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WEB本の雑誌の検索結果1 - 40 件 / 57件

  • 【訃報】目黒考二 逝去のお知らせ - 本の雑誌特派員|WEB本の雑誌

    「本の雑誌」創刊者で弊社前社長の目黒考二(めぐろこうじ)が、2023年1月19日10時、肺がんのため永眠しました。享年76歳。みなさまには生前のご厚誼に心から感謝いたしますとともに、ここに謹んでお報せ申し上げます。 葬儀は近親者のみにて家族葬として執り行います。誠に勝手ながら、御香典、御供花、御供物の儀はご辞退申し上げますことをご了承ください。後日、お別れの会を執り行う予定です。 目黒考二は本名のほか、文芸評論家・北上次郎、競馬エッセイスト・藤代三郎の名でも幅広い執筆活動を続け、エンターテインメント書評という新しい分野を確立しました。社員一同、故人の遺志を継ぎ、「本の雑誌」をみなさまからより愛読される雑誌にしていく所存です。 なお、大変恐縮ではございますが、ご遺族および椎名誠氏へのお問い合わせや取材につきましては差し控えてくださいますよう、何卒ご理解とご協力の程、よろしくお願い申し上げます

    • 「ゴジラS.P<シンギュラポイント>」シリーズ構成・円城塔インタビュー、ゴジラ初の13話構成をいかに作っていったのか?

      人気怪獣「ゴジラ」の完全新作TVアニメ「ゴジラS.P<シンギュラポイント>」が、2021年3月からNetflixで配信開始、2021年4月から放送開始となりました。「ゴジラ」シリーズはこれまでおおむね2時間の映画として制作されてきており、1話30分×13話というTVアニメの形態で放送されるのは長いシリーズの歴史の中で初めてのこと。この課題にどう挑み、いかに作品を作っていったのか、芥川賞作家であり本作のシリーズ構成・脚本を手がける円城塔さんに、詳しい話を聞いてきました。 なお、第3話あたりまでの内容をやや含む発言が出てきます。 完全新作TVアニメシリーズ「ゴジラ シンギュラポイント Godzilla Singular Point」公式サイト https://godzilla-sp.jp/ GIGAZINE(以下、G): 円城さんのところにはいろいろな仕事の依頼があるのではないかと思います。そ

        「ゴジラS.P<シンギュラポイント>」シリーズ構成・円城塔インタビュー、ゴジラ初の13話構成をいかに作っていったのか?
      • 【今週はこれを読め! SF編】地球と人間についての脅威と希望~日本SF作家クラブ編『地球へのSF』 - 牧眞司|WEB本の雑誌

        『ポストコロナのSF』『2084年のSF』『AIとSF』につづく、日本SF作家クラブ編の書き下ろしアンソロジー第4弾。先行する三冊にくらべ、『地球へのSF』という括りかたは曖昧だが、そのぶん多彩な作品が集まったとも言える。「まえがき」で同クラブ会長の大澤博隆さんは、〔そもそも「地球」をテーマに視線を飛ばせること自体が、SFの特技ではある〕と述べている。全二十二篇。 ディストピア的状況を描いた作品では、上田早夕里「地球をめぐる祖母の回想、あるいは遺言」が出色の出来。テラフォーミング途上の火星において、入植第一世代の祖母と火星生まれの孫との会話によって、地球が精神の自由を喪失した経緯が明かされる。それはいまの日本を蝕む格差・棄民・監視・情報統制の行きつく先にほかならない。火星に逃れたひとびとにも、その圧政の波がおよぼうとしている。この作品が扱っているものは、先週紹介したジョナサン・ストラーン編

          【今週はこれを読め! SF編】地球と人間についての脅威と希望~日本SF作家クラブ編『地球へのSF』 - 牧眞司|WEB本の雑誌
        • 第169回芥川賞受賞予想。マライ「市川沙央『ハンチバック』が凄すぎる、有り金全部!」杉江「乗代雄介『それは誠』と『ハンチバック』が同率」 - 全候補作読んで受賞予想|WEB本の雑誌

          第169回芥川賞受賞予想。マライ「市川沙央『ハンチバック』が凄すぎる、有り金全部!」杉江「乗代雄介『それは誠』と『ハンチバック』が同率」 今回からWEB本の雑誌にお世話になって、芥川・直木賞予想対談をすることになりました。どうぞよろしく。〈職業はドイツ人〉マライ・メントラインと〈書評から浪曲まで〉杉江松恋のチームM&Mが7月19日に選考会が行われる第169回芥川・直木賞を語り倒しますよ。 では、芥川賞候補作をじっくり語ります(選考委員は、小川洋子・奥泉光・川上弘美・島田雅彦・平野啓一郎・堀江敏幸・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一)。直木賞編はコチラ。 ■第169回芥川龍之介賞候補作 石田夏穂「我が手の太陽」(「群像」2023年5月号 )2回目 市川沙央「ハンチバック」(「文學界」2023年5月号 )初 児玉雨子「##NAME##」(「文藝」2023年夏季号)初 千葉雅也「エレクトリック」(「新

            第169回芥川賞受賞予想。マライ「市川沙央『ハンチバック』が凄すぎる、有り金全部!」杉江「乗代雄介『それは誠』と『ハンチバック』が同率」 - 全候補作読んで受賞予想|WEB本の雑誌
          • 【今週はこれを読め! SF編】多様な傾向を集めつつ、懐かしい印象すら受ける間口の広いアンソロジー『2010年代海外SF傑作選』 - 牧眞司|WEB本の雑誌

            『2010年代海外SF傑作選 (ハヤカワ文庫SF)』 ピーター トライアス,郝 景芳,アナリー ニューイッツ,ピーター ワッツ,サム・J ミラー,チャールズ ユウ,ケン リュウ,陳 楸帆,チャイナ ミエヴィル,カリン ティドベック,テッド チャン,橋本 輝幸 早川書房 1,276円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto もっとも新しい十年紀のSF傑作選。思わず身がまえてしまうが、心配はご無用。収録されている作家の人種・経歴・セクシャリティは多様で、作品の傾向もバラエティに富んでいるものの、飛びぬけて先鋭的な表現・主題・論理はほとんどない。ある程度SFに馴染んでいる読者にとっては、むしろ懐かしい印象すら受けるくらいだ。 2010年代SFのトップランナーをひとりあげるならまちがいなくテッド・チャンだが、このアンソロジーは「ソフトウェア・オブジ

              【今週はこれを読め! SF編】多様な傾向を集めつつ、懐かしい印象すら受ける間口の広いアンソロジー『2010年代海外SF傑作選』 - 牧眞司|WEB本の雑誌
            • 第10回 セカイ終末戦争「SF思春期人間VS思春期SF」 - SF音痴が行くSF古典宇宙の旅  SF幼年期再読篇|WEB本の雑誌

              古典SFを読み始めて3年が過ぎ、「SF的自我の目覚め」を迎えた高野秀行が、かつて読んでいたSF名作の再読に挑む。 思春期は人間にとって最も厄介な時期である。自意識がMAXまで膨れあがり、「世界とは何か」とか「××とはこうあるべき」みたいな壮大なテーマを語りたがる。世界の裏には普通の人たちが気づかない真実が潜んでいてなぜか自分(を含む一部の人間)だけがそれを知っていると思いたがる。そして、思春期はどのジャンルにも存在する。 私もこの連載を始めてもう4年、そろそろSF幼年期が終わり、SF思春期に差し掛かってきた気がする。人生的にいえば中学二年生レベルだ。その証拠に最近「SFとは何か?」とか「この小説は果たしてSFなのか?」とか「この作品の裏には別の解釈があるのでは?」なんてことばかり考えてしまう。どう見ても私ごときのSF読書歴ではそんなことを語る資格も能力もないのに。私がSFの定義や古典SF作

                第10回 セカイ終末戦争「SF思春期人間VS思春期SF」 - SF音痴が行くSF古典宇宙の旅  SF幼年期再読篇|WEB本の雑誌
              • 作家の読書道 第267回:大槻ケンヂさん|作家の読書道|WEB本の雑誌

                『緋色の研究 (角川文庫)』 コナン・ドイル,えすと えむ,駒月 雅子 KADOKAWA 528円(税込) 商品を購入する Amazon HMV&BOOKS 『手塚治虫ジャングル大帝』 手塚治虫,森晴路,手塚治虫 樹立社 1,210円(税込) 商品を購入する Amazon HMV&BOOKS 『隅の老人【完全版】』 バロネス・オルツィ,平山 雄一 作品社 6,800円(税込) 商品を購入する Amazon HMV&BOOKS 『犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)』 横溝 正史 KADOKAWA 748円(税込) 商品を購入する Amazon HMV&BOOKS 『獄門島 (角川文庫)』 横溝 正史 角川書店(角川グループパブリッシング) 616円(税込) 商品を購入する Amazon HMV&BOOKS 『本陣殺人事件 (角川文庫)』 横溝 正史 角川書店(角川グループパブ

                  作家の読書道 第267回:大槻ケンヂさん|作家の読書道|WEB本の雑誌
                • 邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくることにする(2023年版) - YAMDAS現更新履歴

                  私的ゴールデンウィーク恒例企画である「邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくることにする」を今年もやらせてもらう(過去回は「洋書紹介特集」カテゴリから辿れます)。 ワタシのブログの読者でも誰も気づいていないと思うが、一年前の2022年版をやった後、ワタシは本ブログにひとつの縛りを課してきた。 このブログはだいたいにおいて、(今回のようにひとつのエントリが特に長大な場合をのぞき)一度の更新で5つのエントリを公開するのだが、そのうちの最低ひとつは洋書を紹介するエントリにしてきた……と文章で書くとなんでもなさそうだが、これはなかなかに高いハードルだった。この一年、その縛りをまっとうするために洋書に関するアンテナを張ってきた感じである。 その代わりといってはなんだが、その縛りのおかげで今年の「邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくることにする」は、過去エントリを紹介するだけで苦も無く30冊の洋書(

                    邦訳の刊行が期待される洋書を紹介しまくることにする(2023年版) - YAMDAS現更新履歴
                  • ■ポルトガルの詩人ペソアをわかりやすく紹介しようとしたら一万字を超えた話|どっかの出版社営業マン

                    ■人生は意図せずはじめられてしまった実験旅行である。 自分について悩んだことのない人は、そんなにいないと思う。 誰かに恋したときなのか、あるチャレンジをして挫折したときなのか、人と比べて自分の人生が劣っていると思ったときなのか、それとも夜一人部屋で電気を消してベッドにポツンと大の字になってウォークマンを聴いたときなのかは人それぞれだろう。 そんなときの悩みは、だいたい「私っていったいなんなんだろう」というやつで、自分の存在意義、存在の矮小さ、自分への他人からの評価の低さ、恋人もいない、声をかけてくれる友達もいない……と考え始める。 こういうときどうやってみんなは人生を過ごしてるのだろう? そもそも自分に友達なんていたっけ……? 人生をうまくやるコツ、人に嫌われないでいる方法、自分が自分に誠実でいられる方法……ああ、またぐるぐるうじうじ始まった。 そんなときにふと開いた本、目に入った一節。

                      ■ポルトガルの詩人ペソアをわかりやすく紹介しようとしたら一万字を超えた話|どっかの出版社営業マン
                    • 【今週はこれを読め! SF編】歴史改変戦争。時間の家父長制をいかにくつがえすか。 - 牧眞司|WEB本の雑誌

                      『タイムラインの殺人者 (ハヤカワ文庫SF)』 アナリー・ニューイッツ,幹 遙子 早川書房 1,386円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto ジャック・ウィリアムスン『航時軍団』以来、あるべき未来を賭して、排反的なふたつの勢力が抗争する展開のSFはいくつも書かれてきた。もっとも有名なのは、フリッツ・ライバー《改変戦争(チェンジ・ウォー)》シリーズだろう。長篇『ビッグ・タイム』といくつかの短篇が邦訳されている。 『タイムラインの殺人者』は、フェミニズム版の改変戦争だ。さしあたり主人公たちが属している時間線は、二十一世紀に至るまで(おそらくそれ以降もずっと)アメリカで人工妊娠中絶が違法とされている世界である。 この状況のなかで、女性とノンバイナリー(男/女の区分にあてはまらない性自認を持つひと)の権利確保を目ざす結社〈ハリエットの娘たち〉が

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                      • 作家の読書道 第226回:酉島伝法さん|作家の読書道|WEB本の雑誌

                        作家自身は、どんな「本屋のお客」なんだろう?そしてどんな「本の読者」なんだろう? そんな疑問を、作家の方々に直撃インタビューです。 作家の読書道 第226回:酉島伝法さん 2011年に「皆勤の徒」で第2回創元SF短編賞を受賞、造語を駆使した文章と自筆のイラストで作り上げた異形の世界観で読者を圧倒した酉島伝法さん。2013年に作品集『皆勤の徒』、2019年に第一長編『宿借りの星』で日本SF大賞を受賞した酉島さんは、もともとイラストレーター&デザイナー。幼い頃からの読書生活、そして小説を書き始めたきっかけとは? リモートでお話をおうかがいしました。 ――いちばん古い読書の記憶から教えてください。 酉島:寝る時に母親が読み聞かせてくれたことだと思います。最初の頃は普通に絵本や童話だったと思うんですが、ある時なぜか、上温湯隆の『サハラに死す』を読んでくれたんですよ。サハラ砂漠を渡ろうとして行方不明

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                        • 2000年代前半のウェブ小説書籍化(後編)|飯田一史|monokaki―小説の書き方、小説のコツ/書きたい気持ちに火がつく。

                          「楽園」での高評価を受けて新人賞投稿に至った米澤穂信『氷菓』 自費出版やモバイルサイトの有料課金モデルではないウェブ小説書籍化の動きは、2001年から起こっている。 たとえば米澤穂信『氷菓』が第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞して角川スニーカー文庫内「スニーカー・ミステリ倶楽部」の第1回配本として10月に刊行された。 米澤によれば、この作品は「オンライン小説の評価サイトに投稿したミステリーがほかの作品と比べて桁違いに評価が良かったため、リライトして新人賞に応募」したものだった(「米澤穂信バイオグラフィー&作品紹介」、「ダ・ヴィンチ」2015年9月号、160p)。 「ユリイカ」2007年4月号182pの米澤と滝本竜彦との対談「HTML派宣言!ネットが僕らの揺藍だった」を読むかぎり、この「評価サイト」の名前は「楽園」である。 「楽園」はオンライン小説リンク集のひとつ

                            2000年代前半のウェブ小説書籍化(後編)|飯田一史|monokaki―小説の書き方、小説のコツ/書きたい気持ちに火がつく。
                          • 文芸記者がいた! - 本の雑誌社の最新刊|WEB本の雑誌

                            日本に新聞が誕生して150年、文学と密接に関わり、長きにわたって併走してきた文芸記者の仕事と生き様を追い、文学をめぐる環境がどう変わってきたかを探る、まったく新しい文学史。 「文芸記者は主役になることがほとんどない。他人の小説や評編、読者の好みや出版動向などをテーマに、さまざまな解説を偉そうに書きながら、自分のことはあまり語らずに影の存在に徹している。いったい何者なんだ、文芸記者。」(「はじめに」より) ■四六判並製 ■232ページ ISBN 978-4-86011-493-0 [目次] はじめに──なぜ文芸記者なのか 一 論争と黒子の人 堀紫山(読売新聞) 12 二 振り回される人 嶋田青峰(国民新聞)20 三 怒られ通しの人 森田草平(東京朝日新聞)28 四 文学に踏み止まらない人 柴田勝衛(時事新報、読売新聞)36 五 庶民に目線を合わせた人たち 伊藤みはる(都新聞)43 六 記者を

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                            • 【今週はこれを読め! SF編】ラヴクラフトを切歯扼腕させる十六篇 - 牧眞司|WEB本の雑誌

                              『ラヴクラフトの怪物たち 上』 エレン ダトロウ,植草 昌実 新紀元社 2,750円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『ラヴクラフトの怪物たち 下』 エレン・ダトロウ,植草 昌実 新紀元社 2,750円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto H・P・ラヴクラフトの系譜に連なるフィクションは、ひとつの文芸ジャンルを形成するほどである。ご本尊はその気はなかったのだろうけれど、彼の死後、オーガスト・ダーレスによって体系化された「クトゥルー神話」が、合い言葉さえ唱えればだれでも入会できる結社というか、わかりやすいアイテムに満ちた二次創作製造エンジンのようなもので、それが自走的に機能しているのだ。 本書の編者エレン・ダトロウは慧眼の編集者だけに(一九八〇年代半ばのサイバーパンクの隆盛も彼女の

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                              • 作家の読書道 第239回:岸政彦さん|作家の読書道|WEB本の雑誌

                                『星の王子さま (角川文庫)』 サン・テグジュペリ,管 啓次郎 角川書店(角川グループパブリッシング) 528円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『おしいれのぼうけん (絵本・ぼくたちこどもだ)』 ふるた たるひ,たばた せいいち 童心社 1,430円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『大どろぼうホッツェンプロッツ―ドイツのゆかいな童話 (新・世界の子どもの本 1)』 オトフリート=プロイスラー,トリップ,中村 浩三 偕成社 1,100円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto ――幼い頃の読書の記憶を教えてください。 岸:昭和の家ってよく、誰も弾きもしないアップライトピアノや、誰も見もしない百科事典があったんですよね。うちも

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                                • 千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話 | 左右社 SAYUSHA

                                  岸本佐知子さん推薦!!! このコミュ力、この熱意、この行動力。 史上最強の引きこもりこと鉄腸さんに、ありったけの敬意をささげます。 日本どころか千葉の実家の子供部屋からもほとんど出ない引きこもりの映画オタクの下に差し込んだ一筋の光、それはルーマニア語! Facebookでルーマニア人3000人に友達リクエストをしてルーマニアメタバースを作り猛勉強、現地の文芸誌に短編小説を送りまくり、『BLEACH』の詩へのリスペクトと辞書への愛憎を抱きながらルーマニア語詩に挑戦する。 受験コンプレックス、鬱、クローン病。 八方塞がりの苦しみから、ルーマニア語が救ってくれた。 暑苦しくって切実で、好奇心みなぎるノンフィクションエッセイ。 【来たるべきルーマニアックのための巻末資料】 より深くルーマニアの文化に潜るための巻末資料付き! ◉ルーマニアックの本棚/言語、食文化、思想といった幅広いジャンルから選び抜

                                    千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話 | 左右社 SAYUSHA
                                  • 第7回 漫画家になるために何を読めばいいのか問題

                                    「プロになるためには、映画をたくさん観なきゃダメですか」「どんな本を読めばいいでしょうか」と、よく新人漫画家さんに聞かれます。 これ、ぶっちゃけ正解は無いです。 プロで活躍されてる漫画家さんでも、本はいっさい読まない、映画は見ない、ラジオしか聞かない…と、マジでバラバラです。なので、「なんでもたくさん、考えながら読んで&見ておけば損をすることはないですよ。量は裏切らないので」と答えます。人よりも強烈に「好き!」と言いきれるジャンルがあるならば、まずはそれをとことん掘り下げてほしいところ。 …そのうえで。まだ執筆スタイルの出来上がっていない、試行錯誤中の新人漫画家さんには次の4つをオススメしています。 ①漫画家を目指すなら、まずはいろんな漫画を読んだほうがいい 手塚治虫先生の有名なアドバイスに、「漫画から漫画の勉強するのはやめなさい。一流の映画を見ろ、一流の音楽を聞け、一流の芝居を見ろ、一流

                                      第7回 漫画家になるために何を読めばいいのか問題
                                    • 伝法作品集からアンソロジーまで日本SF短編夏祭りだ! - 新刊めったくたガイド|WEB本の雑誌

                                      『オクトローグ 酉島伝法作品集成』 酉島 伝法 早川書房 2,530円(税込) 商品を購入する Amazon HMV&BOOKS 『日本SFの臨界点[恋愛篇] 死んだ恋人からの手紙 (ハヤカワ文庫JA)』 伴名 練,れおえん 早川書房 1,100円(税込) 商品を購入する Amazon HMV&BOOKS 『日本SFの臨界点[怪奇篇] ちまみれ家族 (ハヤカワ文庫 JA ハ 11-2)』 伴名 練,れおえん 早川書房 1,100円(税込) 商品を購入する Amazon HMV&BOOKS 『枝角の冠 第3回ゲンロンSF新人賞受賞作 ゲンロンSF文庫 (株式会社ゲンロン)』 琴柱 遥,大森 望 株式会社ゲンロン 商品を購入する Amazon 『推しの三原則 第3回ゲンロンSF新人賞大森望賞受賞作 ゲンロンSF文庫 (株式会社ゲンロン)』 進藤 尚典,大森 望 株式会社ゲンロン 商品を購入する

                                        伝法作品集からアンソロジーまで日本SF短編夏祭りだ! - 新刊めったくたガイド|WEB本の雑誌
                                      • 作家の読書道 第244回:小川哲さん|作家の読書道|WEB本の雑誌

                                        『エルマーとりゅう (世界傑作童話シリーズ)』 ルース・スタイルス・ガネット,ルース・クリスマン・ガネット,わたなべ しげお,子どもの本研究会 福音館書店 1,320円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『21世紀こども百科 科学館』 山田 卓三,小暮 陽三 小学館 7,187円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)』 アガサ クリスティー,Christie,Agatha,詩津子, 羽田 早川書房 902円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『オリエント急行殺人事件 (講談社青い鳥文庫)』 アガサ クリスティ,高松 啓二,花上 かつみ 講談社 902円(税込) 商品を購入する

                                          作家の読書道 第244回:小川哲さん|作家の読書道|WEB本の雑誌
                                        • 本屋大賞ができるまで(仮)|本の雑誌社

                                          「炎の営業日誌」で突然はじまった「本屋大賞ができるまで」の話をこちらにまとめて掲載して参ります。はたしていつまで続くのかわかりませんが…。(本の雑誌社 杉江由次) 第1章 それは飲み会から始まった第1話 朝の電話が世界を変える 午後は本屋大賞実行委員会の中野さんと内田さんがやってきて、20周年に向けての打ち合わせ。思い返せば20年前、この二人(+志藤さん)と新宿の陶玄房で飲んでいたところから本屋大賞は始まったのだった。 あのとき(2003年1月下旬)はこの「WEB本の雑誌」でPOP王の連載を始めるにあたって運営の博報堂の中野さん(43歳)とシステムのユーピー(当時はBDI)の志藤さん(30歳)にPOP王こと三省堂書店・内田さん(33歳)を紹介する飲み会だったのだが、いつしかすっかり打ち解け、数週間前に受賞作なしで終わった直木賞(第128回)の話題となり、だったら自分たち(書店員)が選ぶ賞を

                                            本屋大賞ができるまで(仮)|本の雑誌社
                                          • 作家の読書道 第261回: 宮島未奈さん|作家の読書道|WEB本の雑誌

                                            『こちら葛飾区亀有公園前派出所 1 (ジャンプコミックス)』 秋本 治 集英社 484円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『フリテンくん(1) (バンブーコミックス 4コマセレクション)』 植田まさし 竹書房 商品を購入する Amazon 『BE-BOP-HIGHSCHOOL(1) (ヤングマガジンコミックス)』 きうちかずひろ 講談社 商品を購入する Amazon 『こどものおもちゃ 1 (りぼんマスコットコミックスDIGITAL)』 小花美穂 集英社 商品を購入する Amazon 『成瀬は信じた道をいく』 宮島 未奈 新潮社 1,760円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto ――いちばん古い読書の記憶を教えてください。 宮島:幼稚園で毎月絵本を何冊か選んで注文できたので、買っ

                                              作家の読書道 第261回: 宮島未奈さん|作家の読書道|WEB本の雑誌
                                            • 人文的、あまりに人文的 - 本の雑誌社の最新刊|WEB本の雑誌

                                              やわらかな対話が提案するのは考えるたのしさ、意見交換のおもしろさ。しあわせとは? 哲学とは? 人文学とは? 人文的思考がぐんと身近になるブックガイド。 俎上に載せた40冊からあれやこれやと対話がはずむ、〈山本くん〉と〈吉川くん〉の読書会。古代文明からエピクテトス、モンテーニュ、カント、フーコー、千葉雅也、加藤陽子、読書猿、神経科学、多元宇宙論まで、新旧の基本図書を総ざらい。「ゲンロンβ」(ゲンロン)の人気連載を書籍化。 初心者歓迎。人文的読書会へようこそ! 【著者略歴】 山本 貴光 やまもと たかみつ 1971年生まれ。文筆家、ゲーム作家。慶應義塾大学環境情報学部卒業。著書に『コンピュータのひみつ』(朝日出版社)『文体の科学』(新潮社)『「百学連環」を読む』(三省堂)『文学問題(F+f)+』(幻戯書房)『マルジナリアでつかまえて』(本の雑誌社)『記憶のデザイン』(筑摩書房)など。 吉川 浩

                                                人文的、あまりに人文的 - 本の雑誌社の最新刊|WEB本の雑誌
                                              • 【ノンフィクション案内】積ん読本を増やすための素晴らしい本とサイトの紹介 - 転んでもただでは起きない日常

                                                ノンフィクションが大好き ワタシは、フィクションより断然ノンフィクション派です。 フィクションを、「・・・はあ?…そんな人物いるかよ!?」なんて思いながら読み進めるのがツラくてツラくて。 そんで逆に、ステレオタイプのありがち人物が出てくると、また出たよこのタイプ〜!ぎゃは!ってのけぞったまま本を閉じてしまう癖があるのです。 単に、読む小説の質が悪いだけなのかもしれません。 または、ワタシの経験値が上がりすぎたため、「人間ってそんなもんじゃねえだろうよ・・・」と感じられてしまうのかもしれません。 この前改めて読んだ、スティーブン・キングの「IT」は、20代に初めて読んだ時よりもあまり興奮を覚えなかったのです。 IT(1) (文春文庫) 作者: スティーヴン・キング 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/10/03 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る いやもちろ

                                                  【ノンフィクション案内】積ん読本を増やすための素晴らしい本とサイトの紹介 - 転んでもただでは起きない日常
                                                • 作家の読書道 第231回:佐藤究さん|作家の読書道|WEB本の雑誌

                                                  『テスカトリポカ』 佐藤 究 KADOKAWA 2,310円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『宇宙からきたかんづめ』 佐藤 さとる,順, 岡本 ゴブリン書房 1,430円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1 (講談社青い鳥文庫 18-1)』 佐藤 さとる,村上 勉 講談社 748円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『キン肉マン 1 (ジャンプコミックス)』 ゆでたまご 集英社 484円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『北斗の拳 1巻』 武論尊,原哲夫 コアミックス 商品を購入する Amazon 『キャプテン翼 1

                                                    作家の読書道 第231回:佐藤究さん|作家の読書道|WEB本の雑誌
                                                  • 作家の読書道 第214回:凪良ゆうさん|作家の読書道|WEB本の雑誌

                                                    『ベルサイユのばら 全5巻セット 化粧箱入り (集英社文庫(コミック版))』 池田 理代子 集英社 4,290円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『リングにかけろ1 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)』 車田正美 集英社 商品を購入する Amazon ――いちばん古い読書の記憶を教えてください。 凪良:小さい頃から漫画が大好きでした。親も「気がつくと漫画を読んでいた」と言っているので、たぶん、いちばん古い読書というと漫画だと思います。もともと漫画家志望だったんです。 ――そうだったんですか。それは家に漫画があったということでしょうか。 凪良:姉が2人いて、それぞれが雑誌も買ってくるし、図書館でも借りてくるしで、そういうものを読ませてもらっていたんだと思います。一番上の姉は少女漫画などの女性向けの漫画が好きで、二番目の姉が少年漫

                                                      作家の読書道 第214回:凪良ゆうさん|作家の読書道|WEB本の雑誌
                                                    • 今年のSF短篇集ベストワン候補 フォード『最後の三角形』がいいぞ! - 新刊めったくたガイド|WEB本の雑誌

                                                      『最後の三角形: ジェフリー・フォード短篇傑作選 (海外文学セレクション)』 ジェフリー・フォード,谷垣 暁美 東京創元社 3,850円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『書架の探偵、貸出中 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5061)』 ジーン・ウルフ,大谷 真弓 早川書房 2,420円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『コスタ・コンコルディア 工作艦明石の孤独・外伝 (ハヤカワ文庫JA JAハ 5-21)』 林 譲治 早川書房 1,188円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『私は命の縷々々々々々 (星海社FICTIONS)』 青島 もうじき,シライシ ユウコ 星海社 1,485円(税込) 商品を購入する Amazon

                                                        今年のSF短篇集ベストワン候補 フォード『最後の三角形』がいいぞ! - 新刊めったくたガイド|WEB本の雑誌
                                                      • 【今週はこれを読め! SF編】機械論的な時間ループではなく、記憶と歴史の物語 - 牧眞司|WEB本の雑誌

                                                        『ライフ・アフター・ライフ (海外文学セレクション)』 ケイト・アトキンソン,青木 純子 東京創元社 3,960円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto これは、ひとりの女性の人生、第二次大戦を挟んだ激動の歴史、そして、なにより「記憶の物語」だ。外形的には時間ループSFとも言えるが、そう称されるおおよその小説が依拠している機械論的時間観とは一線を画す。 冒頭の一章が印象的だ。1930年11月、ドイツのカフェに入ってきた女が、ひとりの男を銃撃する。いささかの躊躇もなしに。撃つときに「フューラー」と呼びかけて。 女の名前はアーシュラ。 次の章は一転して、1910年2月11日。女の赤ん坊の誕生シーンだ。悲しいことに、この子は臍の緒が首に巻きついて死ぬ。 つづく章で、ふたたび1910年2月11日の、同じ場面が繰り返される。しかし、今度は、無事に生

                                                          【今週はこれを読め! SF編】機械論的な時間ループではなく、記憶と歴史の物語 - 牧眞司|WEB本の雑誌
                                                        • 文芸誌「群像」のオリジナル仮名書体について山田和寛さんにインタビュー|良太郎

                                                          シリーズ「CSS Nite Shift13 補遺」#1 昨年2019年12月に開催されたセミナーイベント「CSS Nite Shift13」の「フォント」セッション(*1)にコンテンツで協力しました。 このnote「補遺」は連動企画として、セッションでは時間の兼ね合いで割愛したものの、ぜひ紹介したい2019年のタイポグラフィの題材を掘り下げ、フォローアップとして紹介していきます。 第1回は、2019年12月7日発売の1月号でリニューアルした文芸誌「群像」(*2)のための本文用オリジナル仮名書体「NPMぐんぞう」を制作された、装丁家で書体デザイナーの山田和寛さんにお話を伺いました。 ――――――――――――――――――― —— 一般に雑誌や出版物のための和文オリジナル書体は過去にも事例(*3)がありましたが、「文芸誌のためのオリジナル書体」という稀有なフォントを制作された経緯を教えてください

                                                            文芸誌「群像」のオリジナル仮名書体について山田和寛さんにインタビュー|良太郎
                                                          • 古書往来座 1/2 - 東京の古本屋|WEB本の雑誌

                                                            筆者が数日間、各店に密着し、古本屋の仕事を記録する古本屋の仕事日記。有名どころから街場の店まで、1カ月に1軒、1年間をかけて東京の古本屋12軒の風景をたどります。 「古書往来座」は、池袋駅東口を出て、明治通りを南へ10分ほど歩いたところにある。住所で言えば南池袋だが、副都心線の雑司が谷駅も徒歩6分の距離で、近くには鬼子母神堂もある。30坪ほどの店内には日本文学、海外文学、思想、映画、演劇、音楽、自然科学など幅広い棚が並んでいる。本だけでなく、壊れたタイプライターや秤、大正琴なども陳列されている。 代表を務める瀬戸雄史さんは1975年生まれ。1995年、「古本大學」(芸術劇場店)でアルバイトを始める。「古本大學」は、吉澤隆社長が創業した古本屋で、東京芸術劇場の店舗の他に、明大前店や経堂店があった。「古本大學」を引き継ぐ形で、2002年に独立。2004年に現在の場所に移転し、「古書往来座」を創

                                                            • 【今週はこれを読め! エンタメ編】明るく前向きな気持ちになれる連作短編集〜凪良ゆう『わたしの美しい庭』 - 松井ゆかり|WEB本の雑誌

                                                              【今週はこれを読め! エンタメ編】明るく前向きな気持ちになれる連作短編集〜凪良ゆう『わたしの美しい庭』 文=松井ゆかり 現在最も書店員から熱く支持される作家のひとりである凪良ゆうの新作。...というのが誇張でもなんでもないことを、私は先日実感した。それは先週1月31日の夜、東京・渋谷の大盛堂書店で行われたイベント「渋谷の書店員3人による2019年下半期文芸書ベスト3と、小説家・凪良ゆうさんについて語る。」でのこと。2時間ほどのイベントの後半部分を費やし、大盛堂書店店長をはじめとする渋谷にある書店3店の書店員+『流浪の月』『わたしの美しい庭』それぞれの出版社の編集・営業担当者が登壇され、凪良作品の魅力が余すところなく語られた。実はイベントの冒頭から客席の後方にひっそりと座っておられた凪良さんご本人が、最後の最後にサプライズゲストとして登場されるといううれしい趣向も。もし私が作家で、自分の作品

                                                                【今週はこれを読め! エンタメ編】明るく前向きな気持ちになれる連作短編集〜凪良ゆう『わたしの美しい庭』 - 松井ゆかり|WEB本の雑誌
                                                              • 【今週はこれを読め! SF編】現実認識のテーマから、目くるめく神怪小説へ発展 - 牧眞司|WEB本の雑誌

                                                                『ヴィンダウス・エンジン (ハヤカワ文庫JA)』 十三 不塔,鈴木 康士 早川書房 1,078円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 第八回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作(前回紹介した竹田人造『人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル』と同時受賞)。 韓国の青年キム・テフンは、視覚に異常をきたす奇病ヴィンダウス症を患い、運動していないものが一切見えなくなる。人間の眼球は細かく揺れ、対象物に相対的な動きを与えているが、ヴィンダウス症はその眼球微動が阻害される。目には映っていても脳が認識しないのだ。罹患する前と後で、現実がまるっきり変わってしまう。そして、病状が進行すると、自我が崩壊する。 しかし、キムは独自の精神統御によって寛解状態に到達する。この時点でヴィンダウス症患者は世界中に70人ほどいたが、寛解に至ったのはキムともうひとり

                                                                  【今週はこれを読め! SF編】現実認識のテーマから、目くるめく神怪小説へ発展 - 牧眞司|WEB本の雑誌
                                                                • 今年度翻訳SFベストワン有力候補『ロボットの夢の都市』登場! - 新刊めったくたガイド|WEB本の雑誌

                                                                  『ロボットの夢の都市 (創元海外SF叢書)』 ラヴィ・ティドハー,茂木 健 東京創元社 2,640円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『知能侵蝕 1 (ハヤカワ文庫JA)』 林 譲治 早川書房 1,100円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『ミノタウロス現象』 潮谷 験 KADOKAWA 2,145円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『国歌を作った男』 宮内 悠介 講談社 1,980円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『東京都同情塔』 九段 理江 新潮社 1,870円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『め

                                                                    今年度翻訳SFベストワン有力候補『ロボットの夢の都市』登場! - 新刊めったくたガイド|WEB本の雑誌
                                                                  • 作家の読書道 第212回:呉勝浩さん|作家の読書道|WEB本の雑誌

                                                                    『ダルタニャン物語〈第1巻〉友を選ばば三銃士 (fukkan.com)』 A. デュマ,Dumas,Alexandre,力衛, 鈴木 復刊ドットコム 2,750円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『月光ゲーム―Yの悲劇'88 (創元推理文庫)』 有栖川 有栖 東京創元社 814円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)』 有栖川 有栖 東京創元社 880円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto ――一番古い読書の記憶を教えてください。 呉:おそらくですね、小学校の低学年くらいの頃、学校の図書室で『三銃士』とかを拾い読みしてたんですよ。通読はできていないはずです。 ――ああ、『ダル

                                                                      作家の読書道 第212回:呉勝浩さん|作家の読書道|WEB本の雑誌
                                                                    • 第169回直木賞受賞予想。杉江「消去法で永井紗耶子『木挽町のあだ討ち」」マライ「脳内で絶叫が谺するような超快作は無かったかも」 - 全候補作読んで受賞予想|WEB本の雑誌

                                                                      第169回直木賞受賞予想。杉江「消去法で永井紗耶子『木挽町のあだ討ち」」マライ「脳内で絶叫が谺するような超快作は無かったかも」 今回からWEB本の雑誌にお世話になって、芥川・直木賞予想対談をすることになりました。どうぞよろしく。〈職業はドイツ人〉マライ・メントラインと〈書評から浪曲まで〉杉江松恋のチームM&Mが7月19日に選考会が行われる第169回芥川・直木賞を語り倒しますよ。 では、直木賞候補作をじっくり語ります(選考委員は、浅田次郎・伊集院静・角田光代・京極夏彦・桐野夏生・髙村薫・林真理子・三浦しをん・宮部みゆき)。芥川賞編はコチラ。 ■第169回直木三十五賞候補作 冲方丁『骨灰』(KADOKAWA)3回目 垣根涼介『極楽征夷大将軍』(文藝春秋)3回目 高野和明『踏切の幽霊』(文藝春秋)2回目 月村了衛『香港警察東京分室』(小学館)初 永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』(新潮社)2回目 杉

                                                                        第169回直木賞受賞予想。杉江「消去法で永井紗耶子『木挽町のあだ討ち」」マライ「脳内で絶叫が谺するような超快作は無かったかも」 - 全候補作読んで受賞予想|WEB本の雑誌
                                                                      • 本を売る技術 - 本の雑誌社の最新刊|WEB本の雑誌

                                                                        なぜ売れる本を左端に積むのか 本を売る人はもちろん買う人が読んでも面白い、ますます本屋が好きになる書店員の知恵と工夫。WEB本の雑誌の大人気連載が大幅な書き下ろしと補講を加え、待望の書籍化! 本屋の仕事にはすべて道理がある。 これまでマニュアル化不可能、口承・口伝、見て盗む、あるいは独学で行なわれてきた書店員の多岐にわたる仕事が、今はじめて具体的・論理的に語られる。取引や流通のことから、売場づくり、平積みの仕方、平台の考え方、掃除やPOPの付け方にいたるまで、1冊でも多くの本を売るための技術と考察。 □四六判並製 □240ページ 【著者プロフィール】 1980年芳林堂書店入社、池袋本店の理工書担当として書店員をスタート。3年後、新所沢店新規開店の求人に応募してパルコブックセンターに転職、新所沢店、吉祥寺店を経て、93年渋谷店に開店から勤務。2000年、渋谷店店長のときにリブロと統合があり、

                                                                          本を売る技術 - 本の雑誌社の最新刊|WEB本の雑誌
                                                                        • 河出文庫「古典新訳コレクション」10月スタート 「日本文学全集」からピックアップ - 新文化|WEB本の雑誌

                                                                          河出書房新社は10月、河出文庫で「古典新訳コレクション」の刊行を開始する。「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集(全30巻)」から古典新訳作品をピックアップする。 来年のNHK大河ドラマ「光る君へ」の主人公が紫式部であることから、年内は角田光代訳「源氏物語(1〜3)」など毎月4点ずつ刊行する。 全40巻前後で、2025年に完結する予定。価格は800〜900円程度のものが多くなるという。 7月12日、東京・千代田区の出版クラブビルとオンラインで開催した「企画説明会2023」で発表した。

                                                                          • 作家の読書道 第258回: 斜線堂有紀さん|作家の読書道|WEB本の雑誌

                                                                            作家自身は、どんな「本屋のお客」なんだろう?そしてどんな「本の読者」なんだろう? そんな疑問を、作家の方々に直撃インタビューです。 作家の読書道 第258回: 斜線堂有紀さん 大学在学中の2016年に『キネマ探偵カレイドミステリー』で電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞してデビュー、本格ミステリ大賞の候補になった『楽園とは探偵の不在なり』をはじめとするミステリーのほか、SF、恋愛小説、怪奇幻想譚など幅広い作風で魅了する斜線堂有紀さん。大の本好きでもある斜線堂さんがこれまでにはまった作家、影響を受けた作品とは? その膨大な読書遍歴の一部をお届けします。 『おなべおなべ にえたかな? (こどものとも傑作集)』 こいで やすこ 福音館書店 990円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『ドラえもん (1) (てんとう虫コミックス)』 藤子

                                                                              作家の読書道 第258回: 斜線堂有紀さん|作家の読書道|WEB本の雑誌
                                                                            • 【今週はこれを読め! SF編】ケン・リュウ編の中国アンソロジー第二弾! - 牧眞司|WEB本の雑誌

                                                                              『月の光 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)』 劉 慈欣,ケン リュウ,牧野 千穂,大森 望,中原 尚哉,大谷 真弓,鳴庭 真人,古沢 嘉通 早川書房 2,420円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 『折りたたみ北京』に続く、現代中国SFを紹介するアンソロジー。編者ケン・リュウは「序文」で、こう告げる。 包括的であったり、代表的であったりすることを狙いとした計画は失敗に終わる運命にあり、いわゆるベストの作品を選出するというたいていの方法にわたしは疑念を抱いている。 (略)完璧な作品を選ぶことがいいとはわたしは考えていない----それどころか、一箇所いい点がある作品は、なにも悪くない作品よりもはるかに優れていると考える。 (引用文中の太字で示した箇所は原文では傍点) この方針が素晴らしい。減点法で無難な秀作を選ぶ

                                                                                【今週はこれを読め! SF編】ケン・リュウ編の中国アンソロジー第二弾! - 牧眞司|WEB本の雑誌
                                                                              • 【今週はこれを読め! SF編】近未来のチェ・ゲバラ、あるいはポストヒューマンの胎動〜藤井太洋『マン・カインド』 - 牧眞司|WEB本の雑誌

                                                                                藤井太洋の新作。〈SFマガジン〉に2017年から21年にかけて連載され、22年には星雲賞長編部門を受賞している。ちなみに単行本化をまたずに、同賞長編部門を獲得するのは、この作品がはじめてである。 本書は、大幅に加筆修正をしたファン待望の単行本版だ。 舞台となるのは2045年。世界は大きく変わっている。たとえば、紛争・戦争のありようだ。自動機械による殺戮応酬の横行した2030年代への反省により、投入する部隊の数を制限したうえ、その位置も秘匿せず、あらかじめ話しあいによって勝利条件を設定する「公正戦」がおこなわれるようになった。もちろん、この場合の公正とは一種の欺瞞で、けっきょくは技術と資本の差によって趨勢は決する。 いま、新しい公正戦が火ぶたを切った。導火線となったのは、農業ベンチャー〈テラ・アマソナス〉の主導による、ペルーとブラジルに広がる農園を含む地域の、国家としての独立宣言である。これ

                                                                                  【今週はこれを読め! SF編】近未来のチェ・ゲバラ、あるいはポストヒューマンの胎動〜藤井太洋『マン・カインド』 - 牧眞司|WEB本の雑誌
                                                                                • 【今週はこれを読め! SF編】恐竜と蟻の互恵的共生と殲滅的戦争~劉慈欣『白亜紀往事』 - 牧眞司|WEB本の雑誌

                                                                                  《三体》シリーズが爆発的にヒットし、名実ともに世界のSFシーンを牽引する存在となった劉慈欣。本書は、彼がブレークする前の2004年に発表された、短めの長篇である。 人類があらわれるより遙か以前に台頭した、二種類の知性のもつれにもつれた運命が描かれる。ひとつは恐竜であり、もうひとつは蟻だ。どちらも単体では知性を文明にまで昇華させる力はなかった。恐竜には器用な前肢がなく、原始的な工具以上のものは操れない。いっぽう、蟻は集団でこそ知性が生じるが、その知性は融通がきかない創造性に欠けるものだった。 しかし、この二種類の知性は、偶然にも互恵的な共生関係を結び、支えあうようにそれぞれの文明をかたちづくっていく。最初は蟻が恐竜の歯を掃除し、恐竜があまった食物を蟻に提供するという程度だったものが、やがて高度な医療、文字による意思疎通、情報の記録、蒸気機関の発明、輸送技術の進歩......と発展。恐竜も蟻も

                                                                                    【今週はこれを読め! SF編】恐竜と蟻の互恵的共生と殲滅的戦争~劉慈欣『白亜紀往事』 - 牧眞司|WEB本の雑誌