テクノ封建制 デジタル空間の領主たちが私たち農奴を支配する とんでもなく醜くて、不公平な経済の話。(集英社シリーズ・コモン) (集英社学芸単行本) 作者:ヤニス・バルファキス,斎藤幸平集英社Amazonこの『テクノ封建制』は、『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』で知られる、経済学者ヤニス・バルファキスによる新刊で、テーマは「ポスト資本主義に移行している、現代の経済をめぐる状態について」になる。 バルファキスの著作には他にも、物語仕立てで「資本主義後以外の制度」を考察していく実質的なSF作品『クソッたれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界』もあるが、本作もそうした、現代における資本主義の意味とそれ以外の未来を問い直していく流れの中にある一冊だ。本作でも前著で語られた「資本主義以降の制度の模索」はわかりやすく繰り返されているので、本作から読んでも特に問題