナウイルス 社会ネットワークシミュレーション 禁三密 8割減 東京大学工学系研究科 教授 大澤幸生 2020年5月2日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp たしかに厚生労働省のHPには「密集」「密閉」「密接」をカラフルな円で描いたベン図が載っていて、3つの円の共通部分を「3つの条件がそろう場所がクラスター(集団)発生のリスクが高い!」と強調するガイドラインが示されている。さらに同省は「人との接触を8割減らす、10のポイント」を公表し、その下にも「三密を避けましょう」と付け加えることを忘れていない。 しかし、これらのメッセージでCOVID-19への対策がとられていることについて、私としては合点がいかずにもどかしく思っている。 そもそも「人との接触を8割減らせ」
新型コロナウイルスの影響で外出禁止や自粛が長引く中、いつどうやって「解除」を進めていくか――。各国に迫られる難しい判断に、イスラエルの著名なコンピューター科学者が一つのアイデアを提唱している。 論文のタイトルは「経済封鎖をせずに、新型コロナウイルスを食い止められるか」。感染リスクの低い若者たちを先に解放し、高齢者はなるべく自宅隔離を続ける――。そんな戦略を実現するための独自の計算方法を編み出したのが、論文のミソだという。 書いたのはヘブライ大のアムノン・シャシュア教授。車の自動運転技術で世界のトップを走る「モービルアイ」の創業者で、CEOでもある人物だ。同社は2017年、米インテルに153億ドル(1・7兆円)で買収されたことでも大きな話題となった。今回の提案の狙いについて、ビデオ電話で本人に取材した。 ――コンピューター科学者なのに、なぜ感染症対策の論文を出すことにしたのですか。 「感染症
14日エントリではコーエンが感染症学者について投げ掛けた疑問への回答を紹介したが、そこで紹介した回答者が大学院で学んだ感染症学に見切りをつけて別の道に進んだ人だったのに対し、ジョセフ(Joseph)という本職の感染症学者*1が自ブログで応答エントリを上げ、それをコーエンがリンクしている。そちらでは、やはりというべきか、14日エントリで紹介した回答とは時に正反対のことが述べられている。 以下はその応答エントリの概要。 感染症学者の給与 医学部との繋がりがあるため、大学の平均を概ね上回る。ただ、公衆衛生学部の人は恥ずかしくなるほど低い。人々は彼らから良いニュースを聞きたがるため、良いニュースを生み出すプレッシャーがあり、この界隈のスキャンダルは大体が過度に楽観的な予測から生じる。 感染症学者はどれくらい賢いか(GREスコアはいかほどのものか)? 学部時代に感染症学に進むわけではないのでこの質問
エアロゾル状態で3時間、厚紙表面では1日、ステンレス表面では2日 2020/3/17 大西淳子=医学ジャーナリスト 新型コロナウイルスがさまざまな物質の表面に付着すると、厚紙の表面では24時間後まで、ステンレスの表面では48時間後まで、そしてプラスチックの表面では72時間後まで感染力を維持していることが、米国で行われた実験で明らかになりました。論文は、専門家による評価・検証を受ける前の論文を公開する「medRxiv」に、2020年3月13日に公開されました(*1)(追記:その後、この論文は2020年3月17日付のNew England Journal of Medicine誌*2 に正式に掲載されました)。 エアロゾル状態または物質表面に付着した状態で、感染力を評価 実験を行ったのは、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)や米疾病管理予防センター(CDC)などの研究チームです。彼らは、
筆者の専門は言語学で、特に「第二言語習得」(second language acquisition)と言われる分野です。あまり馴染みがないかもしれませんが、「第二言語習得」とは、母語以外の言語(外国語)を学習するプロセスを解明することを目指す研究領域です。 第二言語習得研究の特徴の1つに、学際的であることが挙げられます。すなわち、言語学はもちろん、心理学・脳科学・文化人類学など様々な分野の知見を取り入れ、発展してきたということです。 特に、記憶や学習のメカニズムを解明することを目指した認知心理学の研究から、効果的な外国語学習法に関する多くの示唆を得ることができます。 テスト効果:テストが記憶を強化する 今回は、認知心理学者である米国ワシントン大学のヘンリー・ロディガー教授とパデュー大学のジェフリー・カーピキ教授が行った研究をご紹介します(*1)。この研究は、外国語学習ではなく、母語での読解
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