(概要、臨床調査個人票の一覧は、こちらにあります。) ○ 概要 1.概要 全身性アミロイドーシス(amyloidosis)は、線維構造をもつ蛋白質であるアミロイドが、全身臓器に沈着することによって機能障害を引き起こす一連の疾患群である。 アミロイドは、病理学的にコンゴーレッド染色で橙赤色に染まり、偏光顕微鏡下でアップルグリーン色の複屈折を示すものである。蛋白質が立体構造(コンフォメーション)を変化させてアミロイドとして凝集し疾患を引き起こすことから、コンフォメーション病の1つとして捉えられている。 2.原因 これまでに 36 種類のアミロイドーシスが報告されており、それぞれにおけるアミロイドの形成、沈着機序に違いがあるものの、全てに共通すると考えられているアミロイド線維形成機序は、まずアミロイド原因(前駆体)蛋白質が産生され、次にそれがプロセッシングを受け、重合、凝集してアミロイド線維とな