2005年5月、文芸誌『ファウスト vol.5』(講談社)に竜騎士07氏のロングインタビューが掲載された。各方面から注目を浴びていた『ひぐらしのなく頃に』が、目明し編の発表でいよいよ解答編に突入した時期である。 「なぜ文芸誌が竜騎士07氏を取り上げるのか?」 「ゲームと文芸は相容れないのではないか?」 中にはこのような疑問を抱く読者もいたようだ。しかし単に「話題作だから」という理由で特集が組まれることは決してない。これは「文芸誌『ファウスト』に掲載する確たる理由」があったことを意味する。 ――答えはすべて、このインタビューの中にある。 インタビュアーは『ファウスト』編集長・太田克史氏。そして作家でありゲームのプロフェッショナルでもある渡辺浩弐氏だ。竜騎士07氏のバックボーンと創作のルーツ、そして『ひぐらし』が持つ構造に、両氏ならではの切り口で迫っていく。 竜騎士07氏は半年後の『ファウスト