河原梓水 巻 号 682 開始ページ 107 終了ページ 123 記述言語 日本語 掲載種別 研究論文(学術雑誌)
河原梓水 巻 号 682 開始ページ 107 終了ページ 123 記述言語 日本語 掲載種別 研究論文(学術雑誌)
82歳。告別式は近親者で済ませた。 雑誌連載を経て1970年、沼正三(ぬましょうぞう)の筆名で刊行された「ヤプー」は、2000年後の白人帝国で、日本人が家畜となって白人に奉仕するという小説。作家の三島由紀夫が「マゾヒズムの快楽の極致だね」と絶賛、ベストセラーになった。 作者の正体をめぐり、元判事説など諸説あったが、後に天野氏が「ヤプー」を書いたのは自分と告白していた。
こちらは、『家畜人ヤプー』の著者と代理人、天野哲夫さんを応援するサイトです。最近 刊行された江川達也によるコミック版が売れ行き好調なのも、この異端の作家の思想が 永遠に古びないテーマを抱えているからではないでしょうか? この7月には筑摩書房か ら単行本未収録のエッセイや新たに書き起こされた三島論などを含む『マゾヒストMの遺 言』が刊行されました。さて、数年前、僕は、天野哲夫さんの『犬になった老人の死』(パ ラダイム刊)という小説の編集を担当させていただいたことがあります。そのとき、彼か ら、かつて雑誌に掲載され、単行本に収められていない文章を随分たくさんお借りして、 OCRでスキャンしたうえ、パソコン上にテキストとして保存しているのです。今後、このサ イトでは現在では読むことが不可能な彼のテキストを少しづつ著者の許可を得て掲載す る予定です。乞う、ご期待のほどを!
82歳。告別式は近親者で済ませた。 雑誌連載を経て1970年、沼正三(ぬましょうぞう)の筆名で刊行された「ヤプー」は、2000年後の白人帝国で、日本人が家畜となって白人に奉仕するという小説。作家の三島由紀夫が「マゾヒズムの快楽の極致だね」と絶賛、ベストセラーになった。 作者の正体をめぐり、元判事説など諸説あったが、後に天野氏が「ヤプー」を書いたのは自分と告白していた。
天野哲夫氏が書いたマゾ小説。 “あとがき”で「私は沼正三ではない」と明言。 「眼力ある著名文筆家は、皆そのことを知りつつも、あたかも私が沼正三であると信じた風を装って見逃してくれている」と述べ、「見逃してくれ」なかった嵐山の「小説 沼正三」をなじる。 なお、“あとがき”には 『家畜人ヤプー』に盛り込まれた空想力とペダントリーは端倪すべからざるものがあり、たとえその基調がマゾヒズムだとしても、これは卑俗な形で世に謂う“ヘンタイもの”とは、まるで違った、何やらものすごい思想性をはらんだ、知的創造物の最高水準を表示する何ものかである、と評価されるだけの実質を備えていたと思う との記述もある。 なるほど、仮に天野哲夫氏が本当に『ヤプー』の作者だったとしたら、ここまで自著を絶賛することはしないだろう。知的創造物の最高水準を表示する何ものかである!
沼正三とは誰か? 世の中には、沼正三代理人こと天野哲夫氏こそ、沼正三その人であるとする、「代理人=本尊説」がまかり通っている。果たして天野哲夫氏は「本尊」、即ち、小説『家畜人ヤプー』を構想・執筆し、また、エッセー集『ある夢想家の手帖から』を著した、沼正三その人なのだろうか? 本稿は、天野哲夫氏自らがしきりに喧伝し、なぜか世間でも通説とされているらしい「代理人=本尊説」の矛盾を指摘し、天野氏が弄する「沼正三=仮設人格」なる笑止千万の詭弁を論破しつつ、なぜ天野哲夫氏が本尊ではあり得ないかを論考するものである。 本稿は、沼正三の正体探しを意図するものではない。沼が覆面作家として登場したについては、やむにやまれぬ事情があったのであろう。それなのに、いわば興味本位からその覆面を剥ぎ、本人が隠したがっている素顔を暴こうとするならば、それは沼正三に対して無礼千万の所業であると考えられる。 本
戦後最大の奇書と言われた「家畜人ヤプー」の作者とされた著述家、天野哲夫(あまの・てつお)さんが、11月30日、肺炎のため東京都内で死去した。82歳。葬儀は近親者で済ませた。 「家畜人ヤプー」は、雑誌「奇譚クラブ」に沼正三の筆名で連載され、70年に刊行された。近未来の白人女性が支配する帝国で、奴隷となって奉仕する日本人男性を描いた嗜虐的な小説。三島由紀夫や寺山修司らが高く評価した。作者の正体をめぐり諸説あったが、天野さんが自分が書いたと名乗り出ていた。
天野哲夫氏死去=「家畜人ヤプー」作者と告白 天野哲夫氏死去=「家畜人ヤプー」作者と告白 奇書として知られる「家畜人ヤプー」の作者と名乗り出たことがある著述家の天野哲夫(あまの・てつお)さんが、11月30日午前7時7分、肺炎のため東京都内の自宅で死去した。82歳だった。福岡市出身。葬儀は近親者で済ませた。喪主は妻明江(あきえ)さん。 新潮社に勤めながら小説などを執筆。覆面作家・沼正三による「家畜人ヤプー」は、白人女性が支配する未来の帝国で日本人男性が家畜として使役されるSF小説で、雑誌連載後の1970年に刊行されてベストセラーとなった。作者の正体について諸説ある中で、天野さんは82年に自分が作者だと名乗り出た。 (了) 沼正三(ぬま・しょうぞう)(2008/12/04-11:45) 関連ニュース 【アクセスランキング】今、1番の注目記事と写真は
「ヤプー」作者と一時告白の天野哲夫さんが死去 耽美(たんび)的な小説やエッセーで知られる著述家で、「戦後最大の奇書」とされる覆面作家・沼正三さんの小説「家畜人ヤプー」の著者と名乗り出たこともある天野哲夫(あまの・てつお)さんが11月30日午前7時7分、肺炎のため東京都内の自宅で死去したことが3日、分かった。82歳。福岡県出身。 天野さんは新潮社の校正者として勤務しながら評論や小説などを執筆。主な著書に「禁じられた青春」「異嗜食的作家論」がある。 「家畜人ヤプー」は雑誌連載後、1970年に単行本が刊行され、ベストセラーとなった。白人女性が支配する未来の宇宙帝国で日本人男性が家畜として使役されているというSF小説。政治性と過激な性的描写で社会的な議論が起きた。 「ヤプー」の作者沼さんの素性をめぐっては連載中から諸説が沸き上がり、天野さんは82年にいったん自分が書いたと告白したが、その後「私は沼
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