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  • コロナ探知犬いよいよ、非常に高い成功率、研究

    新型コロナウイルス検査で陽性となった人が着用したTシャツが入った容器を探して、8の腕が伸びる金属製ホイールの周囲を歩くスモール・ミュンスターレンダーのトビー。「実験ではたびたび、トビーはちょっとしたスーパースターになります。サンプルを見つけ出すのがとても速いのです」。トビーの里親であり、米ペンシルベニア大学ワーキングドッグ・センターの博士研究員ジェニファー・エスラー氏は語る。センターではコロナ探知犬の訓練を行っている。(PHOTOGRAPH BY SABINA LOUISE PIERCE) トゥッカはフリスビーで遊ぶのが好き。グリズは、やわらかいオレンジ色のボールがお気に入りだ。トビーは、暇な時間には昼寝をしたり、通り過ぎる車にほえたりして過ごす。どこにでもいるような犬たちだが、実は驚異的な能力を持っている。彼らは新型コロナウイルス感染者のにおいを嗅ぎ分けられる探知犬なのだ。 新型コロナ

    コロナ探知犬いよいよ、非常に高い成功率、研究
    prna79
    prna79 2021/05/26
    “どんな犬でも探知犬になれるわけではない…「犬にも適性があることを考える必要があります。信頼できる犬でなければならないし、飽きっぽい犬もこの仕事には向いていません」”
  • ニワトリレンタルの人気が急上昇、コロナ下の米国

    パンデミックの間、ニワトリがペットとして人気を集めている。長ければ10年ほど生きる。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 「やあ、君たち」。囲いの扉を開けながら、ジョン・ファルジア氏は声をかける。中ではメスのニワトリ約50羽が鳴き声を上げ、闊歩している。ファルジア氏は手を伸ばしてふわふわの茶色いニワトリを抱き上げ、腕にかかえた。「レッド・クロスなんだ」と言いながら、赤いトサカと肉垂(にくすい)を指差す。「当にかわいい子なんだ」(レッド・クロスはロードアイランド・レッドのオスとコロンビアンのメスによる交配種) 気の優しいこの雌鶏は、ファルジア氏が経営するニワトリのレンタル業、CTレンタ・ヘン(CT Rent a Hen)の一員として、まもなく誰かの腕の中に納まることになる。 多くの米国人が、パンデミックによるロックダウ

    ニワトリレンタルの人気が急上昇、コロナ下の米国
    prna79
    prna79 2021/05/26
    「知っておくべきなのは、ニワトリが地面をつついていたら、あなたが思っているよりも多くのことが起こっているということです」
  • 「呼吸」するヒマラヤ山脈、隆起と沈下のつながりをひもとく

    雲の切れ間から顔を出す、氷に覆われたヒマラヤ山脈の頂上。(PHOTOGRAPH BY JASON EDWARDS, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 地球の時計を早送りできたら、地表が盛んにうごめく様子が見えるだろう。大陸が地球上を駆けめぐり、海が広がったり狭まったりし、新しい山々が空に向かって盛り上がっていくのがわかるはずだ。 山は隆起するだけではない。プレートどうしの衝突による圧力が限界に達して地震が発生するたびに、沈下もする。米カリフォルニア工科大学の地球物理学者ルカ・ダル・ジリオ氏は、この周期的な現象を、不規則な呼吸で上下する巨大怪獣の胸に例える。 この周期的な現象を作り出す力は非常に複雑で、それが最もよく表れている場所が、2400kmにわたって険しい山々が連なるヒマラヤ山脈だ。ダル・ジリオ氏らは、3月2日付けで学術誌「Nature Reviews」に発表した総説

    「呼吸」するヒマラヤ山脈、隆起と沈下のつながりをひもとく
    prna79
    prna79 2021/05/19
    “山は隆起するだけではない…沈下もする。米カリフォルニア工科大学の地球物理学者ルカ・ダル・ジリオ氏は、この周期的な現象を、不規則な呼吸で上下する巨大怪獣の胸に例える。”
  • 米先住民の大量死は17世紀の寒冷化に影響した? アマゾンで検証

    ブラジルのマミラウア持続可能開発保護区にあるマシエル湖の眺め。アマゾンの熱帯雨林の湖で発見された花粉は、17世紀の短くも強烈な寒冷化を解き明かすための手がかりとなった。(PHOTOGRAPH BY MAURO PIMENTEL, AFP VIA GETTY IMAGES) 15世紀末にヨーロッパ人が米大陸に到来してからの100年間で、5000万人以上の先住民が伝染病や紛争、奴隷化によって死亡したと推定されている。この悲劇は、当時の環境や気候にも影響を及ぼした可能性がある。 17世紀に大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が低下したのは、アメリカ先住民の人口激減によってそれまで伐採されていた森林が再生し、炭素を吸収・貯蔵したことが一因となったのではないか——。2019年、英国の研究チームがこのような説を論文で提唱したが、アマゾンではそうしたシナリオを裏づける証拠が見つからなかったという研究結果が、

    米先住民の大量死は17世紀の寒冷化に影響した? アマゾンで検証
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    prna79 2021/05/19
    “17世紀に大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が低下したのは、アメリカ先住民の人口激減によってそれまで伐採されていた森林が再生し、炭素を吸収・貯蔵したことが一因となったのではないか”は証拠から否定された。
  • コロナワクチンは何回打てばいいのか、毎年接種の可能性も

    英アストラゼネカ社のコロナワクチンを充填した注射器。2021年3月22日、イタリア、ミラノの科学技術博物館にて。(PHOTOGRAPH BY ALESSANDRO GRASSANI, THE NEW YORK TIMES VIA REDUX) 米国では既に多くの人が新型コロナウイルスのワクチン接種を少なくとも1回は受けているが、1回や2回の接種で十分なのか、3回目、いや4回目まで受けなければならないのかと懸念する声が一部で上がっている。 実際のところ、現在接種されているワクチンの効果がどの程度続くのかは、まだ科学者にもわからない。 2019年末に初めて見つかって以来、コロナウイルスは何度となく変異を繰り返してきた。従来株と異なる変異株では、感染力や致死率が高まったり、今のワクチンが効かなくなる恐れがある。常にウイルス進化の先を行くために、ワクチンの開発者は変異株に対応できるワクチンの開発を

    コロナワクチンは何回打てばいいのか、毎年接種の可能性も
    prna79
    prna79 2021/04/23
    “ファイザーは2月に3回目接種の治験を開始しており、最高経営責任者アルバート・ブーラ氏は4月15日にテレビ局の取材に対し、1回目の接種から12カ月後に3回目が必要になる可能性が高いと話した。”
  • ブラックホールの新画像、多波長観測で謎に迫る

    2021年3月に公開された、ブラックホールの磁場をたどることができる偏光画像。イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)の研究チームは、世界各地の電波望遠鏡を利用してブラックホールの画像を初めて作成し、2019年に公開した。天文学者たちは現在、同じ天体を複数の波長で観測して、その秘密をさらに解き明かそうとしている。(IMAGE BY EHT COLLABORATION) 地球から5500万光年の彼方にある巨大銀河M87の中心に、太陽の65億倍の質量をもつブラックホールがある。ドーナツのようなその画像は2019年に発表され、大きな話題となった。電波望遠鏡のネットワーク「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT:事象の地平線望遠鏡)」を利用し、科学者らが初めて撮影に成功したブラックホールの画像だ。(参考記事:「解説:ブラックホールの撮影成功、何がわかった?」) 今回、この国際研究チームがほ

    ブラックホールの新画像、多波長観測で謎に迫る
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    prna79 2021/04/21
    “この論争は、2021年3月…モニカ・モシチブロツカ氏らがオリジナルの画像を更新したことで決着がついた。ブラックホールはクルーラー(生地をねじって作る、溝のあるドーナツ)に似ていた。”
  • 開発進む「ワクチンパスポート」につきまとう「深い懸念」

    2021年3月26日、イスラエルのテルアビブにて、コンサート会場に入るため「グリーンパス」を提示しようと並ぶ人々。グリーンパスとは、新型コロナウイルスワクチンの接種を証明できるデジタルアプリだ。(PHOTOGRAPH BY DAN BALILTY, THE NEW YORK TIMES/REDUX) 世界各国で新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、旅行したり施設に入場したりする際に「ワクチンパスポート」が使われ始めている。すでに導入されたイスラエルなどの現状を紹介しつつ、公衆衛生上の“通行手形”に求められる機能や課題について、専門家に聞いた。 イスラエルのオーレン・ローゼンフェルド氏は昨年、ドキュメンタリー映画制作者として、新型コロナウイルス感染症に関する何十もの映像を撮影してきた。しかし、いざ自分がテルアビブでワクチンを接種するとなると、写真を撮り損ねてしまった。 「看護師さんの動き

    開発進む「ワクチンパスポート」につきまとう「深い懸念」
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    prna79 2021/04/21
    “パスポートは、世界を開くものから、人々を締め出すものに早変わりする可能性があるのだ。” ワクチン接種率が一定レベルを超えたら廃止,というわけにはいかないのかな。
  • 大迫力のアイスランド火山噴火、間近の火山観光は安全なのか 写真9点

    2021年3月、約800年ぶりに噴火したアイスランドのファグラダルスフィヤル火山。溶岩の流れが、黒々とした岩の上に地図のような模様を描き出す。(PHOTOGRAPH BY CHRIS BURKARD) 紛争で荒れた国立公園にゾウが帰ってきた、コンゴ 写真8点 アイスランド、原始の大地で見つけた自分だけの絶景 写真10点 2021年3月下旬、アイスランドのファグラダルスフィヤル火山がおよそ800年ぶりに噴火したことが報じられると、噴火口のある谷に登山客が殺到した。もくもくと立ち上る白い噴煙と、どす黒い岩の間をゆっくりと流れる溶岩を目の前にして、写真を撮ったり、ただ座って眺めたり、なかには溶岩の上でマシュマロを焼く人の姿も見られた。(参考記事:「アイスランドの火山が800年ぶりに噴火、そのとき何が?」) ナショナル ジオグラフィックの取材で現場に駆け付けた写真家のクリス・ブルカード氏もまた、ぞ

    大迫力のアイスランド火山噴火、間近の火山観光は安全なのか 写真9点
    prna79
    prna79 2021/04/14
    “どれほど危険かは、溶岩の性質による。柔らかくて流れやすい溶岩は、ゆっくりと流れ出る。一方、硬く粘り気のある溶岩は、ガスが外に逃げ出しにくいため爆発力が高く、命に関わる危険な噴火を引き起こす。”
  • 変異株向けのワクチン戦略が望まれる理由、米国は治験を開始

    来院者に新型コロナの症状の有無を確認する医療スタッフ。南アフリカ、テンビサのテンビサ病院で。(PHOTOGRAPH BY GUILLEM SARTORIO, AFP VIA GETTY IMAGES) 変異と進化を続ける新型コロナウイルス――。反撃する「武器」の対応が迫られる中、米国立衛生研究所(NIH)が、新たな変異株を標的とするワクチンの治験を開始した。 ターゲットとなる変異株は南アフリカで最初に確認された「B.1.351」で、他の変異株と同様、従来株よりも感染力が高いとみられることから、懸念が大きくなっている。最近の研究では、B.1.351がワクチンや新型コロナウイルスへの感染によって得られた免疫防御を回避できることが示されている。NIH傘下の米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)は、米モデルナ社と協力し、このウイルス用に改良したワクチンの第1相試験で、210人の健康な成人を対象

    変異株向けのワクチン戦略が望まれる理由、米国は治験を開始
    prna79
    prna79 2021/04/14
    「変異の多くは、ウイルスの生存力と感染力を低下させるのですが、自然淘汰によってウイルスに都合の良い変異が残るのです」 これがダーウィンの自然選択説。
  • 人はなぜ石を積むのか、世界中にある「石積み」

    オーストリアのツィラー渓谷の山々を訪れた登山者は、ギンツリング村に近いペータースケフルの山頂付近で、石積みの群れを目にする。(PHOTOGRAPH BY ANDREAS STRAUSS, ALAMY) 米メーン州にあるアーカディア国立公園を歩いていると、巨大な花崗岩(かこうがん)に交じって、明らかに人の手によって積み重ねられた石に目が留まるだろう。石を積んだ2の支柱の上に長方形の石板が置かれ、さらにその真ん中に、先端が尖った小さな石が載っている。子どもが遊びで作ったのかと思われそうだが、きちんとした目的があり、アーカディアが誇る大切な遺産の一つして保護されている。 この石積みは「ベイツ・ケルン」と呼ばれている。「ベイツという名は、アーカディア国立公園があるマウント・デザート島の開拓者ワルドロン・ベイツにちなんでつけられました。現在使われているハイキングコースのいくつかは、1900年代にベ

    人はなぜ石を積むのか、世界中にある「石積み」
    prna79
    prna79 2021/04/14
    “旅先で積まれた石を見ると、自分も同じように積みたくなってしまうが、やらないほうがいいことも多い…高山植物などの繊細な生態系に害を与えたることもある…雨に流されて浸食が起こることもあるだろう。”
  • 絶滅危惧種フロリダパンサーを次々と襲う、謎の神経疾患

    米タンパ動物園の獣医師ローレン・スミス氏がフロリダパンサーの子供を検査している。新たに発見された神経疾患であるネコ白質脊髄症(FLM)の母親から生まれた子供だ。この子供と兄弟は健康と判断されたが、母親は病気から回復しなかった。(PHOTOGRAPH BY CARLTON WARD JR.) フロリダパンサーはかつて米国南東部に広く分布していたが、狩猟が原因で絶滅寸前に追い込まれ、1970年代までに30頭足らずとなった。その後、個体数を大幅に回復し、約200頭に到達したが、その未来は依然として危ういままだ。 (参考記事:「絶滅危機のパンサー、交雑で回復傾向」) このような状況だからこそ、科学者たちは新たに発見された神経疾患について懸念している。フロリダパンサーとボブキャットの四肢が弱り、重症の場合、部分的なまひを引き起こす病気だ。しばしば歩行が困難になり、その結果、飢えて死に至ることもある。

    絶滅危惧種フロリダパンサーを次々と襲う、謎の神経疾患
    prna79
    prna79 2021/04/14
    “FLMで命を落とした個体を解剖した結果、いずれも脊髄に重度の損傷が見られた…野生生物疾患研究協同組合の獣医病理学者ニコール・ネメス氏は、神経線維の軸索があるべき場所に穴が開いていたと説明する。”
  • コーヒーが森を劇的によみがえらせる、研究成果

    コスタリカ、アキアレスの上空から撮影したコーヒー農園。摘んだばかりのコーヒーの実をワゴンに入れる作業中だ。最近の実験で、コーヒー生産時の廃棄物が森林再生に役立つことが判明した。(PHOTOGRAPH BY EDWIN REMSBERG, VW PICS, UIG, GETTY IMAGES) 人間と同じように、森も、少しのコーヒーで動きが活発になるようだ。 コーヒーの生産過程で取り除かれるコーヒーパルプが、コスタリカの熱帯雨林をよみがえらせるのに役立つことが実験で明らかになった。3月28日付けで学術誌「Ecological Solutions and Evidence」に研究成果が発表された。 米ハワイ大学マノア校の研究チームは、森林伐採された土地にコーヒー廃棄物がどんな影響を与えるかを調べるため、草に覆われた2つの区画を用意。片方のみに約50センチの厚さでコーヒーパルプを敷き詰めた。 2

    コーヒーが森を劇的によみがえらせる、研究成果
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    prna79 2021/04/07
    コーヒーパルプを50cmの厚さに敷き詰めたら熱帯雨林が再生したという実験。「パルプを積んだ層の中に手を入れると、本当に熱く感じます。やけどするほどではありませんが、(草が)窒息するほどの熱さです」
  • 骨が「ミネラルの電池」に進化、4億年前の魚で証拠発見

    約4億年前に生きていた顎のない甲冑魚(かっちゅうぎょ)。骨細胞を含む骨があり、筋肉に重要なミネラル分を供給することが可能だった証拠が新たに発見された。(ILLUSTRATION BY BRIAN ENGH) 古生代の魚の化石から、骨の進化における大きな転換点が明らかになった。3月31日付けで学術誌「Science Advances」に発表された論文によれば、ヒトの骨にあるのと同様な骨細胞がおよそ4億年前に発達し、いわばミネラル分の「電池」として機能していたという証拠が確認された。 ヒトなどの脊椎動物の場合、骨は主に体内の支えとなると同時に、絶えず損傷を修復して自らを維持しながら、血流に重要な栄養素を供給している。対して、ごく初期の骨は大きく異なっていた。魚の体を保護する殻の役割を果たしており、むしろコンクリートのようなものだった。骨がなぜこれほど進化を遂げたのかは大きな謎だが、初期の魚の表

    骨が「ミネラルの電池」に進化、4億年前の魚で証拠発見
    prna79
    prna79 2021/04/07
    骨をカルシウムの貯蔵庫とする進化。海水中のカルシウムイオンの継時変化はどうなっているのだろうか。
  • 43万年前の南極で隕石が空中爆発、詳細を解明

    南極上空で「タッチダウン」事象を起こす隕石の想像図。(ILLUSTRATION BY MARK A. GARLICK, MARKGARLICK.COM) 今から43万年前、太陽系内をさまよっていた直径100メートルほどの小惑星が、地球にぶつかるコースに入った。その先には、人のいない氷の大地、南極大陸が広がっていた。 北半球にマンモスがいて、ヨーロッパで初期のネアンデルタール人が広がりつつあった時代のこと。地球の厚い大気に猛スピードで突入した隕石は、低空で爆発、破片は気化して地表の氷に襲いかかった。 このタイプの空中爆発は、地面にクレーターをうがつことはないため、その痕跡を見つけたり、どれほどの頻度で起きるかを知るのは困難だ。 今回、英ケント大学の惑星科学者マティアス・ファン・ギネケン氏らの研究チームは、南極で見つかった微粒子を詳しく調べることで、何十万年も前の空中爆発事件を解明、3月31日

    43万年前の南極で隕石が空中爆発、詳細を解明
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    prna79 2021/04/04
    「南極では…非常に清浄で、人間の活動がないのはもちろん、植物も生えていないからです…だから、宇宙から降ってきたすべての物質が、非常に長い間保存されているのです」
  • 燃え上がる炎 空を覆う有害な煙

    記録的な森林火災シーズンとなった2020年、カリフォルニア州南部に位置するエンジェルス国有林は煙と炎に包まれた。この「ボブキャット火災」は4万6000ヘクタール以上を焼き尽くした。ほかにも数十カ所で火災が発生し、煙は西部だけでなく、東海岸にある首都ワシントンでも観測されたという。(PHOTOGRAPH BY STUART PALLEY) 毎年のように大規模な森林火災が発生し、大気汚染を引き起こす。その煙には何が含まれるのか? 健康への悪影響が懸念されている。 2018年7月、米国カリフォルニア州北部の田舎道で旅行者が運転する車のタイヤがパンクした。金属製のホイールが舗装された道路にこすれ、火花が散った。その火花が乾燥した森林に引火して燃え広がると、巨大な炎となって竜巻のように立ち昇った。炎は轟音を上げながら数万ヘクタールに広がり、あらゆるものを焼き尽くしていった。火の手がサクラメント川を跳

    燃え上がる炎 空を覆う有害な煙
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    prna79 2021/04/03
    「こういった大規模火災は昔から発生していましたけど、個人の暮らしに影響を与えるようなものは一生に一度ぐらいでした…それが今では毎年夏になると発生するようになりました。公衆衛生上の大問題です」
  • 寿命を縮める大気汚染

    ウランバートルのダリ・エヒ地区は、教育仕事を求めて地方から移住してきた遊牧民がひしめき合う。簡素な住宅やゲルという円形テントは電気がないか十分でなく、石炭がなければ厳しい冬を乗り切れない。首都の子どもは地方より肺機能が4割低いという調査結果もあり、長年続く健康問題への対策が急がれる。(PHOTOGRAPH BY MATTHIEU PALEY) 世界中で毎年700万人を早すぎる死に追いやる大気汚染。軽微でも健康に害を及ぼす深刻な問題だが、解決策はある。 大気汚染が新型コロナウイルスによる死者数を押し上げるのではないか? 新型コロナウイルス感染症が世界で猛威を振るい始めたとき、米ハーバード大学の生物統計学教授、フランチェスカ・ドミニチはそう考えた。大気汚染が深刻な場所に多い慢性疾患の患者は、新型コロナウイルス感染症が重症化しやすいのだ。さらに、大気汚染で抵抗力も落ちて気道に炎症が起きやすく、

    寿命を縮める大気汚染
    prna79
    prna79 2021/04/03
    “ジョンズ・ホプキンズ大学が発表する郡単位での死者数と、大気汚染のデータを突き合わせることにしたのだ。その結果、PM2.5の濃度が高い場所ほど、新型コロナウイルスによる死亡率も高いことが判明した。”
  • フロリダパンサーは復活するか?

    米国フロリダ州南西部のフロリダパンサー国立野生生物保護区で、雄のパンサーが小川を跳び越える。種全体で200頭ほどしかいないが、生息地を回復しつつある。ただ、住宅地の拡大で生息環境が脅かされてもいる。(PHOTOGRAPH BY CARLTON WARD JR.) 絶滅危惧種のフロリダパンサーが復活の兆しを見せている。しかし、開発ブームが邪魔をしかねない。 「ようこそ、パンサーの故郷(ふるさと)へ」 米国フロリダ州イースト・ネープルズの交通量の多い交差点で顔を合わせたとき、ブライアン・ケリーは私にそう言った。州の機関でフロリダパンサーを研究する生物学者の彼は、住宅地が広がる東の方角を指さした(彼自身もまたそこの住人だ)。交差点からほんの500メートル先で1頭のフロリダパンサーがカメラにとらえられたのだという。さらに、別の1頭は、私たちが立っている6車線の道路を渡りおおせた。 近くには「FP2

    フロリダパンサーは復活するか?
    prna79
    prna79 2021/04/03
    “テキサス州で8頭の雌のピューマを捕獲して、それらをフロリダ南部に放したのだ。そのうち5頭が子を産んだ。こうして遺伝的多様性がもたらされたことで、フロリダパンサーの負のスパイラルは反転した。”
  • アイスランドの火山が800年ぶりに噴火、そのとき何が?

    2021年3月19日金曜日、アイスランドのレイキャネス半島で溶岩の噴出が始まった。この地域の火山が新たな活動期に入ったのではないかと、専門家は考えている。(PHOTOGRAPH BY JEREMIE RICHARD, AFP VIA GETTY IMAGES) 3月19日現地時間午後8時45分ごろ、アイスランドの南西部に位置するレイキャネス半島で火山が噴火した。噴火に至るまで15カ月もの間、周辺地域では生活に影響が出るほどの群発地震が発生し、過去3週間だけでも約5万回以上の揺れを観測していた。(参考記事:「100年続く噴火の前兆か、アイスランドで群発地震」) レイキャネス半島で噴火が起こるのは800年ぶりだ。ファグラダルスフィヤル火山のすぐそばの谷に開いた割れ目から、高熱でオレンジ色に輝く溶岩がどくどくと流れ出し、黒く焼け焦げた大地を明るく輝かせた。 しかし、溶岩の量は比較的少なく、周辺の

    アイスランドの火山が800年ぶりに噴火、そのとき何が?
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    prna79 2021/03/27
    “政府からの忠告にもかかわらず…円形劇場のように周囲を取り囲んで噴火の光景を眺めている…溶岩の上で卵とベーコンを焼こうとした人もいたが、残念ながらフライパンは溶岩に飲み込まれてしまった。”
  • 野生の楽園オカバンゴに汚染の懸念、上流の石油試掘で不正か

    オカバンゴ地域で石油生産が開始されると、リカオンをはじめとするアフリカの代表的な動物種が打撃を受ける可能性がある。(PHOTOGRAPH BY DANITA DELIMONT, ALAMY STOCK PHOTO) カナダの石油・ガス会社「リコネッサンス・エナジー・アフリカ(リコンアフリカ)」が1月、アフリカのナミビアで試験掘削を開始した。そこは、隣国ボツワナに広がる野生動物の宝庫、オカバンゴ・デルタの上流にあたる。だが同社が撮影した空撮写真や第三者機関の調査によると、地元の水源を汚染から守る環境配慮策をとっていないようだ。 ナミビアは水資源の乏しい国だ。同社が掘削を始めるという話が広まると、飲料水や灌漑用水の水源である浅い帯水層に、掘削による汚染物質が浸透するのではないかとの懸念の声が地元から上がった。(参考記事:「世界最大のオアシス、国境を隔てた水源を守れるか」) また自然保護団体は、

    野生の楽園オカバンゴに汚染の懸念、上流の石油試掘で不正か
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    prna79 2021/03/20
    “そこは、隣国ボツワナに広がる野生動物の宝庫、オカバンゴ・デルタの上流にあたる。だが同社が撮影した空撮写真や第三者機関の調査によると、地元の水源を汚染から守る環境配慮策をとっていないようだ。”
  • 「アイルランドにヘビがいないのは聖パトリックのお陰」は本当か

    言い伝えでは、聖パトリックがアイルランドのヘビを海へ追いやったとされる。(PHOTOGRAPH BY CORBIS) 3月17日は「聖パトリックの日(セント・パトリックス・デー)」。アイルランドにキリスト教を広めた聖人、聖パトリックの命日だ。カトリックの祝日として、各地で盛大な行事が行われる。(参考記事:「サンタの歴史:聖ニコラウスが今の姿になるまで」) 伝説では、5世紀にアイルランドでキリスト教を伝道していた聖パトリック(パトリキウス)が、この国からヘビを追い払ったとされている。彼が丘の上で40日間の断を行っている間に襲ってきたヘビを、海へ追いやったというのだ。 アイルランドが、在来種のヘビのいない珍しい国であることは当だ。このような場所はニュージーランドやアイスランド、グリーンランド、南極大陸など、世界でも数えるほどしかない。 しかし、科学者らによると、アイルランドにヘビが存在しな

    「アイルランドにヘビがいないのは聖パトリックのお陰」は本当か
    prna79
    prna79 2021/03/20
    “アイルランドの動物の化石など、膨大な記録をくまなく探した。「いかなる時点でも、アイルランドにヘビがいた形跡はありません。聖パトリックが追い払うまでもなかったのです」とモナハン氏は言う。”