工場排水や上下水道の水流を利用した小型水力発電機導入に期待が高まっている。従来の水力発電は落差を利用して、水車やタービンを回していたが、シーベルインターナショナル(東京都千代田区)は、水の流れる力を利用する発電機=写真=を開発した。設置場所を選ばず、段差を作るなど新たなインフラ整備も不要で、クリーンエネルギーの普及に一役買いそうだ。 水力発電は風力や太陽光発電よりも稼働率が高いものの、設置場所が限定され、コストも高いため、導入が進んでいなかった。同社が開発した小型水力発電機は落差を作らずに水の移動エネルギーを利用して発電する。取水口を狭めることで、勢いのよい水流を作り出し、水車を回す仕組みだ。 水に浮かべるフロート式で水表面の最大流速を効果的に利用、水路の数十メートルごとに設置できる。従来型の小型水力発電機よりも発電効率は約10倍高いという。発電した電力は工場施設での利用のほか、余剰電力を