世界で絶大な支持を得てきた日本のヘヴィ・ロック・バンド、Borisがニュー・アルバム『NO』を2020年7月に発表した。 地球の底が抜けそうな重低音が襲う「Genesis」から始まるこのアルバムだが、主軸となるのは1980年代ハードコア・パンクのBoris流のリ・イマジネーションだ。往年の“ぴあ”誌のライヴハウス・スケジュールに載っていそうでありながら、現在進行形のBoris以外の何物でもないサウンドは、初期ハードコアにあった渇望と2020年の鮮烈な切っ先を兼ね備えている。 Borisは何に“NO”を突きつけているのか。Atsuo(ドラムス/ヴォーカル)とTakeshi(ベース/ギター/ヴォーカル)が語る。 全2回のインタビュー、まずは前編。 <Borisの音楽は“遅いノイズコア”>●アルバム収録曲のタイトルでもある「Non Blood Lore」=“血統でない伝承”がひとつのキーワードと