胸部X線写真の所見で、サルコイドーシスの予後を、ある程度予測できる。stage Iの場合は胸部X線写真所見は通常、自然に改善ないし安定化する。肺門リンパ節腫大の持続は、活動性病変が続いている事を意味するわけではないため、経過観察が行われる。自然寛解は16~39%の症例で発症後6~12ヶ月の間で認められている。自然寛解の85%以上は、発症後2年以内に起こる。自然寛解した症例ないし、安定化した症例で、後に再燃が認められた症例は、わずかに2~8%程度である。2年以内に自然消退しない場合は、慢性ないし持続性の経過をとる可能性が高まる。よって肺サルコイドーシスの長期観察は、発症後2年間に最も集中的に行われるべきである。stage Iでは6ヶ月毎、stage II~IVでは3~6ヶ月とより頻回の評価が必要である。治療を行った場合は、治療後最低3年間は追跡をする。また持続性のstage II~IVでは、