ブラジルとの国境地帯、パラグアイ国アルトパラナ県に位置する南米最大級の日本人入植地「イグアス移住地」の約1割の土地を所有するUCC上島珈琲株式会社が、現地日本人会や農業組合に何の相談もなく、7月に突然ブラジル企業に売却し、現地に激震が走っている。売却したのは「CAYSA農場」(Compania Agropecuaria Yguazu S.A. イグアス農牧株式会社)で、5730haの土地を使って3千頭の牛の飼育、畑のリースなどを行っている。折しもこの22日には記念すべき節目のイグアス移住地60周年を迎える。コロナ禍ゆえに式典はキャンセルされたが、墓地で慰霊祭のみ執り行う予定。地元では「寝耳に水。どうして日系人に売ってくれなかったのか」と残念がる声が上がっている。 「イグアス移住地」は1959年に日本とパラグアイ両政府の間に移住協定が結ばれ、JICA(国際協力事業団)がパラグアイ政府から土地