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望月麻衣の検索結果1 - 29 件 / 29件

  • デビューしたばかりの作家さんへ伝えたい5つのこと(老婆心)|望月麻衣

    デビューして間もない作家さんへ。 無知が故、失敗と失態を繰り返したダメダメもの書きからの老婆心全開のアドバイスです。これから書くことは、完全主観ですので、「そんなのは違う!」 というご意見があると思います。イチ書き手の戯言と流してください。 アドバイス1.告知についてさて、デビューした文士さん おめでとうございます! 自分の書いた作品が店頭に並ぶって天にものぼる気持ちですよね。 告知OKになりましたら、できれば、 (本当にできればです) 早めの告知をオススメします。 書店さんは二週間前の発注でしたら、発売日に間に合うとか。 ですので、二週間前には告知できていて書影も載せられたら好ましいです。 記憶に残りますので。 ちなみに告知には、出版社のご許可を取ってからにしてください。 (出版社によっては早めの書影公開はやめてくださいというところもあるそう、その時は仕方ないかと) そして宣伝は、なるべ

      デビューしたばかりの作家さんへ伝えたい5つのこと(老婆心)|望月麻衣
    • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『満月珈琲店の星詠み~秋の夜長と月夜のお茶会~』望月 麻衣 (著) |

      望月 麻衣 (著), 桜田 千尋 (イラスト)文春文庫 あらすじ母を亡くし、ぼんやりと日々を過ごしていいた真中百花。 両親は百花が幼い頃に離婚し、以来二人でやってきた。 眠れぬ夜、散歩に出かけると、閉園した遊園地のそばに顔見知りの猫、くーちゃんの姿を発見。 くーちゃんに導かれるように園内へ入ると、広場には「満月珈琲店』と看板の出たトレーラーカフェが。 猫たちが楽器を奏で、大きな三毛猫がカフェのマスターをつとめる不思議な空間で、百花に提供されたスイーツとは。 人生に迷う人々が出会う、特別なカフェの物語。 母を亡くした百花の前に現れた不思議なカフェ他に好きな人ができたから、と母と幼い百花を残し、家を出た父。 頑張って勉強し、成績の良かった百花は看護師に。 恋人もでき結婚の話も出ましたが、母を一人にすることにふんぎりがつきませんでした。 母の余命がいくばくもないことを知り、仕事を辞めて看病してい

      • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『満月珈琲店の星詠み~メタモルフォーゼの調べ~』望月 麻衣 (著) |

        望月 麻衣 (著), 桜田 千尋 (イラスト) 文春文庫 あらすじ肉体を持った人間から、魂の存在への『変容』を司る冥王星が水瓶座に入る2023年3月。 満月珈琲店のマスターとヴィーナス、マーキュリー、マーズ、ジュピター、サートウルヌス、ウーラノス、ルナたちの面々は北海道の音楽祭に来ていた。 転職のために札幌へとやってきた小雪は、自分と同じように猫のマスターが営むトーレーラーカフェでの体験をした人たちと連絡を取る。 その中の一人である女性から小樽での昔話を聞くのだが。 満月珈琲店に出会ったのは人生の嵐の時期だった8歳の頃に父を事故で亡くした小雪。 母が苦労するのは自分のせいだと思っていた小雪は、甘えたり頼ったりすることができませんでした。 しかし、猫のマスターが経営する満月珈琲店での出来事から自分に素直になることができました。 懸賞サイトに自身が体験した不思議なエピソードが採用されると、同じ

        • 座談会:プロの作家はどのように推敲しているのか?浅海ユウ×櫻いいよ×八谷紬×望月麻衣 | 浅海ユウ

          座談会:プロの作家はどのように推敲しているのか? 浅海ユウ×櫻いいよ×八谷紬×望月麻衣 / 浅海ユウ, 櫻いいよ, 八谷紬, 望月麻衣 小説をはじめとする物語創作において推敲作業の重要性はよく知られています。しかし、「具体的にどのように推敲すればよいのか」を教えてくれる本(やメディア)は、これまでありませんでした。 本書『物語を書く人のための推敲入門』は、推敲に特化した唯一無二の本として、刊行後大きな話題となっています。 今回は、プロの作家として活躍中の浅海ユウさん、櫻いいよさん、八谷紬さん、望月麻衣さんの4名に「プロから見た本書の使えるポイント」について語っていただきました。また4名それぞれの推敲方法についてもお話しいただいています。推敲のスキルを身につけたものだけが、欠点を長所に、及第点から傑作へ、没原稿を受賞作へと変えることができます。プロが実際にどのような推敲のプロセスを経て作品を

            座談会:プロの作家はどのように推敲しているのか?浅海ユウ×櫻いいよ×八谷紬×望月麻衣 | 浅海ユウ
          • 過去の恋か、今の恋か『天使の羽音』望月麻衣

            俺は隣に座る彼女の俯いた横顔を見つめる。まるであの頃に戻ったかのように、俺の心の中で抑えていた想いが再び燃え上がったような気がした。 『天使の羽音』という作品を思い出す。薄れていた記憶の中に沈んでいた物語が、浮かび上がってきた。 かつて誰よりも愛したけれど、一緒になれなかった過去の初恋。そして、現在の、傷ついた自分を救ってくれた愛する恋人。 彼はどちらを選んだんだっけか。読んだのは随分と前のことだ。彼の掴んだ選択すらもおぼろげだった。 だからこそ、その姿が自分と重なる。今さらになって追いかけてきた過去の恋を、俺はいったいどうすればいい。 彼女と出会ったのは俺がまだ学生の頃だ。彼女は俺より一、二ほど年上で、美しい黒髪の少女だった。 けれど、彼女は見た目ではない、心が美しかったのだ。彼女の優しさに包まれたとき、俺はその美しさに触れた。 女性と付き合ったのは初めてではなかった。けれど、自分から好

              過去の恋か、今の恋か『天使の羽音』望月麻衣
            • 一日も休まず書けば、必ず結果がついてくる|望月麻衣 インタビュー|monokaki―小説の書き方、小説のコツ/書きたい気持ちに火がつく。

              2013年にエブリスタ主催第2回電子書籍大賞を受賞しデビュー。その後、大ヒット人気シリーズとなる『京都寺町三条のホームズ』を開始。同作は2016年には「第4回京都本大賞」を受賞し、名実ともに「京都」のご当地小説としても多くの人に知られることになった。 現在16巻が発売されている『京都寺町三条のホームズ』シリーズだけではなく、デビュー後から精力的に小説を書き続けているその意欲やアイデアはどこからくるのか、また家事をしながらの執筆はどのように行っているのか、執筆中で多忙な中、望月麻衣氏に創作をしようと思ったきっかけやデビュー前の「エブリスタ」執筆について聞いた。 家事と育児の間の隙間時間に小説を書き続けた ――小説を書きはじめたきっかけがありましたらお聞かせください 望月:子供のころは、お絵描きが好きで漫画家を夢見ていました。どちらかというと、絵を描くより、物語を考えるほうが好きで。でも、自分

                一日も休まず書けば、必ず結果がついてくる|望月麻衣 インタビュー|monokaki―小説の書き方、小説のコツ/書きたい気持ちに火がつく。
              • 第66話 嵐の前に / 京都寺町三条のホームズ - 作画 秋月壱葉/原作 望月麻衣/キャラクター原案 ヤマウチシズ | webアクション

                京都寺町三条のホームズ 作画 秋月壱葉/原作 望月麻衣/キャラクター原案 ヤマウチシズ 京都寺町三条商店街にある骨董品店『蔵』。この店でバイトすることになった女子高生・真城葵は、蔵のオーナーの孫で優れた鑑定眼と鋭い勘をもつ家頭清貴と共に、店に舞い込んでくる骨董にまつわる奇妙な依頼を受けることに…!?

                  第66話 嵐の前に / 京都寺町三条のホームズ - 作画 秋月壱葉/原作 望月麻衣/キャラクター原案 ヤマウチシズ | webアクション
                • 離れていても心は繋がっている『天使の試練』望月麻衣

                  二度と会えないわけじゃない。自分にそう言い聞かせる。けれど、遠ざかっていく彼の背中に駆け寄って抱き着きたかった。私は呆然と、小さくなっていく背中を見つめ続けた。 彼が学びたいことがあるからと言って海外へと行ってしまって、どれくらいの時が経っただろう。 彼と付き合い始めたのは、私たちが大学生の頃だった。彼から告白されたときは、嬉しさのあまりに思わず泣いてしまった。 彼は大学の同期で、取る授業が重なることが多く、自然と話すことが多くなっていた。 いつも無愛想で、冷たい言い方をしているけれど、それは彼が口下手で、感情表現が苦手だったからだ。 その代わり、彼は文章を書くのが上手かった。彼が書いてくれた物語は感情豊かで、普段から彼の中に秘められていた魅力が溢れている。 彼のファンの第一号は私だ。けれど、次第に数が増え、賞を取るまでになった時は、嬉しい反面、まるで彼が遠い存在になってしまったみたいで寂

                    離れていても心は繋がっている『天使の試練』望月麻衣
                  • その時、彼女が天使に見えた『天使の時間』望月麻衣

                    彼女のことを誰よりも守りたいと思う。けれど、彼女にとって一番危険なのは、僕自身なのだ。 彼女が生まれた時のことを、僕は今でも覚えている。顔をくしゃくしゃにして泣いている姿は、まるで猿みたいだった。 指を差しだすと、ぎゅっと握り締めてくる。その手のひらは本当に小さくて、弱々しかった。 その時の僕は妹ができたことがおもしろくなかった。母も父も、妹のことにかまってばっかりになったからだ。 けれど。お兄ちゃんになったのよ。母からそう言われて、彼女を恐る恐る抱いた時。 腕にずしっとくる重み。あまりにも小さくて、柔らかいその存在は、大切に扱わないとすぐに壊れてしまうように思えた。 怯えながら抱きしめる僕を、腕の中から見上げてくる彼女はどこかきょとんとした表情をして、そしてぱあっと花が咲いたように笑ったのだ。 その瞬間だった。この子を守らなければならない。そう強く心に誓った。それは家族としてでもなく、兄

                      その時、彼女が天使に見えた『天使の時間』望月麻衣
                    • 第68話 その心は(その②) / 京都寺町三条のホームズ - 作画 秋月壱葉/原作 望月麻衣/キャラクター原案 ヤマウチシズ | webアクション

                      京都寺町三条のホームズ 作画 秋月壱葉/原作 望月麻衣/キャラクター原案 ヤマウチシズ 京都寺町三条商店街にある骨董品店『蔵』。この店でバイトすることになった女子高生・真城葵は、蔵のオーナーの孫で優れた鑑定眼と鋭い勘をもつ家頭清貴と共に、店に舞い込んでくる骨董にまつわる奇妙な依頼を受けることに…!?

                        第68話 その心は(その②) / 京都寺町三条のホームズ - 作画 秋月壱葉/原作 望月麻衣/キャラクター原案 ヤマウチシズ | webアクション
                      • 京洛の森のアリス - 漫画:庭 春樹/原作:望月麻衣『京洛の森のアリス』(文藝春秋刊) / 第1話 | MAGCOMI

                        京洛の森のアリス 漫画:庭 春樹/原作:望月麻衣『京洛の森のアリス』(文藝春秋刊) 幼いころ両親を亡くし、叔父の暴言に耐えながら暮らしていた少女ありす。自活のため舞妓修行を決意するが、8年ぶりの京都はどこか様子が変わっていた。 迷子になってしまい困っていると、ウサギとカエルのぬいぐるみが話しかけてきて…!?

                          京洛の森のアリス - 漫画:庭 春樹/原作:望月麻衣『京洛の森のアリス』(文藝春秋刊) / 第1話 | MAGCOMI
                        • 満月珈琲店の星詠み~本当の願いごと~ 望月麻衣/画 桜田千尋 - 月白の日常

                          読み終わってから結構時間が経ってしまいました(汗)紙の本はやっぱりいいよなぁと思いながら読んでました。 なんとシリーズ累計42万部を越えたそうです。第1巻は24刷なんだとか。大注目の作品ですね。おめでたい話です。ショッキングなニュースが多いのでこういうおめでたいお話は嬉しいですね。しかも自分の好きな作品だとなおさらです。 ↓ あらすじ 満月の日にだけ現れる満月珈琲店。三毛猫のマスターと星遣いの店員たちは極上のメニューと占星術で迷える人たちの心に寄りそう。心温まるお話。ちにみにメニューはその人に合わせたメニューが用意されるので注文はできない。 感想 表紙に惹かれてはじめて読んだ「満月珈琲店の星詠み」の1巻から2巻を読むまでに結構月日が経過してしまいました。 その後望月麻衣さんの作品は「京都寺町三条のホームズ:1」を読んでみたりしましたが、どうも惹かれるものがなくて「あれ?」って感じでした。な

                            満月珈琲店の星詠み~本当の願いごと~ 望月麻衣/画 桜田千尋 - 月白の日常
                          • 全てはこの時のために『天使の黙示録』望月麻衣

                            私は選ばれし人間だ。私の想い通りにならないことはない。かつての私は、愚かにもそう信じて疑わなかった。 若かった、といえば、そうかもしれない。しかし、若気の至りというには、あまりにも長かったようにも思う。 私の父はいくつもの企業を束ねる大企業の社長で、私は金に困るという一度たりともしたことがなかった。 欲しいものは何でも手に入ったし、幼い頃から我儘三昧だった。母が私を甘やかし、父は母の言いなりだった。 高級住宅街に、どこよりも大きな豪邸を構え、何人もの使用人を雇っていた。幼い頃の私は彼らを便利な道具か何かのように扱っていたが。 ハンバーグが欲しいと言えば、ハンバーグがすぐに出てくる。ゲームが欲しいと言えば、最新機種を誰よりも早く手に入れることができた。 それだけならば、ただの子どものわがままで終わるかもしれない。しかし、当時の私はそんなに生ぬるいものではなかった。 使用人に勉強をするよう言わ

                              全てはこの時のために『天使の黙示録』望月麻衣
                            • 権力は人をおかしくさせる『天使の方舟』望月麻衣

                              豪奢に飾られた玉座。それは多くの犠牲の上に立つ、呪われた場所だ。俺は震える身体を抑えつけて、その椅子に、腰かけた。 少し前の話をしよう。先代の王が急な病で寝たきりになり、王位を継ぐのは誰か、という話題が国中でささやかれていた。 特に、権力欲にまみれた重鎮の貴族たちにとっては今後の自分の立ち位置を左右するために、どんな手段を使っても、という暗い信念が渦巻いていた。 次代の王の候補として挙げられたのは、俺と、兄だった。重鎮たちはそれぞれ徒党を組み、自分の擁する王を立てようと悪だくみに明け暮れていた。 本来ならば兄が王位を継ぐのが当然の流れであるのだが、兄は側室の子だった。兄の母は元々庶民であったために、正当な王位継承権を持たない、というのが反対派の意見だった。 対して、俺の母は正妃で、純粋な王家の血筋を持つ。しかし、兄は目も眩むような美貌を誇る上、できないことはないのではないかと思うほどの秀才

                                権力は人をおかしくさせる『天使の方舟』望月麻衣
                              • 縁がつないでいく奇跡『天使の絆』望月麻衣

                                その時の光景を、私は二度と忘れないだろう。私はその時、たしかに見たのだ。彼女の背に、二対の白い翼が開くのを。 彼女と初めて出会ったのは、私が幼い頃だった。私がまだ、自分に与えられた名前以外に、何も持っていなかった頃のことだ。 幼い頃、私が孤児院にいたことを知る人はそう多くない。マネージャーは私の過去を『口外してはならない』と厳命した。 だから、これは私の心の中にだけ、ずっと秘めてきたことだ。きっとあなたは、信じないだろうけれど。 孤児院にいた頃の私は、痩せぎすで、目つきの悪い子どもだった。愛想もないから大人からも嫌われ、同じような境遇の子どもたちにも友だちはいなかった。 私の母は私をこの孤児院に預け、「また必ず迎えに来るから」と言い残した。そして、二度と姿を現すことはなかった。 だから、私に会いたいと言っている人がいる、と呼び出されたときには、内心では困惑したものだ。私を見下ろしている世話

                                  縁がつないでいく奇跡『天使の絆』望月麻衣
                                • 望月麻衣『新刊『太秦荘ダイアリー』について』

                                  新刊『太秦荘ダイアリー』について | 望月麻衣オフィシャルブログ「もの書き・望月麻衣のひとり言」Powered by Ameba

                                    望月麻衣『新刊『太秦荘ダイアリー』について』
                                  • 【読書感想レビュー】星占いの勉強にもなります。望月麻衣さん著「満月珈琲店の星詠み」 - 本のある暮らし

                                    スポンサーリンク おはようございます。 1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。 今日ご紹介する本はこちら。 望月麻衣さん著「満月珈琲店の星詠み」です!! 満月珈琲店の星詠み posted with ヨメレバ 望月 麻衣/桜田 千尋 文藝春秋 2020年07月08日 楽天ブックス Amazon Kindle 本の説明 この物語はファンタジー要素のお話です。 満月の夜にだけ現れる不思議なお店満月珈琲店。 登場するのは猫のマスターと店員。 おいしそうなスイーツやフードとドリンクでおもてなししてくれます。 出会える人は、 ある共通点のある人たちと、 悩みを抱えている人だけに見えるこのお店。 スランプ中のシナリオライター。 不倫未遂のディレクター。 恋するIT起業家。 マスターは星の動きを「詠み」 悩みを抱えるお客さんにアドバイスや助言をします。 その助言がまるで、 自分に言われているような

                                      【読書感想レビュー】星占いの勉強にもなります。望月麻衣さん著「満月珈琲店の星詠み」 - 本のある暮らし
                                    • 不思議な力を持った少女の苦悩『天使の魔法』望月麻衣

                                      どうしてこんな力を私が持っているのか、わからなかった。いっそのこと、普通の女の子だったなら、こんな思いはしなかっただろうに。 物心ついた時から、私にはもう、それが見えていた。それはたとえば、人の過去だったり、想いだったり、亡くなったその人の家族だったりした。 幼い頃は、私はそれが誰にでも見えているのだと信じていた。それがそうではないのだということを私が知ったのは、小学生の頃のことだ。 「探しているもの、物置にあるみたいだよ、下の階の」 ある時、友だちが大切にしていたぬいぐるみを失くしたと言って泣いていたから、教えてあげた。 どうやら、その子の兄がいたずらでぬいぐるみを隠して、そのまま忘れてしまったみたい。 その子がぬいぐるみを本当に大切にしていることを知っていたから、親切心で教えたのだけれど、結果としてそれがよくなかった。 ぬいぐるみは見つかったらしい。私が言った通りの場所に。けれど、翌日

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                                      • 別々の道を歩んでいた二人が再び出会う『天使の再会』望月麻衣

                                        あれから十年が経った。高校生だった私も、今では経理の仕事も手慣れたもの。それなのに、今でも彼のことを、まるで昨日のことのようにありありと覚えている。 彼に別れを告げたのは私からだった。二人で水族館に行って、その帰り、公園で座っていた時に、彼に伝えた。 その瞬間、彼は私が何を言っているのか理解できないようなきょとんとした表情をして、愕然としたものに変わり、そして哀しげで、怒っているような表情になった。 デート、つまらなかったのか。何か俺が駄目なことをしたかな。悪いところがあったなら直すよ。彼は眉を下げて、私に言った。本当に、心から思っている声だった。私の胸が痛くなる。 初めてのデートだった。今でも私の生涯の宝物だ。彼と手をつないで、魚が雄大に泳ぐ水のトンネルの中を歩いた感動は、今でも忘れない。 彼に問題はなかった。いや、むしろそれこそが問題だったのかもしれない。 恋人の欲目というわけでもなく

                                          別々の道を歩んでいた二人が再び出会う『天使の再会』望月麻衣
                                        • カンタン書籍紹介:満月珈琲店の星詠み(望月麻衣) - バビロンのblog

                                          こんにちは。 今回紹介するのは『満月珈琲店の星詠み(望月麻衣)』です。 こちらはAmazon audibleで無料で聴くことができます。 満月珈琲店の星詠み~秋の夜長と月夜のお茶会~ (文春文庫 も 29-25) 作者:望月 麻衣 文藝春秋 Amazon ▼書籍内容 満月の夜にだけ開く不思議な珈琲店。優しい猫のマスターと星遣いの猫たちが、極上のスイーツと占星術で、人生に迷える人々をおもてなしする。 望月麻衣さんの待望の新シリーズが、桜田千尋さんの描くイラスト「満月珈琲店」との強力タッグで登場! 満月の夜にだけ開く、不思議な珈琲店。そこは疲れた人だけが訪れることができる、癒しに満ちたお店だった――。 大きなもふもふの猫マスターと店員が、極上スイーツとドリンクで迎えてくれる「満月珈琲店」。 スランプ中のシナリオ・ライターや、不倫未遂に傷ついたディレクター、バッシングを受けるアイドル、そしてトラ

                                            カンタン書籍紹介:満月珈琲店の星詠み(望月麻衣) - バビロンのblog
                                          • 望月麻衣の最新刊&文庫本を紹介!【作品一覧のすべて】 | ネイネイの喜怒哀楽

                                            望月麻衣の最新刊は、2024年4月12日(金)発売予定の『京都 梅咲菖蒲の嫁ぎ先(二) 百鬼夜行と鵺の声 (PHP文芸文庫)』です。 本記事では、『仮初めの魔導士は偽りの花 呪われた伯爵と深紅の城 (角川文庫)』などの望月麻衣さんの最新刊の予定&文庫本の情報や、デビュー作品から現在までに出版された全作品一覧をご紹介します。 まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。 MEMO 単行本と文庫本など、複数出版されている場合は、最初に発売された日を出版日としています。また、アンソロジーや雑誌掲載のみの作品等は、除いておりますのでご了承ください。

                                              望月麻衣の最新刊&文庫本を紹介!【作品一覧のすべて】 | ネイネイの喜怒哀楽
                                            • 「満月珈琲店の星詠み」(望月麻衣) - 気分はポレポレ よろず情報ブログ

                                              「当たるも八卦当たらぬも八卦」という言葉がある。「占いは当たることもあれば当たらないこともある」という意味だが、それが分かっていてもついつい信じてしまうのが占いだ。いや、信じているというよりは一種のゲームのようなもので、だからこそ毎朝テレビで放映されている星占いや誕生月占いなどを見ては、「お父さんの今日の運勢は最悪だけど私はとっても良い日になるんだって」などとと妻が嬉しそうに話をするのだろうと思う。これが本当に占いを信じているのであれば、こんなに明るく「最悪の日だって」とは言えないだろう。たぶん。 そんな一喜一憂しがちな占いだが、星の動きを見て占う西洋占星術ホロスコープに関しては若干信憑性が高いなと感じてしまうのは私だけだろうか。星の動きで自分の性格や運命が決められるというのはにわかに信じがたいのだが、「星の動き」「宇宙の取り決め」となると神秘的な感じるのは私だけではないだろう。 望月麻衣

                                                「満月珈琲店の星詠み」(望月麻衣) - 気分はポレポレ よろず情報ブログ
                                              • 人生はドラマで満ちている『天使の竪琴』望月麻衣

                                                人生は面白い。ほんの些細な日常の中にだって、いくつものドラマが溢れている。あの頃の私は、そんなことにすら気が付いていなかった。 スマホの画面を指で流して、物語を目で追っていく。最近、ハマっている携帯小説だ。 望月麻衣先生の『天使シリーズ』。その中の、『天使の竪琴』を読んでいた。本編自体は『天使の黙示録』で完結していて、これはその後の番外編みたいな感じ。 読み終わって、ほうと息をつく。物語の世界には憧れる。そこには、こんんあにも美しくて、素敵な出来事が描かれている。 現実ではこうはいかない。現実は過酷で、非情で、容赦がない。夢なんて叶わないし、毎日が単調でつまらない。色がない、灰色だ。 マンションでぶつかってからイケメンとの恋が始まることなんてありえないし、実は大富豪の隠し子だった、なんてこともない。 現実ではそんなことなんて起こらない。物語の中でしか、そんなことはありえないのだ。 私の人生

                                                  人生はドラマで満ちている『天使の竪琴』望月麻衣
                                                • 大切な人だからこそ『天使の午後』望月麻衣

                                                  扉ひとつ。彼との間はたったのそれだけ。それなのに、それだけの距離が、こんなにも遠い。 彼が部屋に閉じこもってから数日が経った。こんなにも長いことは初めてだった。 病気にかかった時、彼は部屋にこもって誰にも会わないようにする。その癖を知ったのは一緒に暮らし始めてからだった。 内側から扉を閉めて、決して開けようとしない。会話はメールを介してするようにしていた。 メールでの文面は普段とは変わらない。いや、いっそ、普段よりも明るい口調で書かれている。それが一層彼の苦しみを表しているようで、私は哀しくなった。 初めてこの状況になった時は、涙をこらえきれなかった。扉の前ですんすん泣いた。 彼から送られた『大丈夫』というメール。きっと彼はわからないのだろう。私が泣いている理由を。 彼が部屋に閉じこもった時は声も聴かせてくれないし、顔すらも見せてくれない。どうしても外に出なければならない時には、夜中、私が

                                                    大切な人だからこそ『天使の午後』望月麻衣
                                                  • 肩書じゃない、本当の自分を見てほしい『天使の恋路』望月麻衣

                                                    窓から見下ろすと、庭師に手入れされた大きな庭が広がっている。生まれた頃から見てきたそれが、今は少し恨めしく思う。 私の生活にはいつも、何人もの使用人がついて回る。外に出る時は、屈強なボディガードが控えていた。 彼らは私のことを「お嬢様」と呼ぶ。彼らがいるのは私にとって当たり前のことで、それを何の不思議も思わなかった。 私の父は、いわゆる社長だった。それも生半可なものではない、多くの企業を掌握している大富豪なのだそうだ。 評判を聞くと、父は恐ろしい人らしい。父の機嫌を損ねれば、社会的に生きていくことはできない。だから、誰もが父の顔色を見ている。 私にとっての父は優しい人だった。私が生まれた後の肥え立ちが悪く、愛する女性を失くした父は、私を何よりも大切にしてくれている。 父の敵は多い。私にボディガードがついているのは、私の身の安全を守るためだった。 私にはそれが当たり前だった。他の人たちにとっ

                                                      肩書じゃない、本当の自分を見てほしい『天使の恋路』望月麻衣
                                                    • 『京都船岡山アストロロジー』(望月 麻衣):講談社文庫 製品詳細 講談社BOOK倶楽部

                                                      憧れの耕書出版に就職した高屋誠は、中高校生向け占い雑誌に配属される。 編集部は大阪支社で、住まいも未定。 占い嫌いの高屋は、船岡山珈琲店にいる正体不明の占い師への取材中にぶち切れ、星読みと大喧嘩。 和解の流れでなぜか店の二階に住むことになり、 不本意ながら星の世界に触れ、その奥深さを知っていく。

                                                        『京都船岡山アストロロジー』(望月 麻衣):講談社文庫 製品詳細 講談社BOOK倶楽部
                                                      • 望月麻衣の最新刊&文庫本を紹介!【作品一覧のすべて】 | ネイネイの喜怒哀楽

                                                        望月麻衣の最新刊は、2024年4月12日(金)発売予定の『京都 梅咲菖蒲の嫁ぎ先(二) 百鬼夜行と鵺の声 (PHP文芸文庫)』です。 本記事では、『仮初めの魔導士は偽りの花 呪われた伯爵と深紅の城 (角川文庫)』などの望月麻衣さんの最新刊の予定&文庫本の情報や、デビュー作品から現在までに出版された全作品一覧をご紹介します。 まだ、読まれていない本があれば、これを機に読んでみてはいかがでしょうか。 MEMO 単行本と文庫本など、複数出版されている場合は、最初に発売された日を出版日としています。また、アンソロジーや雑誌掲載のみの作品等は、除いておりますのでご了承ください。

                                                          望月麻衣の最新刊&文庫本を紹介!【作品一覧のすべて】 | ネイネイの喜怒哀楽
                                                        • 二人の間に訪れた新たな家族『天使の奇跡』望月麻衣

                                                          子どもの頃から赤ちゃんが欲しかった。愛する人との子どもを産んで、幸せな家庭を築くことが私の目指す幸せだった。 彼との間にようやく子どもができた時は、そうれはもう、嬉しかった。まるで胸の中に花畑が咲いたように。 妊娠がわかった時、思わず彼に抱き着いて泣いてしまった。彼は、そんな私の背中を優しく撫でていてくれた。 幸せだった。けれど、もうすぐもっと幸せになる。家族三人で、世界一幸せな家族になるんだ。あの頃の私は、そう信じて疑わなかった。 私は自分のお腹を見下ろす。ぽっこりと丸く膨らんだお腹。昔は憧れたそれが、いざ自分がなってみると、ひどく歪に思える。 動く気も起こらず、私はまた、ベッドに横たわった。妊娠してからは、仕事どころか家事すらも満足にしていない。 初期の頃にはひどかったつわりは今になってようやく落ち着いていたけれど、貧血がひどくてあらゆることが億劫になっていた。 私ができなくなった家事

                                                            二人の間に訪れた新たな家族『天使の奇跡』望月麻衣
                                                          • 彼との出会いが全ての始まりだった『天使の鼓動』望月麻衣

                                                            スマホの液晶に書かれている文章を目で追っていく。もう何度も読んだはずなのに、まるで初めて読んだ時のように胸がどきどきする。 読み終えて、ほう、と思わず息を吐いた。満足と、興奮と、一冊の本を読み終えた後の独特の虚脱感が私の胸に溢れている。 望月麻衣先生の『天使の鼓動』と出会ったのは、私が高校生の頃のことだった。 まだ携帯を買ってもらったばかりの私は扱いに不慣れで、同じサイトばかりを見ていた。 その頃にはまっていた小説投稿サイトで、なんとはなしに読んでみたのが、その作品だった。 『天使の鼓動』は『天使シリーズ』と呼ばれている作品シリーズの、その一作目に当たる作品だった。 物語の中心となるのは、普通の女子大生である可愛と、大人気のカリスマモデル、樹利。 住んでいるマンションで出会ったところから始まる、息を呑むほどの美形と恋に落ちるラブストーリーだ。 ありがちと言えば、まあ、ありがちな展開なのだけ

                                                              彼との出会いが全ての始まりだった『天使の鼓動』望月麻衣
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