車両が足りない! 全国のバス事業者から集まった「災害支援バス」 震災直後は、各避難所から医療施設や商業施設、入浴施設(多くは自衛隊の拠点)へ向かう路線が多く開設され、またボランティアセンターや復旧現場へ関係者を運ぶ貸切車両も頻繁に運行されるなど、バスの需要は震災前をはるかに上回るものでした。 しかし、バス事業者は車両の不足に悩まされます。岩手、宮城2県にまたがる沿岸部では、乗合バス59台、貸切バス134台が被災し(鈴木文彦『東日本大震災と公共交通2 復興から未来の交通まちづくりへ』)、地域によっては使える車両がほとんどない事態に陥っていたのです。これに対し、全国の事業者から支援が寄せられました。 岡山県の両備バス(両備ホールディングス)は、車両が足りなくなる状況を見越して、すぐに譲渡できる車両のピックアップを、地震発生後すぐに始めたそうです。その後、同社から無償譲渡されたバスは、津波によっ