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  • 「ドラクエII」タイアップ曲でデビューし,新星の輝きに圧倒され表舞台を去った牧野アンナさんが目指すもの ビデオゲームの語り部たち:第34部

    「ドラクエII」タイアップ曲でデビューし,新星の輝きに圧倒され表舞台を去った牧野アンナさんが目指すもの ビデオゲームの語り部たち:第34部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 カメラマン:畑沢亮太 今回の「ビデオゲームの語り部たち」では,振付師の牧野アンナさんに話をうかがった。牧野さんは,父のマキノ正幸氏が立ち上げた沖縄アクターズスクールでレッスンを重ね,ファミリーコンピュータ用ソフト「ドラゴンクエストII 悪霊の神々」のタイアップ楽曲「Love Song 探して」でデビュー。その後,安室奈美恵さんも在籍したアイドルグループのSUPER MONKEY'Sのメンバーを経て指導する側に回り,現在は自身が立ち上げたエンターテイメントスクール「ラブジャンクス」を運営している。 そんな牧野さんと筆者(黒川)には,30年以上も前に接点があった。牧野さんが歌った「Love Song 探して」はアポ

      「ドラクエII」タイアップ曲でデビューし,新星の輝きに圧倒され表舞台を去った牧野アンナさんが目指すもの ビデオゲームの語り部たち:第34部
    • メガテンの生みの親,岡田耕始氏が自身を捧げたRPGという祭(前編)アトラス立ち上げと初代「女神転生」 ビデオゲームの語り部たち:第31部

      メガテンの生みの親,岡田耕始氏が自身を捧げたRPGという祭(前編)アトラス立ち上げと初代「女神転生」 ビデオゲームの語り部たち:第31部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 カメラマン:佐々木秀二 第1部の冒頭で記したように,この連載は,筆者が「ビデオゲームの歴史のなかで,話を聞いておくべき人々や記録しておくべき場所がある」と感じたことから始まっている。だが,それだけでなく「かつて名作を手がけた開発者が,今どこで何をしているか知りたい」という思いもあった。 第30部に登場いただいた福津 浩氏のように,表だった活動こそ少なくなっていても,重要な仕事を手がけている人達は必ずいると思ったからだ。 今回登場いただく岡田耕始氏は,「女神転生」シリーズの生みの親として,ゲーマーの間では広く知られた存在だ。だがここ数年は新作の発表などもなく,その名前を聞くことが減ってきている。まるで,自身が作り上

        メガテンの生みの親,岡田耕始氏が自身を捧げたRPGという祭(前編)アトラス立ち上げと初代「女神転生」 ビデオゲームの語り部たち:第31部
      • 究極の体感ゲーム筐体「R360」の開発メンバーが次代に託すセガの遺伝子。ビデオゲームの語り部たち 第19部

        究極の体感ゲーム筐体「R360」の開発メンバーが次代に託すセガの遺伝子。ビデオゲームの語り部たち 第19部 ライター:黒川文雄 カメラマン:愛甲武司 2020年6月3日,セガは設立60周年(※),人であれば“還暦”を迎えた。 ※前身となる日本娯楽物産が登記された1960年6月3日を起点としている この60年間,セガはさまざまなゲームをリリースしてきた。とくにアーケードゲームの分野では,ハイエンドチップを惜しみなく使った基板や,大型の可動筐体,それらを存分に活用するソフトウェアなどで,時代の最先端を行くエンターテイメントを提供してきたと言っていいだろう。 VRヘッドマウントディスプレイを使ったアトラクション「VR-1」を1990年代に稼働させていたことからも,セガが常に未来を見据えていたことが分かる。 自動車・二輪車メーカーのホンダ(本田技研工業)は,レース活動を「走る実験室」と位置づけ,古

          究極の体感ゲーム筐体「R360」の開発メンバーが次代に託すセガの遺伝子。ビデオゲームの語り部たち 第19部
        • “世界で最も売れなかったゲーム機”ピピンアットマークの真実とは。「黒川塾 七十六(76)」聴講レポート

          “世界で最も売れなかったゲーム機”ピピンアットマークの真実とは。「黒川塾 七十六(76)」聴講レポート ライター:大陸新秩序 2020年5月30日,トークイベント「エンタテインメントの未来を考える会 黒川塾 七十六(76)」が,OPENREC.tvの黒川塾チャンネルにて配信された。このイベントは,メディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏がホストを務め,招いたゲストとともに,ゲームを含むエンターテイメントのあるべき姿をポジティブに考えるというものである。 今回のテーマは「世界一売れなかったゲームハード・ピピンアットマーク!」で,1996年3月にバンダイ(当時)の子会社であったバンダイ・デジタル・エンタテイメント(1998年解散)から発売された「ピピンアットマーク」を取り上げた。 ゲストは,当時プロデュースに関わったF2(エフツウ)の代表取締役社長を務める黒川文雄氏(以下,黒川社長)。ホストの黒川

            “世界で最も売れなかったゲーム機”ピピンアットマークの真実とは。「黒川塾 七十六(76)」聴講レポート
          • ビデオゲームの語り部たち 第14部:新宿ジャッキーとブンブン丸,2人の鉄人が語る「バーチャファイター」の熱狂

            ビデオゲームの語り部たち 第14部:新宿ジャッキーとブンブン丸,2人の鉄人が語る「バーチャファイター」の熱狂 ライター:黒川文雄 カメラマン:佐々木秀二 「バーチャファイター」のイメージイラスト 当たり前のことだが,エンターテイメント作品には,それを楽しむ人がいる。だがゲームにおいて,プレイヤーは単に楽しむだけでなく,プレイ次第で第三者からの見え方を変えてしまう存在でもある。 筆者に言わせれば,ゲームは受け手(プレイヤー)が能動的に作品へ関われる,能動娯楽,能動芸術なのだ。 セガ・エンタープライゼス(現在のセガゲームス。以下,セガ)の第2AM研究開発部(以下,AM2研)が開発し,1993年に第1作がアーケードで稼働した「バーチャファイター」は,ゲームとプレイヤーの関係が大きく動いた,対戦格闘ゲームシリーズだ。 当時を知っている人なら言うまでもないが,このプレイヤーとは,セガが認定した「鉄人

              ビデオゲームの語り部たち 第14部:新宿ジャッキーとブンブン丸,2人の鉄人が語る「バーチャファイター」の熱狂
            • 「たけしの挑戦状」を作った男,福津 浩氏が追い続けた新世界(後編)たけしさんとの仕事と,幻の続編 「ビデオゲームの語り部たち」:第30部

              「たけしの挑戦状」を作った男,福津 浩氏が追い続けた新世界(後編)たけしさんとの仕事と,幻の続編 「ビデオゲームの語り部たち」:第30部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 カメラマン:愛甲武司 今回の「ビデオゲームの語り部たち」では,前回に引き続き,福津 浩氏の足跡を振り返る。 前回は,プログラミングとジャズに傾倒した青春時代や,光栄マイコンシステム(社名は当時。以下,光栄)時代の奮闘ぶりをうかがった。ビデオゲーム黎明期における開発事情をはじめとした,貴重な証言を得られたと感じている。 今回はいよいよ“本題”である「たけしの挑戦状」の開発エピソードへと入っていく。 同作については,本連載の第26部で,当時タイトーの営業担当だった中村 栄氏にも話を聞いたが,開発現場にいた福津氏の視点からは,また違った景色が見えていたことが分かった。長らく取材を続けてきた筆者としては,埋もれていた“宝

              • 幼少期から大人の世界で過ごし,「サクラ大戦」などの名作を生んだ広井王子氏の“暇つぶし” ビデオゲームの語り部たち:第36部

                幼少期から大人の世界で過ごし,「サクラ大戦」などの名作を生んだ広井王子氏の“暇つぶし” ビデオゲームの語り部たち:第36部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 カメラマン:佐々木秀二 12→ 今回の「ビデオゲームの語り部たち」では,「天外魔境」「サクラ大戦」などの人気シリーズを手がけた広井王子氏に話を聞く。 広井氏を初めて見たのは,筆者がセガ・エンタープライゼス(当時)に在職していた時期にまで遡るのだが,そのときの記憶は今も鮮明に残っている。 当時,社内にはアーケードゲームを開発するAM研究開発部と,コンシューマゲームを開発するCS研究開発部があった。言ってみればライバル部署だが,当時はセガのアーケードゲーム黄金期であり,それが両部署の関係をさらにぎくしゃくさせていた。表だって険悪な事態にはならないものの,それぞれの部署の人間は,もう一方に思うところがある,といった感じだ。 筆者はア

                  幼少期から大人の世界で過ごし,「サクラ大戦」などの名作を生んだ広井王子氏の“暇つぶし” ビデオゲームの語り部たち:第36部
                • 「たけしの挑戦状」「デザエモン」を世に送り出した中村 栄氏の既成概念なき冒険 ビデオゲームの語り部たち:第26部

                  「たけしの挑戦状」「デザエモン」を世に送り出した中村 栄氏の既成概念なき冒険 ビデオゲームの語り部たち:第26部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 カメラマン:愛甲武司 日本のゲーム史において,1985年9月に発売されたファミリーコンピュータ用ソフト「スーパーマリオブラザーズ」が1つのキーポイントであることは言うまでもない。同作の大ヒットによって,家庭用ゲームというものが市民権を得た,と言ってもいいだろう。 そして翌1986年には「ドラゴンクエスト」「ゼルダの伝説」「メトロイド」「プロ野球 ファミリースタジアム」など,今なお続くIPが誕生し,ファミコンの人気は不動のものとなったのだが,そういったメインストリームからは少し離れたところで,興味深い動きもあった。それまでファミコン向けでは見かけなかった“タレントゲーム”とでも呼ぶべきタイトルが登場したのだ。 具体的には,ラジオ番組「オー

                    「たけしの挑戦状」「デザエモン」を世に送り出した中村 栄氏の既成概念なき冒険 ビデオゲームの語り部たち:第26部
                  • 理想を追求したゲームギア,時代の先端を行ったアーケード基板……セガのハードに込められた矢木 博氏の矜持 ビデオゲームの語り部たち:第21部

                    理想を追求したゲームギア,時代の先端を行ったアーケード基板……セガのハードに込められた矢木 博氏の矜持 ビデオゲームの語り部たち:第21部 ライター:黒川文雄 カメラマン:愛甲武司 2020年10月6日,セガの携帯ゲーム機「ゲームギアミクロ」が発売となった。ちょうど30年前の1990年10月6日に発売された「ゲームギア」が約40%に縮小されたデザインの同機は,ゲームギアの発売30周年とセガの誕生60周年を記念する製品だ。 ゲームギアの全世界累計販売台数は1000万台以上。任天堂の携帯ゲーム機「ゲームボーイ」の数字にこそ届かなかったものの,ヒット商品であることに疑いの余地はなく,ゲーム史に名を刻んでいる。また,別売りのチューナーパックによって「携帯テレビ」として使えることも斬新だった。 「ゲームギア」 そんなゲームギアは,どのようにして生まれたのか。今回の「ビデオゲームの語り部たち」では,セ

                      理想を追求したゲームギア,時代の先端を行ったアーケード基板……セガのハードに込められた矢木 博氏の矜持 ビデオゲームの語り部たち:第21部
                    • 元任天堂・岡田 智氏の独立独歩 前編  “技術的に不可能”を覆したゲーム&ウオッチ 「ビデオゲームの語り部たち」:第27部

                      元任天堂・岡田 智氏の独立独歩 前編  “技術的に不可能”を覆したゲーム&ウオッチ 「ビデオゲームの語り部たち」:第27部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 任天堂が世界的なゲーム企業となって久しいが,当然ながら設立当初からそうだったわけではない。さまざまな事業へのチャレンジがあり,成功や失敗,紆余曲折を経て今がある。 昭和40年代,筆者の幼少期の記憶にある任天堂は,たばこ屋のガラスケースに置かれていた花札だった。任天堂の公式サイトにある会社の沿革は,1889年に山内房治郎氏が花札の製造を開始したことから始まっており,花札こそが任天堂の原点と言える。 その花札の延長線上にトランプがある(1902年に製造開始)。当初は紙製だったが,任天堂は耐久性を向上させるために日本初のプラスチック製トランプを商品化。さらにディズニー・キャラクターをあしらったり,遊び方を記載した説明書を同梱したりと

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                      • 【ゲームクリエイター街歩き:セガ大鳥居駅編】旧本社,2号館,3号館など,どんどん事業所が増えていった思い出の場所を巡る

                        【ゲームクリエイター街歩き:セガ大鳥居駅編】旧本社,2号館,3号館など,どんどん事業所が増えていった思い出の場所を巡る ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 企画構成・取材:黒川文雄 ライター・撮影:大陸新秩序 人が生きてきた場所には,さまざまな思い出が生まれ,想いが生まれる。それは人と人とのつながりとなって,“モノ”が生まれ,“コト”が生じる。 不定期連載としてスタートする「ゲームクリエイター街歩き」は,かつてゲーム会社のあった街を訪ね歩き,ビデオゲームとそこに生きた人々の思い出,そして今を辿るというものだ。ゲームの歴史はよく語られるものだが,それを作ったゲーム会社にも,そこでゲームを作っていた人たちにも,もちろん歴史がある。その地にゲーム会社があった頃,そこに務める人々がいて,何かが生まれ,育ち,旅立っていった。そんな場所を,改めて巡ってみようというのが本連載の趣旨となる。 第1回

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                        • メガテンの生みの親,岡田耕始氏が自身を捧げたRPGという祭(後編)アトラスの栄華と迷走,そして新たな挑戦 ビデオゲームの語り部たち:第32部

                          メガテンの生みの親,岡田耕始氏が自身を捧げたRPGという祭(後編)アトラスの栄華と迷走,そして新たな挑戦 ビデオゲームの語り部たち:第32部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 カメラマン:佐々木秀二 今回の「ビデオゲームの語り部たち」では,前回に引き続き,岡田耕始氏の歩みを紹介する。 「女神転生」シリーズを発展させた「真・女神転生」シリーズや,その派生作品の開発,アトラスの絶頂期とその後の経営悪化,そして自身のアトラス退職と会社立ち上げなど,激動の時代を語っていただいた。 筆者は今回岡田氏の話をうかがって,氏やアトラスが,人の行かない“裏道”を見つけ,そこを進んだからこそ,大きな成功を手にできたのだと感じた。もちろん,裏道には危険も潜んでいるのだが,そこに敢えて踏み出す勇気がなければ,多くの人と同じようなものしか得られないのだろう。そんな道を歩んできた岡田氏の言葉には,人を惹きつけ

                            メガテンの生みの親,岡田耕始氏が自身を捧げたRPGという祭(後編)アトラスの栄華と迷走,そして新たな挑戦 ビデオゲームの語り部たち:第32部
                          • 元任天堂・岡田 智氏の独立独歩 後編 ひたすらに意志を貫いたゲームボーイ&ゲームボーイアドバンス開発 「ビデオゲームの語り部たち」:第28部

                            元任天堂・岡田 智氏の独立独歩 後編 ひたすらに意志を貫いたゲームボーイ&ゲームボーイアドバンス開発 「ビデオゲームの語り部たち」:第28部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 世界で初めて商業的に成功したゲームとされている「PONG」のリリース(1972年)から,今年でちょうど50年,半世紀が経つ。コンシューマゲーム市場という存在を築いたファミリーコンピュータ(1983年発売)も,来年で発売40周年だ。 ゲーム産業は短期間で急成長しただけに,今なお黎明期の関係者が数多く健在ではあるが,その証言を得ようとする中では“時間との勝負”を意識せざるを得ない。 筆者は,ゲームの歴史を記すうえで,その証言が欠かせない,任天堂代表取締役社長であった故・岩田 聡氏や,ファミコンの生みの親である故・上村雅之氏へ取材を申し込んだことがある。しかし,どちらもさまざまな事情から実現しないまま,お二人は鬼籍

                              元任天堂・岡田 智氏の独立独歩 後編 ひたすらに意志を貫いたゲームボーイ&ゲームボーイアドバンス開発 「ビデオゲームの語り部たち」:第28部
                            • YMOやユーミンを手がけたプロデューサー・川添象郎氏と,ゲームミュージックの父・小尾一介氏が登壇した「黒川塾 八十九(89)」聴講レポート

                              YMOやユーミンを手がけたプロデューサー・川添象郎氏と,ゲームミュージックの父・小尾一介氏が登壇した「黒川塾 八十九(89)」聴講レポート ライター:大陸新秩序 トークイベント「エンタテインメントの未来を考える会 黒川塾 八十九(89)」が,2023年2月24日に東京都内で開催された。このイベントは,メディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏がゲストを招いて,ゲームを含むエンターテイメントのあるべき姿をポジティブに考えるというものである。 黒川文雄氏 今回の黒川塾のテーマは,「異端の肖像〜ユーミン,YMO,そして,ゲーム・ミュージックまで」。アルファレコードを設立し,荒井由実さん(松任谷由実さん)やイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)などをプロデュースした川添象郎氏と,同社でゲームミュージックの制作を手がけた小尾一介氏をゲストに迎え,過去・現在・未来のプロデュースとエンターテイメントのある

                                YMOやユーミンを手がけたプロデューサー・川添象郎氏と,ゲームミュージックの父・小尾一介氏が登壇した「黒川塾 八十九(89)」聴講レポート
                              • レトロンバーガー Order 71:「アイドルマスター」最新作が発売されたから,アイマスに至るゲーム史を振り返ってみようか(1970年代から)編

                                レトロンバーガー Order 71:「アイドルマスター」最新作が発売されたから,アイマスに至るゲーム史を振り返ってみようか(1970年代から)編 編集部:早苗月 ハンバーグ食べ男 アイドルというのは、歌がうまくてかわいくてなどという素材の問題ではないと思う。素材と客との関係性において発生する「状態」のようなものだ。 消しゴム版画家兼コラムニストだったナンシー 関氏は,朝日新聞社(当時)の「週刊朝日」に連載していた“小耳にはさもう”(1996年3月6日付回)で,このように述べました。 近年,アイドルを題材にしたゲームが「溢れかえっている」と形容できるほどに増えていることは,皆さんもご存知の通り。関氏の述べた切り口から考えてみると,今は「ゲームおよびゲームのキャラクターが,プレイヤーとの“関係性”や“状態”を構築できるだけの表現力を獲得することに成功した」時代だと言えるかもしれません。 そんな

                                  レトロンバーガー Order 71:「アイドルマスター」最新作が発売されたから,アイマスに至るゲーム史を振り返ってみようか(1970年代から)編
                                • 「たけしの挑戦状」を作った男,福津 浩氏が追い続けた新世界(前編)光栄「三國志」と襟川夫妻への思い 「ビデオゲームの語り部たち」:第29部

                                  「たけしの挑戦状」を作った男,福津 浩氏が追い続けた新世界(前編)光栄「三國志」と襟川夫妻への思い 「ビデオゲームの語り部たち」:第29部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 カメラマン:愛甲武司 この連載「ビデオゲームの語り部たち」の第26部では,タイトーで「たけしの挑戦状」に関わり,その後アテナを立ち上げて「デザエモン」などを世に送り出した中村 栄氏に話を聞いた。 だが,「たけしの挑戦状」については,それ以前から,ある人物の話を聞いてみたいと思っていた。それが同作の開発スタッフである福津 浩氏だ。 福津氏はすでにゲーム開発から離れているのか,業界に古くからいる知人に聞いても,消息はようとして掴めなかったのだが,演劇集団「ヨーロッパ企画」が2020年に上演を予定していた舞台「たけしの挑戦状 ビヨンド」(関連記事)の関係者を通じて,コンタクトを取ることができた。 そんな事情もあって,

                                    「たけしの挑戦状」を作った男,福津 浩氏が追い続けた新世界(前編)光栄「三國志」と襟川夫妻への思い 「ビデオゲームの語り部たち」:第29部
                                  • 低価格の「SIMPLE」シリーズで業界の隙間を突いた,元D3パブリッシャー社長・伊藤裕二氏の生存戦略 ビデオゲームの語り部たち:第33部

                                    低価格の「SIMPLE」シリーズで業界の隙間を突いた,元D3パブリッシャー社長・伊藤裕二氏の生存戦略 ビデオゲームの語り部たち:第33部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 カメラマン:畑沢亮太 さまざまな業界に,“大手ではないがユニークな存在感があり,一目置かれる企業”がある。ゲーム業界で言えば,「地球防衛軍」シリーズで知られるディースリー・パブリッシャーがそれに当てはまるのではないだろうか。今回の「ビデオゲーム語り部たち」では,元ディースリー・パブリッシャー社長の伊藤裕二氏に登場いただく。 実を言うと筆者(黒川)と伊藤氏は旧知の間柄なのだが,最初の出会いは2人がゲーム業界に入る前のことだった。1990年代前半,筆者は映画配給会社のギャガ・コミュニケーションズ(現ギャガ)で,自社配給映画の宣伝を担当しており,TSUTAYAなどを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下,CC

                                      低価格の「SIMPLE」シリーズで業界の隙間を突いた,元D3パブリッシャー社長・伊藤裕二氏の生存戦略 ビデオゲームの語り部たち:第33部
                                    • ゲームボーイの生みの親・岡田 智氏が任天堂での開発者時代を語った「黒川塾 八十八(88)」聴講レポート

                                      ゲームボーイの生みの親・岡田 智氏が任天堂での開発者時代を語った「黒川塾 八十八(88)」聴講レポート ライター:大陸新秩序 2022年7月15日,トークイベント「エンタテインメントの未来を考える会 黒川塾 八十八(88)」が,東京都内で開催された。このイベントは,メディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏が,ゲストを招いて,ゲームを含むエンターテイメントのあるべき姿をポジティブに考えるというものである。 今回のテーマは,「Mr.ゲームボーイ岡田智の半生記」。ゲストとして招かれた岡田 智氏が,かつて任天堂でゲームボーイシリーズの開発を手がけたときのエピソードや,ゲームのハードやソフトを開発する上での発想,苦労話などを披露した。 関連記事 元任天堂・岡田 智氏の独立独歩 前編  “技術的に不可能”を覆したゲーム&ウオッチ 「ビデオゲームの語り部たち」:第27部 メディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏

                                        ゲームボーイの生みの親・岡田 智氏が任天堂での開発者時代を語った「黒川塾 八十八(88)」聴講レポート
                                      • 「ドラゴンクエスト」大ヒット連発なぜ? 30年前の伝説の熱狂(河村鳴紘) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                        「ドラクエ」の愛称で知られ、累計出荷数8000万本超を誇る国民的人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズが5月27日に“誕生日”を迎えます。本編シリーズは、出るたびに爆発的に売れ続けますが、その“魔法”とは何でしょうか。34年間人気であり続けた理由を振り返ります。 ◇ドラクエ欲しさに事件も 伝説の熱狂ぶり 「ドラクエ」は、自身が主人公となって世界を脅かす敵を倒すために壮大な冒険物語を繰り広げるRPGです。シリーズ本編は出るたびに数百万本の大ヒットを飛ばしますが、最も世間を騒がせたのは、1988年2月に発売されたファミコン用ソフトの「3」でしょう。当時の新聞には、その熱狂ぶりが赤裸々に書かれています。 まず、ソフト欲しさに学校をサボる子供たちが続出したことです。実は前作「2」でもそれは問題になっていて、「3」はそれを阻止するため、東京都教育委員会が通知を出し、その結果多くの子供が補導されていま

                                          「ドラゴンクエスト」大ヒット連発なぜ? 30年前の伝説の熱狂(河村鳴紘) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                        • “ゲームミュージックの父”小尾一介氏が見極めた,時代の変化とデータの流れ ビデオゲームの語り部たち:第35部

                                          “ゲームミュージックの父”小尾一介氏が見極めた,時代の変化とデータの流れ ビデオゲームの語り部たち:第35部 ライター:大陸新秩序 ライター:黒川文雄 カメラマン:愛甲武司 今回の「ビデオゲームの語り部たち」では,2023年2月23日開催の「黒川塾八十九(89)」にも登壇いただいた,クロスロケーションズ代表取締役の小尾一介氏に話をうかがった。 小尾氏は,同じく黒川塾に登壇いただいた川添象郎氏との出会いがきっかけとなってアルファレコードに参加し,イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)をはじめとしたアーティストの作品に関わった。同社で立ち上げたYENレーベルからは,“日本初のゲームミュージックサウンドトラック”とされる細野晴臣さんプロデュースの「ビデオ・ゲーム・ミュージック」を世に送り出し,その後専門レーベルであるG.M.O.レコードで,黎明期のゲームミュージックを支えた。 1986年に設

                                            “ゲームミュージックの父”小尾一介氏が見極めた,時代の変化とデータの流れ ビデオゲームの語り部たち:第35部
                                          • ゲームと共に生きてきたジャスティン・ウォン選手が得た友人,ライバル,そして家族 ビデオゲームの語り部たち:第20部

                                            ゲームと共に生きてきたジャスティン・ウォン選手が得た友人,ライバル,そして家族 ビデオゲームの語り部たち:第20部 ライター:黒川文雄 2020年初頭から世界的に広がった新型コロナウィルス感染症(COVID-19)は,人々の国際的な往来を分断し,世界経済に大きな打撃を与えた。 筆者の取材活動も,その影響から逃れることはできなかった。今回登場いただくプロゲーマーのジャスティン・ウォン選手への取材は,当初E3 2020の会場で行うはずだったのだが,E3は中止。オンラインミーティングで話をうかがうこととなった。 ラスベガス郊外の自宅からインタビューに参加してくれたウォン選手にまず近況を聞くと,こんな言葉が返ってきた。 「自粛モードですね(笑)」 ただ,家での生活ぶりはそれほど変わっていないという。 「普段からあまり外には出なくて,家でゲームをプレイしたり,その様子を配信したりといった感じなので」

                                              ゲームと共に生きてきたジャスティン・ウォン選手が得た友人,ライバル,そして家族 ビデオゲームの語り部たち:第20部
                                            • ビデオゲームの語り部たち 第15部:激動のビデオゲーム史を彩ったSNKのサムライ精神(スピリッツ)

                                              ビデオゲームの語り部たち 第15部:激動のビデオゲーム史を彩ったSNKのサムライ精神(スピリッツ) ライター:黒川文雄 カメラマン:永山 亘 日本におけるビデオゲームの夜明けが1970年代のアーケードゲームであることに,異論を唱える人は少ないだろう。 リュウやケンはもちろん,マリオすら生まれていない当時のゲームやその周辺を取材していると,いつも2つの問題が立ちふさがる,1つは時間経過という歴史の壁だ。関係者の多くが現在70歳を超えており,現役で働いている人は少なく,連絡がつかない人もいる。 もう1つの問題は関係者が「しゃべりたがらない」ことだ。例えば,古くからあるゲーム会社の初代オーナーに取材を申し込んだとしても,断られるケースが多い。 日本のゲーム企業の歴史を紐解くのは本当に難しい。だが今回は幸運にも,関西を代表する老舗ゲーム企業の1つとなっているSNKの新旧関係者に話を聞くことができた

                                                ビデオゲームの語り部たち 第15部:激動のビデオゲーム史を彩ったSNKのサムライ精神(スピリッツ)
                                              • 平成のカルト格闘ゲーム「ワールドヒーローズ」のコミック第1巻が本日発売。漫画作者であり,元ADKスタッフの横尾公敏氏インタビューをお届け

                                                平成のカルト格闘ゲーム「ワールドヒーローズ」のコミック第1巻が本日発売。漫画作者であり,元ADKスタッフの横尾公敏氏インタビューをお届け 編集部:T田 ライター:丸谷健太 12→ 「ストリートファイターII」のメガヒットを皮切りに,数多くの格闘ゲームが世に送り出された1990年代。その中でも,際立った個性を放つキャラクターや特異な世界観で多くのファンを獲得したのが「ワールドヒーローズ」だ。その“ワーヒー”が2018年に漫画として復活し,現在も月刊ヒーローズで好評連載中だ。そして本日(2019年8月5日),そのコミックス第1巻が発売となる。 今回4Gamerは,コミックスの発売に合わせ,このコミック版「ワールドヒーローズ」の漫画作者にして,ゲームの制作にもコアスタッフとして携わっていたという,元ADKの横尾公敏氏にインタビューを行った。シリーズ誕生から25年を経て,現在に復活した“ワーヒー”

                                                  平成のカルト格闘ゲーム「ワールドヒーローズ」のコミック第1巻が本日発売。漫画作者であり,元ADKスタッフの横尾公敏氏インタビューをお届け
                                                • バンダイ・山科 誠伝 前編 キャラクター商品という“魔物”への賭け 「ビデオゲームの語り部たち」:第22部

                                                  バンダイ・山科 誠伝 前編 キャラクター商品という“魔物”への賭け 「ビデオゲームの語り部たち」:第22部 ライター:黒川文雄 カメラマン:佐々木秀二 商業的に成功した最初のゲームと言われる「PONG」の誕生から約50年が過ぎようとしている。市場は巨大になり,毎年多くの新規参入や倒産,買収,合併が繰り返されて,企業の顔ぶれは変わり続けてきた。 4Gamer読者ならご存じのように,バンダイナムコエンターテインメントも,バンダイとナムコの経営統合によって生まれた企業であり,母体となる両社はかつて,ゲーム市場でしのぎを削っていた。 ナムコはこの連載でも何度か取り上げているが,筆者はぜひバンダイも取材したいと考えていた。バンダイは1980年ごろから事業の多角化を進め,映像事業やゲーム事業に進出した。それが総合エンターテイメント企業としてのバンダイナムコグループにつながっていると感じる。 幸運にもそ

                                                    バンダイ・山科 誠伝 前編 キャラクター商品という“魔物”への賭け 「ビデオゲームの語り部たち」:第22部
                                                  • 世界で最も売れなかったゲーム機「ピピンアットマーク」に迫る。NHK BSプレミアム「神田伯山のこれがわが社の黒歴史」第1回が3月19日放映

                                                    世界で最も売れなかったゲーム機「ピピンアットマーク」に迫る。NHK BSプレミアム「神田伯山のこれがわが社の黒歴史」第1回が3月19日放映 編集部:Gueed 調子に乗って大コケしたあの商品や,思わぬ落とし穴にハマった巨大プロジェクトなど,どの会社も一つや二つは抱える「黒歴史」を扱うという,BSプレミアムの「神田伯山のこれがわが社の黒歴史」。2021年3月19日(23:15〜)の第1回放映では,バンダイ(当時)の子会社であったバンダイ・デジタル・エンタテイメント(1998年解散)が1996年3月に発売したゲーム機「ピピンアットマーク」の秘話に迫るという。 ※以下,画像はNHKオンラインの番組紹介ページより 4Gamer読者ならご存じのとおり,ピピンアットマークは,世界で最も売れなかったゲーム機として知られるハード。講談師・神田伯山さんが,大手おもちゃメーカー・バンダイの“黒歴史”を笑いに昇

                                                      世界で最も売れなかったゲーム機「ピピンアットマーク」に迫る。NHK BSプレミアム「神田伯山のこれがわが社の黒歴史」第1回が3月19日放映
                                                    • 今,ゲーム関連書籍は世間的にどういった位置付けなのか。著者3名が意見を交わした「黒川塾 九十三(93)」聴講レポート

                                                      今,ゲーム関連書籍は世間的にどういった位置付けなのか。著者3名が意見を交わした「黒川塾 九十三(93)」聴講レポート ライター:大陸新秩序 2023年11月15日,東京都内でトークイベント「エンタテインメントの未来を考える会 黒川塾 九十三(93)」が開催された。このイベントは,メディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏がゲストを招いて,ゲームを含むエンターテイメントのあるべき姿をポジティブに考えるというものだ。 今回のテーマは「ゲーム書籍は売れるのか 〜ゲーム考古学 著者に訊いてみた」。2023年に相次いでゲーム関連書籍を出版し,反響を呼んだ奥成洋輔氏と鴫原盛之氏をゲストに迎え,ゲームの歴史的な価値やゲーム関連書籍の意義などについて意見を交わした。 (左から)奥成洋輔氏,鴫原盛之氏,黒川文雄氏 ゲーム書籍出版の経緯 奥成氏は,1994年にセガ・エンタープライゼス(当時)に入社し,2005年以降

                                                        今,ゲーム関連書籍は世間的にどういった位置付けなのか。著者3名が意見を交わした「黒川塾 九十三(93)」聴講レポート
                                                      • バンダイ・山科 誠伝 後編 ゲーム機での失敗とたまごっちの成功,幻となったセガバンダイ ビデオゲームの語り部たち:第24部

                                                        バンダイ・山科 誠伝 後編 ゲーム機での失敗とたまごっちの成功,幻となったセガバンダイ ビデオゲームの語り部たち:第24部 ライター:黒川文雄 カメラマン:佐々木秀二 この連載「ビデオゲームの語り部たち」で,元バンダイ代表取締役社長の山科 誠氏の足跡を振り返る3回め,今回の後編が締めとなる。筆者が最初に書簡を送ってからの1年半,山科氏と会ってお話をいただく機会は何度もあったが,その度に意外な事実に触れたことは言うまでもない。 前編ではガンダムをはじめとするキャラクタービジネス,中編では映像事業における山科氏の奮闘ぶりを紹介した。いずれもそれまでの玩具メーカーの範囲を超えた挑戦だったわけだが,バンダイが総合エンターテイメント企業へと変貌を遂げることになった最も大きな要因は,デジタル領域の事業,言い換えればゲームであったと思う。 今回は,山科氏がゲームにかけた思いを語ってもらおう。 関連記事

                                                          バンダイ・山科 誠伝 後編 ゲーム機での失敗とたまごっちの成功,幻となったセガバンダイ ビデオゲームの語り部たち:第24部
                                                        • ビデオゲームの語り部たち 第16部:伝統に新たな力を加えて再び飛躍するSNK。未来は今作られている

                                                          ビデオゲームの語り部たち 第16部:伝統に新たな力を加えて再び飛躍するSNK。未来は今作られている ライター:黒川文雄 大阪メトロ御堂筋線江坂駅の西側に位置する交差点には,かつてSNKの本社だったビルが建っており,その斜め向かい,現在はコインパーキングとなっている場所では,同社運営のゲームセンター・ネオジオランド江坂が2004年まで営業していた。この付近はまさにSNKの企業城下町だったのだ。 ビルの壁面にSNKのロゴの跡が残っているという話を聞いた筆者は,それを確かめたくなって江坂へと足を運んだ。西日に照らされたビルを見上げると,確かにSNKの3文字がうっすらと浮かび上がっていた。 ビルの壁面に残るSNKロゴの跡(左)と,かつての姿(右) ネオジオランド江坂があった場所 SNKロゴの跡はあと数年もすれば消えてしまうだろうし,ここにネオジオランドがあったことを知る人も少なくなっていく。まだ名

                                                            ビデオゲームの語り部たち 第16部:伝統に新たな力を加えて再び飛躍するSNK。未来は今作られている
                                                          • 「プロゲーマーになろうとした社会不適合者のありがちな話」の増田さんへ - いつか電池がきれるまで

                                                            anond.hatelabo.jp 僕自身は、学者か弁護士か物書きになりたい、と昔は思っていたのだけれど、世の中には本当に勉強が僕にとってのテレビゲームくらい好きな人がいる、ということを知って、「人にバカにされなくて、お金にもそんなに困ることがなさそうな仕事」を選んでしまった人間なので、まともなアドバイスはできないかもしれないけれど。 ときどき、「こんなじゃない自分」を想像することはあるのです。 20代くらいのときは、「なんで自分はこんなふうに現実に妥協してしまったのかな」と後悔していたのだけれど、最近は、「これはこれで、美味しいものを食べたり、面白いものを見たり、自分の子どもに会うことができたし、悪くはなかったのかもしれないな」と思えるようになりました。それこそ「老い」であり「妥協」なのかもしれませんが。景気は悪かったけれど、大きな戦争を直接体験することもなく、テレビゲームの進化をリアル

                                                              「プロゲーマーになろうとした社会不適合者のありがちな話」の増田さんへ - いつか電池がきれるまで
                                                            • 「スーパーモナコGP」や「ダーツライブ」を生み,セガの社長も務めた小口久雄氏が考える“ゲームの面白さ”とは ビデオゲームの語り部たち:第37部

                                                              「スーパーモナコGP」や「ダーツライブ」を生み,セガの社長も務めた小口久雄氏が考える“ゲームの面白さ”とは ビデオゲームの語り部たち:第37部 ライター:黒川文雄 ライター:大陸新秩序 カメラマン:永山 亘 12→ 「ビデオゲームの語り部たち」第37部では,「スーパーモナコGP」や「ダーツライブ」などを手がけたクリエイターであり,セガの代表取締役社長も務めた小口久雄氏に話を聞く。 セガがセガ・エンタープライゼスだった時代。代表取締役として辣腕を振るった中山隼雄氏は,セガ中興の祖と言える人物だった。ゲームセンターがアミューズメントセンター,アミューズメントテーマパークへの転身を図り,同時に大型のアーケードゲーム,いわゆる「体感ゲーム」の導入を促進したのも中山氏だ。 そんな氏の体制のもと,第3AM研究開発部(通称AM3研)の部長に,若くして抜擢されたのが小口久雄氏であった。セガとしては,鈴木

                                                                「スーパーモナコGP」や「ダーツライブ」を生み,セガの社長も務めた小口久雄氏が考える“ゲームの面白さ”とは ビデオゲームの語り部たち:第37部
                                                              • 「アズレン」「アークナイツ」などを抱えるYostar代表取締役社長,李 衡達氏が2019年の振り返りと2020年の展望を語ったセッションの模様をレポート

                                                                「アズレン」「アークナイツ」などを抱えるYostar代表取締役社長,李 衡達氏が2019年の振り返りと2020年の展望を語ったセッションの模様をレポート ライター:大陸新秩序 2019年12月17日,トークイベント「2019年のゲーム業界をYostar李社長と振り返る ゲーム業界ゆく年くる年」が,東京都内のSHIFT本社 カフェスペースにて開催された。このイベントでは,ゲームマーケット事情の第一人者たちによるトークセッションが行われた。本稿では,Yostar代表取締役社長の李 衡達氏による第一部「アークナイツ配信まであと何日!? 大ヒットゲームパブリッシャーYostarの李さんにお聞きする、2019年のYostarの振り返りと2020年の野望」の内容を中心に,会場の模様レポートする。 最初の話題は,Yostarが配信するスマートフォンアプリ「アズールレーン」(iOS / Android)が

                                                                  「アズレン」「アークナイツ」などを抱えるYostar代表取締役社長,李 衡達氏が2019年の振り返りと2020年の展望を語ったセッションの模様をレポート
                                                                • 「サクラ大戦」「天外魔境」のクリエイター 広井王子氏の企画力や行動力の源とは。「黒川塾 九十二(92)」聴講レポート

                                                                  「サクラ大戦」「天外魔境」のクリエイター 広井王子氏の企画力や行動力の源とは。「黒川塾 九十二(92)」聴講レポート ライター:大陸新秩序 2023年8月1日,トークイベント「エンタテインメントの未来を考える会 黒川塾 九十二(92)」が,東京都内で開催された。このイベントは,メディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏がゲストを招いて,ゲームを含むエンターテイメントのあるべき姿をポジティブに考えるというものである。 今回のテーマは「王子降臨 広井王子再起動」。「サクラ大戦」シリーズや「天外魔境」シリーズなどを手がけたクリエイターの広井王子氏をゲストに迎え,そのキャリアやクリエイティブに対する思いについてトークを繰り広げた。 関連記事 幼少期から大人の世界で過ごし,「サクラ大戦」などの名作を生んだ広井王子氏の“暇つぶし” ビデオゲームの語り部たち:第36部 メディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏によ

                                                                    「サクラ大戦」「天外魔境」のクリエイター 広井王子氏の企画力や行動力の源とは。「黒川塾 九十二(92)」聴講レポート
                                                                  • バンダイ・山科 誠伝 中編 “世界のキタノ”や数々の名作映画を生んだのは“メジャー”への思い ビデオゲームの語り部たち:第23部

                                                                    バンダイ・山科 誠伝 中編 “世界のキタノ”や数々の名作映画を生んだのは“メジャー”への思い ビデオゲームの語り部たち:第23部 ライター:黒川文雄 カメラマン:佐々木秀二 コロナ禍において,NetflixやHulu,Amazon Prime Videoといった動画視聴サービスは,外出を制限された人々にとっての重要な娯楽となった。見逃していた映画をまとめて観た人も多いだろう。 かつては映画館に行かないと見られなかったものが,ビデオカセットで販売・レンタルされるようになり,そのメディアがDVD,Blu-rayと移って,現在はストリーミングサービスが急速に成長している。映像サービスはその形態を変えながらも,常に人々を楽しませてきた。 山科 誠氏がバンダイ時代に指揮を執った事業として,「機動戦士ガンダム」に代表されるキャラクター玩具やプラモデル,そして「光速船」「ピピンアットマーク」といったゲー

                                                                      バンダイ・山科 誠伝 中編 “世界のキタノ”や数々の名作映画を生んだのは“メジャー”への思い ビデオゲームの語り部たち:第23部
                                                                    • “ドット絵の神様”ことゲームクリエイターの小野 浩氏が逝去

                                                                      “ドット絵の神様”ことゲームクリエイターの小野 浩氏が逝去 編集部:maru 「ドット絵の神様」として知られるゲームクリエイターの小野 浩氏が,2021年10月16日に逝去された。享年64歳だった。 小野氏は,ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)時代に「ギャラクシアン」や「ゼビウス」「ギャラガ」など,数多くのタイトルでグラフィックデザインを担当した人物だ。近年では,病と闘いながらドットアート&プロダクトデザインブランド「Mr.ドットマン」を立ち上げ,また氏の功績と再起を描くドキュメンタリー映画「入魂 NEW/CONTINUE」を制作するためのクラウドファンディングキャンペーンが始まっていた(関連記事)。 #Mrドットマン #小野浩 #クラウドファンディング を応援していただいた皆様へ ご報告です。 pic.twitter.com/2CPRU0pi5Z— Mr.ドットマン@クラウド

                                                                        “ドット絵の神様”ことゲームクリエイターの小野 浩氏が逝去
                                                                      • SNK第2創業期の“大阪開発”が目指すのは,既存のIPを生かしてさらなる発展を遂げていくこと。キーマン2名にその様子を聞いてみる

                                                                        SNK第2創業期の“大阪開発”が目指すのは,既存のIPを生かしてさらなる発展を遂げていくこと。キーマン2名にその様子を聞いてみる 編集長:Kazuhisa カメラマン:佐々木秀二 「SNK」という名前を聞いて思い出すものはなんだろうか。THE KING OF FIGHTERS,SAMURAI SPIRITS,NEOGEO,メタルスラッグ,餓狼伝説……。 ……というのが前回のSNKインタビューの書き出しだが,それら「SNKのIP」を作ってきたのが,今回のインタビュイーであるSNK大阪の面々だ。豪華なメンバーを新たに揃えて,新しいIPの制作に注力する東京スタジオと共に,綺羅星の如く存在感を放つ,それらSNKのIPに手を入れ,色々な形で生まれ変わらせようとしているわけだ。 筆者もそうだが,古くからゲームに接している人はとくに,SNKというゲーム会社の存在感の大きさは,多かれ少なかれみな感じている

                                                                          SNK第2創業期の“大阪開発”が目指すのは,既存のIPを生かしてさらなる発展を遂げていくこと。キーマン2名にその様子を聞いてみる
                                                                        • ゲームビジネスを切り拓き,今も時代の先を目指して走るノーラン・ブッシュネル氏の情熱 ビデオゲームの語り部たち:第25部

                                                                          ゲームビジネスを切り拓き,今も時代の先を目指して走るノーラン・ブッシュネル氏の情熱 ビデオゲームの語り部たち:第25部 ライター:黒川文雄 ノーラン・ブッシュネル氏 この世界は,あらゆる事象が複雑に絡み合って構成されている。国も企業も,政治や経済,文化も,“他者”から逃れることはできない。どこかで何か動きがあれば,それは周辺に広がり,影響を与えていく。 そして,この世界に生きる人々も,他者と関わる中で,何らかの影響を受けている。逆に言えば,誰もが他者の人生に影響を与えているはずだ。それは自身が想像していないところまで及んでいるかもしれない。 そんな視点で見てみると,今回の「ビデオゲームの語り部たち」で登場いただくノーラン・ブッシュネル氏が他者に与えた影響の大きさは計り知れない。氏は世界初のアーケード向けビデオゲーム「Computer Space」を1971年にリリースしたのち,翌1972年

                                                                            ゲームビジネスを切り拓き,今も時代の先を目指して走るノーラン・ブッシュネル氏の情熱 ビデオゲームの語り部たち:第25部
                                                                          • 「黒川塾 七十八(78)」聴講レポート。ゲームAI開発者の三宅陽一郎氏が,人工知能の哲学と最新事情を語る

                                                                            「黒川塾 七十八(78)」聴講レポート。ゲームAI開発者の三宅陽一郎氏が,人工知能の哲学と最新事情を語る ライター:大陸新秩序 2020年8月22日,トークイベント「エンタテインメントの未来を考える会 黒川塾 七十八(78)」が,OPENREC.tvの黒川塾チャンネルにて配信された。このイベントは,メディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏がホストを務め,招いたゲストとともに,ゲームを含むエンターテイメントのあるべき姿をポジティブに考えるというものである。 「黒川塾 七十八(78)」配信アーカイヴ(YouTube) 今回のテーマは,「ゲームAIの今 社会と文化の歪みのもとで,人工知能の哲学」で,ゲストのゲームAI開発者・三宅陽一郎氏の新著作「人工知能のための哲学塾 未来社会編」(共著:大山 匠氏)の出版を記念して,ゲーム的なAIに限らず,現代を生きるために必要な人と人工知能の関係性についてのトー

                                                                              「黒川塾 七十八(78)」聴講レポート。ゲームAI開発者の三宅陽一郎氏が,人工知能の哲学と最新事情を語る
                                                                            • ゲームユーザー数世界2位を誇るインドのゲーム市場とは。「黒川塾 八十六(86)」聴講レポート

                                                                              ゲームユーザー数世界2位を誇るインドのゲーム市場とは。「黒川塾 八十六(86)」聴講レポート ライター:大陸新秩序 2022年3月25日,トークイベント「エンタテインメントの未来を考える会 黒川塾 八十六(86)」が,オンラインで開催された。このイベントは,メディアコンテンツ研究家の黒川文雄氏がゲストを招いて,ゲームを含むエンターテイメントのあるべき姿をポジティブに考えるというものである。 今回のテーマは,「Go! India エンタメ最後の楽園 佐藤翔が語るインド・エンタメ事情」。新興国のゲームマーケティングに精通したルーディムスの佐藤 翔氏をゲストに迎え,ゲームユーザー数世界2位,さらにはアジアでトップの市場成長率・ユーザー拡大率を誇るとして注目を集めている,インドのゲーム事情にまつわるトークが繰り広げられた。 インドのゲーム産業,最近のニュース 最初のテーマは,2021年から現在にか

                                                                                ゲームユーザー数世界2位を誇るインドのゲーム市場とは。「黒川塾 八十六(86)」聴講レポート
                                                                              • ビデオゲームの語り部たち 第18部:技術屋からプランナー,そして未知なる仕事へ。酒匂弘幸氏がタイトーで歩んだ挑戦の日々

                                                                                ビデオゲームの語り部たち 第18部:技術屋からプランナー,そして未知なる仕事へ。酒匂弘幸氏がタイトーで歩んだ挑戦の日々 ライター:黒川文雄 カメラマン:愛甲武司 人生は面白い。偶然のめぐりあわせで構成されているように見えて,後から考えるとそれが必然と感じられることがあるからだ。 今回の「ビデオゲームの語り部たち」は,タイトーで1980年代からアーケード向けレースゲームやガンシューティングのヒット作を世に送り出し,現在はあまたでゲーム以外のコンテンツも手がける酒匂弘幸氏にスポットを当てる。 酒匂氏にコンタクトがとれたのは,前回登場いただいた小山順一朗氏の紹介があったからで,言ってみれば偶然の産物だ。けれども,連載の第1回で取材した東京・池袋のロサ会館が,タイトーの創業者,ミハイル・コーガン氏の助言によってオープンさせたゲームセンターで窮地を脱したことを思うと,タイトー関係者への取材は必然だっ

                                                                                  ビデオゲームの語り部たち 第18部:技術屋からプランナー,そして未知なる仕事へ。酒匂弘幸氏がタイトーで歩んだ挑戦の日々
                                                                                • ビデオゲームの語り部たち 第17部:小山順一朗氏が数々の成功と失敗から得た“戦場の絆”

                                                                                  ビデオゲームの語り部たち 第17部:小山順一朗氏が数々の成功と失敗から得た“戦場の絆” ライター:黒川文雄 カメラマン:佐々木秀二 筆者はいくつかのゲームや映像コンテンツにプロデューサーとして関わり,企画や制作,資金集めなどに奔走した経験があるが,その中で例えば「制作側の都合」といった理不尽な理由で,当初の構想を変更せざるを得ない事態に何度も遭遇してきた。 一方,ハリウッド映画や北米デベロッパのAAAゲームといったプロジェクトでは,プロデューサーの役割が確立されているからなのか,最初から最後まで制作のコンセプトがぶれることはない。少なくとも傍目にはそう感じる。 もちろん日本でも,確固たるコンセプトで作品をプロデュースし続けている人たちはいる。今回の「ビデオゲームの語り部たち」では,30年にわたってゲーム制作に関わり,企画から開発,そしてプロデュースと,幅広い仕事を手がけてきたバンダイナムコ

                                                                                    ビデオゲームの語り部たち 第17部:小山順一朗氏が数々の成功と失敗から得た“戦場の絆”