歯に衣(きぬ)着せぬ発言で知られる島根県の丸山達也知事が、26日の今年最後の定例会見でもほえた。阿部俊子文部科学相が25日に中央教育審議会に諮問した学習指導要領の改訂の内容について、「0点」と切り捨…
小中学校や高校の教育目標や内容を定めた学習指導要領について、阿部文部科学大臣は、次の改訂に向けた検討を、この冬にも中教審=中央教育審議会に諮問したいという意向を示しました。 学習指導要領は、おおむね10年ごとに改訂されていて、前回は2014年11月に中教審に諮問され、その答申を踏まえて新たな要領が順次、実施に移されました。 阿部文部科学大臣は、15日報道各社のインタビューに応じ、次の改訂時期の見通しを問われ「前回・10年前と同様のスケジュールで進める場合には、今年度の冬ごろに諮問を行う」と述べ、改訂に向けた検討を、この冬にも中教審に諮問したいという意向を示しました。 また阿部大臣は、具体的な諮問事項に関しては、文部科学省の有識者検討会がことし9月、生成AIの普及などを踏まえ、知識の蓄積だけでなく深い意味の理解を促す学びの必要性などを盛り込んだ論点整理をまとめたことに触れ、この内容も参考にし
小中学校や高校の教育目標や内容などを定めた学習指導要領は、おおむね10年ごとに改訂されていて、文部科学省は、25日の中教審の総会で、次の改訂に向けた検討を諮問しました。 それによりますと、 ▼生成AIの発展などを踏まえ、知識の集積だけでなく、深い意味の理解を促す学びのあり方 ▼デジタル分野を含めた先端技術の教育の充実 ▼情報モラルやメディアリテラシーの育成強化などが 検討課題となっています。 また、 ▼自動翻訳機などが普及する中での外国語教育のあり方に加え ▼子どもたちが多様な能力や個性に応じ、それぞれのペースで学習を進められる教材や方法なども、検討を求めています。 このほか、25日は質の高い教職員の確保に向けて、 ▼社会の変化を見据えた教職課程や ▼教職員が生涯にわたってスキルを高められる研修制度 ▼会社員などが、企業に在籍しながら教員として働ける任用形態のあり方などの検討も諮問されまし
文部科学相の諮問を批判した丸山達也島根県知事=2024年12月26日午後4時38分、島根県庁、垣花昌弘撮影 歯に衣(きぬ)着せぬ発言で知られる島根県の丸山達也知事が、26日の今年最後の定例会見でもほえた。阿部俊子文部科学相が25日に中央教育審議会に諮問した学習指導要領の改訂の内容について、「0点」と切り捨てた。 今回の諮問内容は、学校現場の実情に合った柔軟な指導を促すのが大きな狙い。丸山知事は、諮問書にある「各学校や教育委員会の創意工夫を最大限引き出し、子供一人一人の可能性が輝く柔軟な教育課程編成を促進する観点から」という文章を「0点」と評価。「これだけ疲弊している学校の先生に、もっと創意工夫しろと、どの面下げて言えるんだ。もっと創意工夫なんか求められたら残業なんか減らないぞ」とかみついた。 さらに「戦前の日本陸軍参謀本部と同じ。戦略が間違っているのに現場で何とかしろと言っている」と述べ、
「よい教育」とは、何で決まるのだろう。奈良市の国立奈良教育大付属小は、児童の個性を尊重する「自由でのびのび」した校風で知られてきた。その学校が、外部からの指摘を機に、管理教育にかじを切ろうとしている。 きっかけは昨年5月、外部から奈良県教育委員会への指摘だった。「教科書が使われていないのでは」。小学校を設置する大学が調べると、「君が代」を一部の学年にしか教えないなど、国の指針や法令に反する指導があったことが判明。大学は「不適切な点があった」と謝罪し、改善策のとして、複数の教員に他校への出向を命じ、学習指導要領の遵守とチェック態勢の強化を打ち出した。 だが、学校の対応に保護者は安心するよりも疑問を深めた。「児童へのしわ寄せが不安」「国指針に触れたらアウトなのか」。子どもも保護者も教員も不安を抱き、混乱が続いている。(共同通信=大森瑚子) ▽不適切 今年1月、大学側は奈良市内で記者会見を開いた
10年に1度の学習指導要領の改訂作業に先立ち、元文科副大臣の鈴木寛・東京大学教授・慶應義塾大学特任教授は教育新聞社の取材に応じ、「高校は義務教育ではないのだから、一律の学習指導要領はもう必要ない」と指摘し、独自の改革案を説明した。それによると、高校の学習指導要領は最低基準を示すために大綱化し、法的拘束力を外す。その上で、いくつかの大学が高校関係者とも協働して各教科・科目の指導指針案を提供し、そこから各高校は自校の生徒に合った指導指針案を選んで組み合わせ、教育課程を編成する。さらに英国の高校卒業資格と大学入学資格である国際資格「A-Level」を参考にしながら、高校生は学びたい教科・科目を自分で3から4以上選び、主体的に学びを深めていくことでウェルビーイングを実現する、という道筋を描いた。さらに、その実現に向け、文科相の諮問で、中教審にドラスティックな改革案の提示を求めることが「非常に重要だ
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