わがこと防災減災 ろうそく、家具 室内に潜む危険 集合住宅5階の部屋では、床に棚や植木鉢などが散乱した=2011年3月11日、仙台市宮城野区 石川さん宅の柱と家具に取り付けたL字金具。震災では転倒防止に効果を発揮した=15日、石巻市広渕 広井悠さん 東日本大震災では、身近な場所に、命の危険が潜んでいた。 震災当日の午後7時10分ごろ、北上市の団体職員藤原良子さん(50)は自宅2階の寝室にいた。懐中電灯を照らし、夫(50)と倒れたたんすを元に戻したところに余震が来た。 「今回は強い。また倒れるんじゃない?」 「ここで寝るのは、危ないな」 そんなやりとりの直後、火事に気付いた。焦げた臭いが漂う。慌てて1階に降りると、リビングの床のあちこちに炎が上がっていた。 暗がりの中、急いで流し台で座布団をぬらし、かぶせて消そうとした。地震で床に散らかった新聞や雑誌に燃え広がり、愛犬2匹を連れて逃