食育基本法が平成17年に制定され、これに基づき国や自治体は15年にわたり食育活動を進めてきました。令和3年度からの5年間は第4次食育推進基本計画に基づいた食育行われていくことになります。 これまで行われてきた食育推進活動でも、過剰な米飯推奨や食料自給率向上の優先など、本来は最優先であるはずの子どもの健康や食文化の多様性を軽視される傾向がありましたが、今回の基本計画には日本の食文化の歴史を考えると妥当性の乏しい記述や、極端な地場産食材活用推奨など、内容的に見過ごせないものがありました。 今回の食育推進基本計画の何が問題であるのか、特に気になる部分について言及します。 ■日本の伝統的な和食は一汁三菜なのか 「和食の基本は一汁三菜である」、このフレーズを聞いたことのある人も多い思います。一汁三菜といえば定食屋さんでおなじみのごはんに汁物、魚や肉の主菜に野菜や海藻などを使ったおかずに漬物を組み合わ