連続企業爆破事件で指名手配された桐島聡容疑者(70)とみられる男の身柄が、警視庁に確保された。昭和49~50年に起きた「戦後最悪の爆弾テロ」と呼ばれる事件は発生から今年8月で半世紀。過激派「東アジア反日武装戦線」の犯行グループの大半はすでに逮捕されたが、逃走を続けた容疑者は何を思い、どう身を隠し続けたのか。警視庁公安部は全容解明を急ぐ。 「寝耳に水だ」。ある警視庁幹部は、神奈川県鎌倉市に入院中の男が桐島聡容疑者だと名乗ったとの一報を受けた衝撃をこう振り返った。 過激派メンバーの多くは、警察当局に反感を抱き、徹底抗戦の構えで取り調べに応じないことが多い。だが、捜査関係者によると、入院先で接触した捜査員に、男は「桐島聡」と名乗り、「末期がんで余命数カ月」と打ち明けた。 指名手配犯に関する情報は、各地の警察に日々寄せられる。警察はその都度、確認を進めるが、過激派メンバーが自ら容疑者を名乗るのは異