米ニューヨークでも、イスラエル・パレスチナ情勢に対する抗議活動が活発だ。衝突が始まった直後はイスラエル支持者によるデモが多かったが、現在は親パレスチナが圧倒的に多い。だが単純な「イスラエル対パレスチナ」という構図では語れない。現場で取材してみると、親パレスチナデモの中心にいたのは何とユダヤ人だった。驚きの事実から米国ならではの事情が浮かび上がった。 イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスの衝突を機に世界各地で抗議運動が活発化している。だが、その中身を見てみると、世界の中でも米国だけが異質だ。 この点に気づいたのは、日本に一時帰国した10月下旬のこと。まず驚いたのが、四六時中、テレビなどで報道され続けるパレスチナ自治区ガザの悲惨な現状だった。もちろん、米国でも欠かさず報道されてはいるものの、日本のメディアの取り上げ方には強く「反イスラエル」の心情を感じた。血なまぐさい映像を繰り返し見てい