CHICAGO – 第3Q終盤、ユナイテッド・センターは大歓声に包まれている。スコアは接戦でテンションは高く、会場に集まった22,000人のブルズファンは総立ちで叫んでいる。 ホームベンチの近くで熱い砂場の上を裸足で遊んでいる少年かのように飛び跳ねている選手がいる。ジョアキム・ノアだ。 その気迫は激しく誰の目にもわかるものだ。 3月24日、よくいわれる82試合中の1試合にすぎないただのレギュラーシーズンの試合だ。しかしこの会場では「ただの試合」なんて物は存在しない。大事じゃない夜などない。緩めにいく金曜日などない。ブルズはそういう風に作られていないのだ。そしてインディアナ・ペイサーズが対戦しにきている。 ブルズは3日前の12点差の敗戦のリベンジを欲している。そして正にそれを魂を抜き取るような削り合いの89-77の勝利で摑み取り、ブルズのプレイスタイルを全員に見せつけた。 タージ・ギブソン「