日本版「スティーブ・ジョブズ」は私にとっても“発売日”を待ちわびた本であった。日本版の出版社である講談社が上巻の“発売日”としてアナウンスしたのは、世界同時“発売日”とされた2011年10月24日だった。 私は10月24日の夜、閉店間際の都内最大級の某書店で目的の本をゲットした。しかし、実際には多くの書店では24日に2011年最大級の話題作が平積みされることはなかったのである。 このまとめ記事を見ると、この本の発売日に対する書店の現場が混乱と不満がわかる。 http://togetter.com/li/204659 結局この本は10月24日に一斉発売されたわけではなく、入荷できた書店から先に発売を開始した様子がよく分かる。しかし、これは書籍の単行本流通の通常の姿であり、この混乱が表面化したのは「スティーブ・ジョブズ」が超ビッグタイトルだったからである。 書籍には原則、一斉発売日という意味で