※このレポートは、「道路レポ 静岡県道288号大嵐佐久間線 (序)」の続きです。 JR飯田線は愛知県の豊橋(東海道線)と長野県の辰野(中央線)を結ぶ、全長195kmに及ぶ全線電化のローカル線である。 沿線には赤石山脈などの急峻な山岳地帯にあることや不良地質が多かったため、建設には大変な苦労が払われたのであるが、当初は全線が私鉄として建設されていた事はご存じだろうか。 今回紹介する旧線は「私鉄時代」に建設されたものなので、少々長くなるがその歴史を説明したい。 現在の飯田線の母体となったのは、南から豊川鉄道、鳳来寺鉄道、三信鉄道、伊那電気鉄道の4つの私鉄である。 このうち一番古く全通したのは豊川鉄道(豊橋~大海)で、明治33年にまでさかのぼる。 次いで豊川鉄道の傍系会社である鳳来寺鉄道が、大正12年に三河川合までを延伸開業させた。 北側については伊那電気鉄道(当初は伊那電車軌道)が明治42年か