第1回テーマ ネフローゼ症候群をきたしたALアミロイドーシスの症例 橋本 彩(東京大学医学部附属病院研修医:症例呈示) 伊豆津宏二(同医学部血液・腫瘍内科) 本連載では,東大病院で内科研修医を対象に月2~3回,昼の1時間を使って行われている内科グランドカンファレンスを紹介します。各診療科での実際の症例を通して,疾患の診断・治療に関する生きた知識を吸収していただければ幸いです。 Introduction ・ALアミロイドーシスとはどのような病気で,どのような際に疑うか? ・ALアミロイドーシスによる症状の改善,予後の改善を目指すにはどのような治療が適切か? ■CASE 【症例】 35歳,男性。 【主訴】 足のむくみ。 【現病歴】 2002年の検診まで異常を指摘されたことがなかった。2003年の検診で蛋白尿を初めて指摘され,2004年5月より足の浮腫を自覚したため,前医を受診した。ネフローゼ症