遥かチベットに源流を発する大河メコン。その中流域に位置するラオス・ルアンパバーンは、14世紀から18世紀、ランサン王朝の首都として栄えた街である。早暁、寺院から現れた僧侶たちが音もなく裸足で歩を進め、人々は歩道に座して喜捨をする。悠久の時を経ても変わることのない托鉢の光景が、いまもなお、日々繰り返され、民家の庭先には精霊が宿るとされる小さな祠、人々のどこまでも静かな言葉が交歓されていた(主に写真の記録として)。 右肩を出した着方をするのは20歳以下の「小僧さん」。どの寺院でも重厚な読経の声に子どもの声が混じる。 日本円で1000円前後(朝食付き)で泊まれるロッジが町中にある。シャワーは冷水のことが多いが、どこも清潔で快適。ラオスは日本と同じ、屋内では土足厳禁だ。床は常にきれいに磨き込まれている。 フランス植民地期に建設された旧王宮(現ルアンパバーン国立博物館)に安置される黄金の仏像「パバー