【ソウル=桜井紀雄】元北朝鮮外交官で韓国統一相特別補佐役を務める高英煥(コ・ヨンファン)氏が21日までに、北朝鮮が韓国へテロ攻撃を仕掛ける危険性が高まっていると警告する分析リポートを産経新聞に寄せた。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が、韓国哨戒艦撃沈や延坪島(ヨンピョンド)砲撃を総指揮したとされる側近の金英哲(ヨンチョル)氏を党の要職に再起用した点に注目、新たな対韓テロを画策している可能性があると指摘する。 最新の北朝鮮情勢を解析して統一相ら韓国政府高官に助言を行う高氏が、元北朝鮮幹部らの証言などを基に分析した。 英哲氏は2018年の米朝首脳会談の事前交渉を担うなど外交・対外工作を一手に握る正恩氏の最側近だったが、19年の米朝首脳再会談の決裂後に降格。昨年、一線を退いた。だが今年6月、対韓政策を担う党統一戦線部顧問に就任した。北朝鮮で「顧問」は機関トップを指示できるほどの影響力を