病院に政府から届いたマスクは、布で作ったものだそうだ。呼吸器内科病院の倉持仁院長は言います。 「悪口は言うつもりはないが、こんなもので若い医師に新型コロナとたたかえと言うんです。総理には、真剣に考えてほしいです。」 https://t.co/F9FSXo6L9m
誰かこの素人を黙らせてくれ。千葉工業大学を卒業され、薬学の修士、なぜか医学部の大学院に紛れ込んだ偽物。なぜ一人の患者も助けたことがないのに、無責任な放言を連発する。目立ちたがりにもほどがある。恩師の田代先生の顔にどれほどの泥をぬれば気が済むのか?「岡田晴恵教授 都医師会のPCRセンターに「早急に東京都をモデルケースに」。スポニチアネックスが伝えている(4/13(月) 14:53配信)。「感染免疫学、公衆衛生学を専門とする白鴎大学教育学部の岡田晴恵教授が13日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。新型コロナウイルスのPCR検査について言及した。 番組では、東京都医師会が新型コロナウイルスのPCR検査のため、PCRセンター(仮称)を都内6カ所に設置する方針を固めたと放送。かかりつけ医が診察した患者で新型コロナウイルス感染の可能性が高い場合、このPCRセンターで検
当院は大阪府の軽症中等症病床55床を担当しています(第3波収束時病床数を絞りつつあったが緊急増床)。軽症例はまれで、ほぼ全員が中等症です。 4月に入ってから、入院要請されるCOVID-19患者さんの多くが、高齢者層よりやや下の40~60歳台の中高年層で、両側肺炎と低酸素血症を有していることに気づきました。特に、2型糖尿病や肥満がある患者さんは、かなり肺炎が重症化している印象です。 第3波までは「このCOVID-19患者さんはおそらく大丈夫だろう」と思っていたようなケース、たとえば「45歳女性、糖尿病、HbA1c7.2%、夫から感染、安静時SpO2 94%」のような症例でも、第4波では、胸部画像検査を行うと両肺に濃厚な肺炎像があり、そのまま数日以内に気管挿管を要するARDSに陥ることがあります。第3波では「背筋がゾっとする」症例が時にあったのですが、第4波は半数くらいがそれです。
神戸における抗体検査の話、プレプリントです。COVID-19を疑っていない人における有病率のデータとして、慶應義塾大学や大阪市立大学の数値もニュースになっていました。 外来受診した人のうち、血液検査を要した人における血清有病率である点には注意が必要です。 Doi A, et al. Seroprevalence of novel coronavirus disease (COVID-19) in Kobe, Japan. medRxiv preprint doi: https://doi.org/10.1101/2020.04.26.20079822.t 背景: SARS-CoV-2によるCOVID-19のパンデミックは、地球規模・社会に多大なる影響を与えている。日本は、他国と比べて比較的感染者数や死亡者数が少ないが、正確な有病率は不明である。そこで、われわれは横断研究においてSARS-C
この新型コロナウイルス感染症(COVID-19)第4波のピークが早めに過ぎ去ってくれれば、後に「ほんの数週間程度の医療崩壊で済んだ」と振り返ることができるのかもしれませんが、⻑い呼吸器内科医⼈⽣、恐らく「歴史に残る事態」を⾒ていることだけは確信しています。 N501Y変異株の影響だと思われますが、とにかく重症度の底上げが⽬⽴つ今回の第4波。重症病床を持っている施設はキツイと思いますが、実はCOVID-19を「広く」診ていた軽症・中等症病床がかなり逼迫した状況です。というのも、⼤阪では重症化率が⾼い第4波を受け、「増悪しても重症病床に送れない」という機能不全に既に陥っているからです。そのため、軽症・中等症向け5床くらいであれば重症患者が1⼈出ても対処できるかもしれませんが、軽症・中等症を50床診ている病院では重症患者が何⼈も発⽣しているのに転院させられず診療し続けないといけないため、完全に想
パンデミック当初、どの病院がCOVID-19を診療しているかは公開されていなかったのですが、現時点では多くの病院がCOVID-19患者を受け入れていることを表明しています。当院も、初期から軽症~中等症患者さんを引き受けています。軽症例はほとんどおらず、基本的に中等症以上を診ています。 大阪では、府の入院フォローアップセンターが主導して、COVID-19患者を各病院に割り振っている状況です。自宅やホテル療養中に悪化した人の入院依頼は、昼夜を問わず起こっており、関係スタッフは疲弊しています。第1~2波の頃は全体的に士気が高かったように思いますが、第3波ともなるとコロナ疲れが目立つようになりました。この精神的摩耗が医療従事者の感染を招いているのか、周辺の病院やクリニックでの院内感染を耳にすることが増えました。 第2波までは、基礎疾患のある高齢者のクラスターが発生しても、その多くは悪化することなく
酸素濃縮器の増産がすすむ新型コロナの自宅療養者が増えると、入院できない中等症の患者さんも比例して増えます。基本的に酸素療法が必要な患者さんは優先的にコロナ病棟に入院すべきですが、どうしても入院できない場合、やむなく在宅で酸素療法を導入する必要があります。 そのため、現在自治体からの酸素濃縮器の注文が相次ぎ、酸素業者による増産が追い付かない状態に陥っています。 大阪府の第4波では、入院調整が難航し、自宅療養を余儀なくされた新型コロナの患者さんに酸素濃縮器が必要になった事例が、複数ありました。 現在の災害級の局面においては、このようなことが各地で起こる可能性を念頭に置く必要があります。 酸素は「処方」されるもの酸素吸入が必要と医師が判断すれば、酸素療法が適用されます。意外に思われる人もいるかもしれませんが、酸素は医師から「処方」されるものなのです(写真)。 写真. 酸素処方箋(筆者撮影) 酸素
■にわかに高まる"唾液PCR"機運 鼻咽頭スワブの枯渇を受けて、自治体によっては、鼻咽頭と喀痰の両方を提出するのではなく、可能なら喀痰を第一にというお達しが出ています。 ある衛生研究所からの通達:「検体の優先順位を考え、検体は1人1検体にしていただけるよう、ご協力をお願いしたく思っております。検体の優先順位は、陽性率の高いものから順に、①喀痰 ②鼻咽頭ぬぐい液 とさせていただきます。①が採取できた場合は、可能であれば、極力、①のみのご提出をお願いできますでしょうか。」 ここで気になるのが、"喀痰という名の唾液"でも大丈夫か?ということです。アメリカではすでに唾液を使ったPCR検査が開始されています。 鼻咽頭スワブは、鼻が痛いので、できれば受けたくないと思っている人が多いでしょう。私もイヤです。唾液なら、自分で採取できる上、医療従事者への曝露リスクが減らせるため、検査精度が保証されるなら唾液
COVID-19診療における病床の逼迫や過酷さは、医師から発信されることが多いですが、このコロナ禍、日本で一番しんどい思いをしている医療従事者は間違いなくコロナ病棟の看護師です。時折ウェブカメラでインタビューを受けている看護師がマスメディアに登場しますが、ああいうゲリラ的なものではなく、「Yahooニュース!」のような媒体で継続的に発信できる看護師がたくさんいたらいいのに・・・と思います。 コロナ病棟の看護師は、長時間フルPPEを装着して、患者さんの直接ケアにあたらなければいけません。また、非コロナ病棟ならば清掃業者が入ってくれますが、ゴミ出しも環境整備も、すべて看護師が担っている状況です。仕事中、気の休まる時間もない。
ブログ「呼吸器内科医」で書いたCOVID-19の論文記事をまとめたページです。 ※2020年3月11日時点で66記事あります。中にはプレプリントの記事もありますでの解釈には注意いただきますようお願い申し上げます。 ■臨床的検討:14文献 ・2019-nCoV肺炎138例の後ろ向き検討 ・2019-nCoV肺炎137例の後ろ向き検討(三次病院) ・COVID-19:1099例の臨床的特徴 → 2月28日 medRxivからNEJM掲載。 ・COVID-19:ChinaCDCによる72314人の解析 → 2月24日 medRxivからJAMA掲載。 ・COVID-19:SARS-CoV-2肺炎のシステマティックレビュー ・COVID-19:医療従事者30例の臨床的特徴 ・COVID-19:武漢のICU入室例52例の後ろ向き観察研究 ・COVID-19:ARDS 53例の検討 ・COVID-19
こんにちは。目黒駅東口より徒歩3分、白金台駅より徒歩9分 目黒みらい内科クリニック院長のけい先生です。 2020年5月18日現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は一時期よりも落ち着いてきている傾向があり、全国で新しく新型コロナウイルス感染症に感染した人の数は 28人となっています(新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年5月18日版))。 このまま落ち着いていって欲しいと願っていますが、気を緩めるとまた増えていきますので マスク着用・手洗い・3密(密閉、密室、密集)を避けること を心がけて生活していきましょう。 目黒みらい内科クリニックを受診される方を見ていると、1か月前より風邪症状を訴える方の数は明らかに減ってきましたね。 人同士の接触が少なくなったためか、いわゆる「かぜ」の方も少なくなっているものと思います。 それでも新型コロナウイル
いつもお世話になっている、CareNetさんへ寄稿しました。ちょびっと急いで書いたので、誤解されやすいところを赤字で補足しています。 ■ケアネット記事:「新型コロナ、病床逼迫の診療現場から」 各地で新型コロナ感染症の新規感染者数の増加が止まらない。7~8月にかけてのピーク時を超え、間違いなく現状は「第3波」の真っただ中にある。自治体独自の基準により「非常事態」を宣言している大阪府の状況について、CareNet.com連載執筆者の倉原 優氏(近畿中央呼吸器センター呼吸器内科)が緊急寄稿した。 大阪府は、現在コロナ第3波の最終局面であると信じたいくらい新規入院患者数が増えている。指定感染症として診療しているので、必然的に病床が逼迫している。政府は12月17日、向こう1年間は現行の指定感染症扱いを継続するという見通しを発表した。医療者の一部にも、「5類感染症に変えるべき」という意見もある。ただ、
いつもお読みいただきありがとうございます。 2021年4月からこの「呼吸器専門医の間質性肺炎ブログ」をはじめ、皆様に支えられてなんと1年が経ちました。誠に有難うございます。 少し内容が難しい時もあるかもしれませんが、なるべくわかりやすく、これからも間質性肺炎の内容を中心に情報発信をしていきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願いします! ランキングに参加しています、クリックお願いします! 間質性肺炎の全体像 特発性肺線維症 過敏性肺炎 膠原病に伴う間質性肺炎 間質性肺炎の合併症 間質性肺炎の重要な概念 PF-ILD 間質性肺炎の治療薬 抗線維化薬 看護師むけ その他 新型コロナ(COVID-19) その他 間質性肺炎の全体像 間質性肺炎について一般的な知識をまとめています。まず、間質性肺炎ってなに?どんな病気?という方はこちらの記事をご覧ください▼ 特発性肺線維症 間質性肺炎の中でも代
いつもお読みいただき有難うございます。 2022/05/16- 今週、先週は以下のような内容で報告させていただきました。ぜひお読み頂きたい記事は、3番目の特発性肺線維症における蜂巣肺の判断と経過についての記事です。来週からも引き続きよろしくお願いいたします。 特発性肺線維症のうち約40%が過敏性肺炎の可能性 特発性肺線維症の肺活量は毎年150~200ml程度減少 特発性肺線維症における蜂巣肺の有無(INPULSIS試験のサブグループ解析) 新たな気管支鏡技術:気管支鏡下光干渉断層撮影(EB-OCT) 肺がんの発症と膠原病に伴う間質性肺疾患 肺胞蛋白症と過敏性肺炎の合併 本年も引き続きよろしくお願いします。 リンク ランキングに参加しています、よければクリックお願いします (最終アップデート:2022年05月22日) 以下、過去の記事まとめです 2022/05/09- 今週、先週は以下のよう
間質性肺炎とBMI、体重減少の関係を調べた研究がCHEST誌に報告されました。 Comes A, et al. Association of Body Mass Index and Change in Weight with Mortality in Patients with Fibrotic Interstitial Lung Disease. Chest 2021. 目的 間質性肺炎の死亡率リスクとして、BMI(body mass index)と体重の変化に着目して、予後への意義を明らかにする。 方法 多施設共同後方視的観察研究 対象:CAnadian REgistry for Pulmonary Fibrosis(CARE-PF、derivation)とカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF、validation)のILDレジストリーの線維性ILD患者。 BMIは 低体重(
肺の上方、いわゆる肺尖部に認めるPPFE様の所見がどのような臨床的な意味を持つのか検討した研究が今年報告されました。 Fujisawa T, et al. Radiological pleuroparenchymal fibroelastosis-like lesion in idiopathic interstitial pneumonias. Respir Res 2021;22:290. PPFEとはPleuroparenchymal fbroelastosisの略語で、下図のように胸膜(肺の端)から白く伸びるような陰影(無気肺硬化像)を指します。 (図. PPFE様の所見。文献より引用掲載) 本研究の対象である特発性間質性肺炎の419例のうち、PPFE様の所見を認めたのは101例(24%)でした。 特発性肺線維症(IPF)では27%に認めました このPPFE様の所見は多変量解析でも
現在、抗線維化薬として、ピルフェニドン(Pirfenidone、商品名:ピレスパ)、ニンテダニブ(Nintedanib、商品名:オフェブ)の2種類の薬剤が承認されています。 これら薬剤は、特発性肺線維症(IPF)の治療薬として保険収載され、これまで臨床使用されてきました。 さらに、最近では全身性強皮症に伴う間質性肺疾患、進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PF-ILD)に対しても抗線維化薬としてニンテダニブが承認され、話題となっています。 この記事では間質性肺炎の治療薬である抗線維化薬についてまとめています。 抗線維化薬の歴史 ピルフェニドン(Prifenidone、商品名:ピレスパ) ニンテダニブ(Nintedanib、商品名:オフェブ) 特発性肺線維症に対する効果 全身性強皮症に伴う間質性肺疾患に対する効果 進行性線維化を伴う間質性肺疾患に対する効果 抗線維化薬の副作用 抗線維化薬の歴史
平将明(たいらまさあき/Taira Masaaki) @TAIRAMASAAKI 〜キャベツからブロックチェーン・AIまで〜 衆議院議員(6期)自由民主党 無派閥 選挙区:東京4区(大田区)自民党デジタル社会推進本部長代理web3PT&AIPT座長 都連政調会長 大平正芳記念財団理事 ヴィッキーズ後援会長 経歴:早実中高、早大法学部卒、大田市場青果仲卸三代目、東京JC理事長、慶應大学大学院講師 taira-m.jp キュート先生🤗田中 希宇人 @cutetanaka 【拝啓 平 将明 内閣府副大臣様】 @TAIRAMASAAKI @konotarogomame この度はわたくしのツイートを拾って頂き恐縮しております。 医療現場の負担や感染拡大リスクの面から手書き書類でのやり取りは不適切と考えております。 正式に内閣府にも連絡致します。 現場の声を取り上げて頂き感謝します。 twitter
喫煙(ニコチン)とサルコイドーシスには深い関係がありますが、今年のCHEST誌にサルコイドーシス患者に対するニコチン治療の研究が報告されています。 Crouser ED, et al. A Pilot Randomized Trial of Transdermal Nicotine for Pulmonary Sarcoidosis. Chest 2021. 対象 18歳以上の疾患活動性のある肺サルコイドーシスの患者50名 アメリカの2施設で行われた二重盲検ランダム化パイロット研究 疾患活動性:症状あり、非陥落性肉芽腫あり、非線維化性の肺病変あり PSL≧10mg/dayもしくはその他薬物治療中(MTX, AZP, TNFα阻害薬など)や喫煙者などは除外 このサルコイドーシス患者50名を、 24週間のニコチン経皮吸収パッチ(21mg) プラセボ の2群に割付し、26週後の努力肺活量(FVC
COVID-19の重症化リスクと特発性肺線維症(IPF)の遺伝的背景を調べた研究が報告されました。 Fadista J, et al. Shared genetic etiology between idiopathic pulmonary fibrosis and COVID-19 severity. EBioMedicine 2021;65:103277. 背景 特発性肺線維症(IPF)は、進行性の肺の線維化を特徴とする複雑な肺疾患であるが、重症のCOVID-19はIPFと共通の危険因子を多数有している可能性がある。 研究の目的:IPFと重症COVID-19の遺伝的相関を明らかにし、IPFの遺伝的な危険因子とCOVID-19の重症度との因果関係を評価すること。 方法 IPFとCOVID-19の重症度の間の遺伝的相関を連鎖不平衡スコア回帰により推定した。COVID-19において、IPFと
間質性肺炎の新たな治療薬についての研究です。 MMF(ミコフェノール酸モフェチル、商品名:セルセプト)とAZA(アザチオプリン、商品名:イムラン)が間質性肺炎にどの程度使用されているかを調べた研究がカナダから今年報告されました。 Wong AW, et al. Prescribing Patterns and Tolerability of Mycophenolate and Azathioprine in Patients with Non-IPF Fibrotic Interstitial Lung Disease. Ann Am Thorac Soc 2021. 間質性肺炎(膠原病に伴う間質性肺炎、線維化性過敏性肺炎、分類不能型間質性肺炎)のレジストリーに登録された2297例のうち、1次治療でMMFを使用した739例(32%)とAZAを使用した337例(15%)を対象としています。
いろいろな意見はありますが、PPEが枯渇している現状、やむを得ない選択肢ではあります。しかし、鼻咽頭ではなくて唾液ではだめでしょうか?(プレプリント情報なのであまり期待しないほうがよいですかね) Angie N. Ton, et al. COVID-19 drive through testing: An effective strategy for conserving personal protective equipment American Journal of Infection Control, DOI: https://doi.org/10.1016/j.ajic.2020.04.010 概要: Mayoクリニックによる、ドライブスルーPCRを適用することでPPE消費が削減できるのではないかという試算。車内に被験者は待機してもらい、外から鼻咽頭スワブ検査をおこなう。検査場所は
気胸とは肺が破れて空気が胸の中(胸腔)に漏れてしまう病気です。 肺は多くの空気を取り込むことができる臓器であり、車のタイヤのように膨らんでいます。 車のタイヤであれば、破けてパンクしても、タイヤはしぼみますが、空気は大気中にもれていきます。 しかし、肺が破れてしまうと、 ①肺がしぼみ ②漏れた空気が胸の中(胸腔内)にたまって してしまいます。 胸腔は肋骨で囲まれており、一定の容積以上には膨らみませんので、漏れた空気がさらに肺を圧迫して、進行すると血圧低下に至ります(この状態を緊張性気胸といいます)。 (気胸のイメージ図) このような状態になると、胸痛や息苦しさを自覚し、急激に酸素濃度が低下してしまいます。 肺が破れて起こる病気ですので、突然発症するのが特徴です。 気胸は肺に圧力がかかると起こりやすいといわれています。 例えば、咳をしたり、重いものを持ったり、排便時にいきんだりすることで、突
いつもお読みいただき有難うございます。 今週は以下のような内容で報告させていただきました。今月からニンテダニブ(商品名:オフェブ)の薬価が改定されています。その他ANCA関連血管炎などの記事もまとめています。ぜひ一度ご覧ください! 本日(2021年11月1日)からオフェブの薬価が改訂されます。 「膠原病に伴う間質性肺疾患 診断・治療指針<2020>」が英文誌に報告されました。 「MPO-ANCA関連血管炎の肺病変合併率は約50%」 ANCA関連血管炎は種類ごとに各臓器の発症頻度は異なる ANCA関連血管炎の発症率は国ごとに地域性があり、日本はMPAが多い 「COVID-19に対するフルボキサミンの効果とは?(TOGETHER試験)」 日々、少しずつ情報発信していきたいと思います。来週からも引き続きよろしくお願いします。
ANCA関連血管炎には、地域性や人種差があることが知られています。 ANCA関連血管炎の発症率は国ごとに地域性があり、日本はMPAが多い 「ANCA関連血管炎の地域性は?日本とイギリスの違い」 ANCA関連血管炎に関してはこちらの記事もご覧ください。 2015年に報告された日本人における多施設コホート研究から、ANCA関連血管炎の肺病変合併の頻度、その予後への影響が明らかとなりました。 Hirayama K, et al. Pulmonary involvements of anti-neutrophil cytoplasmic autoantibody-associated renal vasculitis in Japan. Nephrol Dial Transplant 2015;30 Suppl 1:i83–93. 結果 対象:急速進行性糸球体腎炎(RPGN)合併のANCA関連血管
間質性肺炎の精査を行う際に、例えば抗CCP抗体だけが陽性の方がいます。抗CCP抗体は関節リウマチの方で陽性になる血液検査の項目ですが、関節の炎症や骨破壊などがなく、関節リウマチの分類基準は満たさない。 このように、膠原病の分類基準は満たさないが、膠原病の匂いのする間質性肺炎を現在ではIPAF(アイパフ、interstitial pneumonia with autoimmune features)として考える概念が2015年に報告されました。 Fischer A, et al. An official European Respiratory Society/American Thoracic Society research statement: interstitial pneumonia with autoimmune features. Eur Respir J 2015;46:9
特発性肺線維症(IPF)は、通常は慢性かつ進行性の経過をたどる疾患です。 この特発性肺線維症の経過中に、新たな肺の影の出現とともに呼吸不全が急速に悪化することがあり、急性増悪(acute exacerbation; AE)と呼ばれています。 この特発性肺線維症の急性増悪は、1993年に日本から初めて報告された疾患概念です。 Kondoh Y, et al. Acute exacerbation in idiopathic pulmonary fibrosis. Analysis of clinical and pathologic findings in three cases. Chest 1993;103:1808–12. ランキングに参加しています、クリックお願いします! 1993年の報告で用いられた急性増悪の定義 本研究で用いられた急性増悪の定義は以下の通りです。 数週間以内の経過
間質性肺炎の原因の一つに膠原病がありますが、肺以外の症状がない場合もあり、スクリーニングとして膠原病に伴う自己抗体を測定します。 しかし、どの測定法で行うかがとても重要であり、検査によっては偽陽性、偽陰性の問題があります。今回はその検査に関して言及したとても重要な報告です。 Tansley SL, et al. The reliability of immunoassays to detect autoantibodies in patients with myositis is dependent on autoantibody specificity. Rheumatology 2020;59:2109–14. 目的 筋炎特異的自己抗体および関連自己抗体を同定するための市販されている測定法の信頼性に着目し、2種類の市販されている免疫測定法の結果と免疫沈降法で得られた結果を比較する。 方
サルコイドーシスは地域性があり、日本ではとてもまれな疾患です。 肺は重要な臓器合併症の一つですが、無症状やリンパ節が腫大するだけのものから、強い肺の線維化を起こし、息切れや酸素状態の悪化をきたすものまで、その病型は極めて多彩です。 実は、その肺病変の病型も人種によっても大きく異なることはご存じでしょうか。 Brito-Zerón P, Kostov B, Superville D, Baughman RP, Ramos-Casals M, Autoimmune Big Data Study Group. Geoepidemiological big data approach to sarcoidosis: geographical and ethnic determinants. Clin Exp Rheumatol 2019;37:1052–64. これは、肺病変の病型を人種ごとに分類
間質性肺炎の重要な合併症である急性増悪について一般的な知識をまとめています。過去の記事も以下にリンクを貼っていますので、ぜひ順番にご覧ください。 ①序章 急性増悪:間質性肺炎の重要な合併症 ②急性増悪の発症頻度と90日死亡率 ③急性増悪の原因 本日は急性増悪の診断についてまとめます。 急性増悪(AE; acute exacerbation)は、1993年に日本から初めて報告されました。その後、20年以上の時を経て2016年にようやく国際ワーキンググループから診断基準案が提示されています。 1993年の急性増悪の報告に関しては、以下の記事をご覧ください。 1993年の症例報告で用いられた診断基準 この研究で用いられた急性増悪の定義は以下の通りです。 数週間以内の経過で悪化する呼吸困難 胸部レントゲン写真で新たに出現したびまん性の肺野陰影 酸素化の悪化(PaO2/FiO2<225) 明らかな感
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