一週間ほど前に我が家の猫を看取ったときに読んでいたのがますむらひろしの『銀河鉄道の夜』だった。 それは、本当に銀河鉄道に乗ったような不思議な夜だった。 銀河鉄道の夜 (ますむら・ひろし賢治シリーズ) (扶桑社コミックス) 作者:ますむら ひろし 発売日: 2013/04/09 メディア: Kindle版 もちろん根底に悲しい予感がないとは言わないが、それよりも圧倒的に印象の強い感情は「いずれ終着駅に着くとわかっている列車に同乗できる時間のありがたさ」の方だ。 本当に、どちらを向いてもキラキラ美しい世界というものが人間の頭蓋骨の中にはあらかじめ用意されていたのだ、といつもよりちょっとばかり賢治の世界に踏み込んだ心地がしたものだ。 NHKオンデマンドのアーカイブをみていたら作家と猫を扱うドキュメンタリーシリーズ『ネコメンタリー 猫も、杓子も。』の中の、ますむらひろしの回が目に留まった。 www