山鉾巡行を間近に楽しめる2023年のプレミアム観覧席。24年も同じ場所で「辻回し」が見られる=京都市観光協会提供 7月にある京都・祇園祭の山鉾(やまほこ)巡行で、飲食を楽しみながら見学できる「プレミアム観覧席」を巡り、祭を執り行う八坂神社(京都市東山区)の野村明義宮司(65)が異議を唱えている。巡行は神事であるとして、飲食を提供して観覧させることに疑問を呈しているという。野村宮司は、観覧席を販売する京都市観光協会の理事を辞任する意向を協会に伝えた。 インバウンド(訪日外国人)需要が好調な中、京都を代表する祭りを巡り、観光と伝統を両立させる課題の一端が浮かんだ。 プレミアム観覧席は外国人観光客の利用を見込んで2023年に初めて設けられ、24年も6月11日に販売が始まった。7月17日の「前祭(さきまつり)」で、山鉾が方向転換する見せ場の「辻(つじ)回し」を間近で見られるよう、河原町御池交差点(