インタビューに答える「弱虫ペダル」作者の渡辺航さん=北九州市小倉北区で2023年10月6日、上入来尚撮影 自転車のロードレースに青春を懸ける高校生たちを描いた漫画「弱虫ペダル」。少年誌に15年にわたって連載され、単行本の累計発行部数は3000万部超。6日には最新刊の86巻が発売された。作者は「生粋のサイクリスト」を自称する渡辺航(わたる)さん(52)。漫画家になるまでの道のりを尋ねると、作中の登場人物さながらに、もがきながら進んだ半生を語ってくれた。【聞き手・平川昌範】 【写真まとめ】「ツール・ド・九州」でサインに応じる渡辺航さん ◇心の師匠は鳥山明先生 ――長崎市出身とのことですが、どんな子ども時代でしたか? ◆山や畑に囲まれた家に生まれました。3人きょうだいで、兄と妹がいます。僕はやんちゃというほどではありませんでしたが、活発なタイプで、いつも「キャーキャー」と言っているような子でした