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  • 子供と学んだ教材、3点ほど紹介: 極東ブログ

    文具メーカーのコクヨが、「しゅくだいやる気ペン」というおもしろグッズを販売したことがネットで話題になっていた。この新製品を普通の鉛筆に取り付けて文字を書くと、その書いて勉強していた間の時間が計測され、可視化されるので、その達成感が子供の勉強の励みになるというものだ。仕組みは、鉛筆を動かしている時間を内蔵加速度センサーで計測してスマホに記録させることだ。現代の万歩計ともいえる活動量計と似た仕組みである。 当然ながら、考えている時間や読書している時間は計測されない。なので、これは一種、子供が「肉体労働」している状態を親が監視する装置だなとは思った。というあたりで、宣伝の動画を見たら、勉強しない・したくないという子供がこの装置で勉強するようになるというものだった。 動画を見ながらが、そういえば、私は子供が4人いるが、小学生くらいのころ、いや中学生になってからも、子供に勉強しなさいと言ったことがな

    • フリースタイルのノートとヴァレリー: 極東ブログ

      ブログがご無沙汰になって久しい。 ブログを書く気力もないのかというと、正直、コロナ騒ぎのときは、書く気力も失せていた。私個人としては、「コロナ騒ぎ」にしか思えなかったが、そう書くのには問題がある世間の空気でもあった。すでに書いてきたように、マスクなんて予防に意味ないよとか書いても、予定される悶着にうんざりしていた。似たものが、ウクライナ戦争(そう呼ぶべきではないだろうが)である。これについても、言及を控えたいと思った。ウクライナについては、2014年からこのブログに書いており、その延長で思うことはあるが、日本のメデイアの空気のなかで言明したい気もしない。幸いにして、この間、私は放送大学の大学院に入って修士過程にあった。その研究に概ね、没頭していた。終わった。修士レベルの中世英語の研究であるが、年末学会発表もする予定である。その研究もさらに進めたい部分はいろいろあるが、気がつくと人生の残り時

      • 初詣を見に行った: 極東ブログ

        初詣を見に行った。初詣に行ったのではない。初詣してもいいかなとは思うし、たまに行くことはあるが、三が日が明けてからのことだ。人出が嫌いなのである。三が日だと、どこへ行っても初詣なんか無理だなあというくらい人が並んでいる。 では、まあ、初詣ではなく、初詣の人を見に行くかと出かけたのである。さて、どこへ。都心側は混むから郊外がいい。というか、東京の逆方向がいい。大宮なんかもいいが、ここはここで混むだろう。地図を見ながら、そういえばと、拝島大師を思い出した。だるま市が立っているはずである。 行ってみた。混んでいた。幸い、拝島大師はけっこう広いので、ラッシュアワー状態というか、明治神宮お馴染みレミング風行進もそれほどない。賑わいを見て回るうち、観音堂が意外と閑散としていたので、詣てきた。なーんだ、初詣じゃないか。 それにしても、元旦、三が日とどうしてかくも、初詣客で賑わうのだろう。日本人は無宗教と

        • トロフィー・ワイフ的な何かから考えたこと: 極東ブログ

          ウオーレン・バフェットがこう問いかけたという。 世界一すばらしい恋人なのに、他人からひどい恋人と思われるほうがいいか、それとも、実はひどい恋人なのに、他人からは世界一の恋人だと思われるほうがいいか? 『Think Clearly』からの孫引きである。同書では、こんなの当然、自分がすばらしいと思う恋人がいいに違いないという前提で、《この質問でバフェットが伝えようとしているのは、よりよい人生を手にするためのきわめて重要な意識のあり方だ》とつなげる。 さらに、こう教訓する。《自分の内側にある自分自身の基準が大事か、それとも周りの人の基準が大事か》と。 そう問われると、よりよい人生に「自分自身の基準が大事」ということになりそうだが、同書もそう簡単に割り切らず、《残念なことに、他人からよく思われようとするのは、私たちの中に深く根ざした「本能」なのである》と展開し、このあたりの文脈で、世界一の恋人の話

          • 「粉飾決算」にはなぜ「粉」が付くのか?: 極東ブログ

            人によっては簡単な問題というか、愚問に近いのかもしれないが、ご存知? 「粉飾決算」にはなぜ「粉」が付くのか? 「粉飾」という熟語の構成は、「電飾」に似ている。この2語が同じ構造で、「電飾」が「色とりどりの電灯をつけて飾ること」というなら、「粉飾」は、「粉をつけて飾ること」のようになりそうだ。 もちろん、違う。本来は、「扮飾」。 「扮」の意味は、「装う」ということ。なので、「扮う(よそおう)」「扮る(かざる)」と訓じることもできる。なので、「扮飾」の構成は、「よそおいかざる」である。 つまり、「粉飾」は「扮飾」とすべきところの、「扮」を「粉」で置き換えただけのことだ。 別の漢字で置き換えていいのか? 国語の問題だったら、「粉飾決算」という書き取りはバツじゃないのか? 「扮飾決算」の「扮」を「粉」にするのは、「代用字」というのだが、これは、1956年(昭和31年)7月5日に国語審議会が示した「

            • [書評] やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (14) 完結: 極東ブログ

              期待していた(懸念もしていた)、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』が14巻でめでたく完結した。というか、完結がめでたかった。 ネタバレはか書かない。 が、完結作が出る前に、完結予想はしてツイートしていた。 雪乃母の策略で雪乃と隼人の婚約式(もともと許嫁)のようになり雪乃がそれを受けようとしたとき八幡がぶっ壊す(救う)。彼女は「本物」(の愛)を彼に与える。 その通りの結末ではなかった。その意味では、予想を外したのだが、個人的には、そう外してもなかったかなとは思った。(というか、その物語を隠しているだろうなとは思っている)。 それ以前に、私はこうツイートしていた。 『やはり俺の青春ラブコメは間違っている』を、ラノベで読み返して、アニメ脚本とで、気になったとこもチェックしてるが、この作品の複雑性には圧倒される。 隠された主人公は、葉山隼人なんだろうな。 あと、筆者がキリスト教神学の背景

              • 科学的な真実について考えさせられる3つの事例: 極東ブログ

                科学とはなにか? 科学的な真実とは何か? といった大問題は当然難しいが、個々の事例で考えると、さて、これをどう受け止めたらいいだろうかと思うことがある。3つほど心にたまっているので、ブログのネタにしてみよう。 1 モルの定義が教科書で変わった Twitterを見ていたら、野島高彦先生が自身の書かれた高校の化学の教科書『はじめて学ぶ化学』の今年の最新版でモルの説明を変更したと書かれていた。Tweetは簡素なアナウンスだったが、背景はWikipediaを見てもわかる。 2019年5月19日までの国際単位系におけるモルの定義は以下の通りであった。 モルは、0.012 キログラム(12グラム)の炭素12の中に存在する原子の数と等しい要素粒子 (elementary entities) を含む系の物質量である。 モルを用いるとき、要素粒子を指定する必要があるが、それは原子、分子、イオン、電子その他の

                • 散歩して春の陽射しを少し浴びること: 極東ブログ

                  2年前のことだが、国際的に権威ある医学誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)』にビタミンDを補うことで風邪の予防ができるといった研究が掲載された。けっこう話題になったので覚えている人もいるだろう。 正確なソースは、"Vitamin D supplementation to prevent acute respiratory tract infections: systematic review and meta-analysis of individual participant data(急性呼吸器感染症の予防のためのビタミンD補給:システマティック・レビューと個々の参加者データのメタアナリシス)"(参照)という記事である。 結論はこう。 Vitamin D supplementation was safe and it protected against acute re

                  • 教養というか知識のありかたでふと気になった: 極東ブログ

                    今朝の読売新聞の編集手帳を読んで、教養というか知識のありかたでふと気になったことがあった。まあ、些細なことと言えば、些細なことなのだが、最近というか、いつからか、教養というか知識の「国境線」が変わったような気がするのである。まあ、一例として上げるだけで、該当コラムを批判したいわけではないので、そこは誤解なきよう。 気になったのは以下の部分である。 編集手帳 時間は時計で計れる何かではない。その身で経験するものだ。昔、批評家の前田英樹さんがそんな趣旨の一文を本紙で綴っていた◆さる哲学者の言葉が添えてあった。<砂糖水をこしらえようとする場合、とにもかくにも砂糖が溶けるのを待 たねばならない。この小さな事実の教えるところは大きい>。どのくらいの時間で溶けるか、皆知っている。けれど、それは単なる計算結果で、待つ間の気持ち次第で短くも長くも感じるものだと◆ いい文章である。達文と言っていいだろう。た

                    • 6月23日が何の日か知ってますか?: 極東ブログ

                      6月23日が何の日か知ってますか? たぶん、慰霊の日ということになるのだろう。では、慰霊の日とは何の日かというと、沖縄での戦争で日本軍を指揮していた、第32軍司令官牛島満大将が自殺した日とされている。それで? それで組織的な戦闘が終結したとされている。本当? 実際には、戦闘はその後も続いた。 なぜ、日本軍の一大将が自殺した日を慰霊するのか、私はよくわからない。 それと、慰霊の日が定まったのは、沖縄がまだ日本に復帰していない1961年のこと。琉球政府は、6月22日を慰霊の日を定めた。が、1965年に一日ずらして23日と変更した。牛島満大将が自殺したのは、6月23日の未明というのは史的に確定していたのだろうか。 それ以外に6月23日は何の日か。と、そうだなあと思い、ウィキペディアでこの日の項目をを見たが、次のことは、書いてなかった。 この日は、日米安保条約(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協

                      • 人工知能にエイプリルフールのネタを聞いてみた: 極東ブログ

                        そういえば、4月1日はエイプリルフールである。今年のネットの世界でのエイプリルフールのネタはまだ見ていないが、気になるし、懸念されるのは、GPTやMidjourneyに代表される人工知能の「悪用」だ。先日、トランプ元米国大統領が警官に揉まれて逮捕されるという偽の写真がネットで話題になっていたが、ああいう偽写真もこの一年間で、人工知能で誰もが簡単に作成できる世界になった。GPTのようなLLM(大規模言語モデル)だと、偽のニュースとかも簡単に作成できる。現状、GPTは第4版までできているが、この開発を推進している団体Open AIとしては、こうした事態を踏まえ、第5版以降の開発にはなんらかの倫理的な歯止めが必要だと考えているらしい。確かになあ。人工知能がさらに発達していけば、効果的なテロの計画なんかも問われれば作成しかねない。知性というのは、発達すれば悪になりかねないものだ。 こうした懸念や期

                        • 台風15号と南房総: 極東ブログ

                          台風15号が千葉県、特に南房総に大きな被害をもたらした。NHKのニュース『台風15号 市民の声「水がない。千葉の実情伝わっていない」』(2019年9月10日 16時44分)が、住民の声を伝えている。 10日、気温が30度を超える中、女性はSNSにメッセージを書きました。「コンビニも今日はみんなやってないので、食料もないです」「いま出先で飲み水がなくなったので熱中症になりそう」この投稿のあと、自分が勤める隣の市の会社に出向き、同僚から炭酸入りの飲料水を分けてもらったと言います。 女性は今、千葉県の被害の実情が伝わっていないのでないかと、不安を感じています。 「避難所は台風が過ぎ去った後に閉鎖してしまいました。お年寄りは、ご自宅に帰ったと思いますが停電、断水してるため暑い部屋で水も浴びられず、使えない冷蔵庫に入った食料を食べるしかないと思います。千葉県南部で誰か倒れても、誰も気づいてくれないん

                          • [書評] 山本式弱火調理法レシピ (山本千代子・監修、山本 智香・著): 極東ブログ

                            最近、ちょこっとした副菜に「山本式弱火調理法」というのを活用している。便利で、おいしい。 山本千代子さんという料理研究家が、「約50年間の研究を重ねて開発した、今までの料理の常識を180度覆す、超画期的な低温調理法」とのことで、それだけ聞くと物々しいし、平成9年に特許を取得したというのもすごい。ただ、現状、特許は継続されていないらしい。さて、どんな不思議な調理法なんだろうと思うけど、自分の結論から言うと、フランス料理のétuvéeです。ただ、étuvéeってこんなふうにできるのかというか、フランス料理の枠組みで考えていたので、山本式というのを知ったときは、あれ、そうなんだと目からうろこ感はあった。 最初、Kindleで『ラクなのに美味しい 驚異の弱火調理法』という本をたまたま買った。あまりレシピが載っていないので、『山本式弱火調理法レシピ (山本千代子・監修、山本 智香・著)』も買ってみた

                            • 報道で知った3人の死: 極東ブログ

                              もう最近とも言えないのだが、女子プロレスラーの木村花さんというかたの死が報道やネットで話題になっていた。私は彼女のことをまったく知らないので、その死もピンとこなかったが、報道やネットなどを読むに、テレビのリアリティ番組をきっかけに誹謗中傷を受け、それを苦にして、死んだというストーリーが語られていた。このストリーからすると、「自殺」が暗示されるが、いくつか報道を当たってみたが、「自殺と見られる」的な間接表現はあるが、自殺だとした報道はなかった。そこから得られることは、私には彼女が自殺かどうかわからない、ということと、人々は、自殺かどうかわからないのに、世の中ではストリーが進んでいくことだった。 三浦春馬さんも亡くなった。私は彼については、NHKの『世界は欲しいモノにあふれてる』で見てなんとなく知っている程度で、他の活動についてはほとんど知らない。そして、例によって、「自宅マンションには自殺を

                              • アベノ10万: 極東ブログ

                                なんとなく自分のところには来ないんじゃないかと思っていたアベノ10万が来た。特別定額給付金事業というやつである。政府から現金をもらうというのは、奇妙な体験だなと思ったが、2009年にはリーマンショックの凹みで定額給付金というのがあったはずだ。1,2000円くらいもらって、たしか焼肉かなんか一回喰って消えて笑ったような記憶がある。小渕内閣のときも地域振興券というのがあったが、あれも喰って消えたんではなかったか。いずれにせよ、大人になってもらった奇妙なお年玉みたいなものだったが、さて何に使うかというほどの金額でもなかった。それが今度は10万円である。何、喰うかなと思ったが、一度焼肉喰って消える額でもない。 日常使う銀行口座に入れるかと考えて、そうすると、普通の生活費に混ざって、消えるというか意識から見えなくなるだろう。そもそも減税みたいなものだから、あまり意識する気もないが、ただ微妙な感じはあ

                                • 僕たちは偶然に、「弱者」になる。そしてまた偶然に、「助ける人」になる|鈴木悠平|note

                                  街中や電車で「ヘルプマーク」を着けている人を見かけることが増えた。外見からは見えにくい困難さのある方が、周囲からの認知・援助を得やすくするための意思表示のサインとしてつくられたヘルプマーク。東京都で2012年から作成・配布がはじまり、現在ではほとんどの都道府県で配布されている。仕事柄、比較的早くから知っていたのだが、目に見えて一般に普及してきたなと感じたのはここ1-2年(2018-2019年)のことだ。 東京で暮らしていると、一日1回は目にするぐらいになった。それどころか、乗り合わせた車両内にヘルプマークをつけている人が2,3人いる、という状況に出くわすこともまったく珍しくはなくなった。ヘルプマークを使用している人は、義足や人工関節等を使用している人、内部障害や難病などがある人、発達障害、精神障害や知的障害がある人、または妊娠初期の人など、多岐にわたる。入手するために障害者手帳や医師の診断

                                    僕たちは偶然に、「弱者」になる。そしてまた偶然に、「助ける人」になる|鈴木悠平|note
                                  • [映画] ヱヴァンゲリヲン新劇場版(序破Q): 極東ブログ

                                    この夏見るつもりだった『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』がコロナ騒ぎでふっとんでなんとなく宙ぶらりんだったが、ヱヴァンゲリヲン新劇場版の3部作(序破Q)をオンデマンドで見た。見たのは初めてある。そう言うとエヴァの初心かのようだが、いちおう事実だけ言っておけば、私は、『新世紀エヴァンゲリオン』とその関連映画は見ている。同時代的に見ているわけではない。NHKが再放送したのをきっかけに見た。すでに世の中には解説が溢れているので、既放送分の謎の全貌がわからないわけではないが、結末が意味不明であり、つまるところ、それゆえに作品としては全体としてのは意味不明という感じが残り、まがりなりにも完結したコミック版も全巻持って、当然いくどか読み返した。 コミック版はアニメのキャラデザの貞本義行によるコミカライズでアニメ版よりも少し先行して1994年12月から『月刊少年エース』に連載されていたものだが、完結

                                    • 環境的ヴィーガンは、シカやイノシシを食べてもいいか?: 極東ブログ

                                      「環境的ヴィーガン」という言葉はこなれていないが、ヴィーガン(菜食主義)にもいろいろあるらしく、①栄養摂取の点で動物性タンパク質を摂取しない食餌的ヴィーガン、②動物愛護の観点から肉食のみならず革製品など動物製品も否定する道徳的ヴィーガン、③地球環境保護の視点から、食物効率が悪く、畜産業としての環境への悪影響から肉食を否定する環境的ヴィーガン、といった分類ができるようだ。 そこで、環境的ヴィーガンという立場からすると、日本の場合、増えすぎて自然環境を破壊しているシカやイノシシについては、一定の手順で、環境を守るという点から、これらを殺傷し、食べてもいいんじゃないだろうかと、思った。どうなのだろうか? シカやイノシシは増えすぎて日本の自然環境を破壊する原因となっており、すでに環境庁が取り組み、捕獲が進んでいる。当初の目標が達成されるか、見通しはよくわからないが、全体としては、イノシシやシカは捕

                                      • [書評] わたしの外国語学習法(ロンブ・カトー): 極東ブログ

                                        ハンガリア人のポリグロットであるロンブ・カトー著『わたしの外国語学習法』は、多言語学習を試みる人の一種のバイブルとも言える書籍で、日本では1981年に米原万里の翻訳で創樹社から出版されたものだが、その後ちくま学芸文庫に入っている。先日、別件で語学の本を探していたら、同じ書棚にあり、読み返してみた。 率直に言うと、これから多言語習得を試みようとする現代人にとってすぐに適用できる秘訣のようなものは、ないわけではない、というか意外に面白い小ネタもあるが、概ね多言語学習の一般論に終始しているとも言えるので、「どうやったら外国が効率よく習得できるか」といった期待から読み始めても、やや迂遠な書物にも見えるかもしれない。他方、すでに3か国語以上の言語に取り組んでいる人にしてみると、著者が言いたいことはあれか、と心に響くものがあるだろう。多言語を学ぶ人だけにわかる独自の感覚が上手に表現されている。 もちろ

                                        • [書評] 精神の考古学(中沢新一): 極東ブログ

                                          中沢新一の近著『精神の考古学』を読むことを勧められたとき、その刹那、「ああ、あれか」という不思議な思いが去来した。ほんの瞬時の直感であるが、二つのことがそこにあった。一つは、これは1983年の『チベットのモーツアルト』の続編であろうということ(すべての面でそうだという意味ではないが)、もう一つは、吉本隆明の思想を継いだ著作であろうということ。 そして、書物を手に取り、まえがきに目を向けたときに、私は、すべてがそうであったとでもいう奇妙な祝福のような感じがした。確かにそのとおりだと、瞬時に確信した。さて、私はそれをどのように語ったらよいのだろうか。 本書は、読まれるべき書物である、ということは明らかなのに、どのように読まれるべきか、次の言葉が浮かばない。しいていうなら、なんの偏見もなく、なんの憶測もなく、普通に、あたかも河口慧海の『西蔵旅行記』を読むように読むといいだろう、と言ってみたい。そ

                                          • どう考えても麻生太郎は老後2000万報告書に責任がある - メカニカル鉛筆

                                            「極東ブログ」が新しく年金記事を投稿しているが、やはり前回*1と同様によく読むと色々とおかしい。 finalvent.cocolog-nifty.com 金融庁が出した文書について大臣である麻生太郎には責任がある 「極東ブログ」は金融庁が出した「『高齢社会における金融サービスのあり方』(中間的なとりまとめ)」について「審議会がない。金融庁が勝手にまとめていた」と言う。そして、「この流れから見れば、この話題は麻生金融担当相の諮問じゃないんじゃないの疑惑は深まる」と言うのだが、これはおかしい。 まず、「中間的な取りまとめ」*2は金融庁として公表した文章なのであるから、審議会を経ていようが経ていまいが大臣である麻生太郎には責任がある。 麻生太郎は「高齢社会における金融サービスのあり方」について把握していた さらに、「高齢社会における金融サービスのあり方」について「極東ブログ」は「金融庁が勝手に」

                                              どう考えても麻生太郎は老後2000万報告書に責任がある - メカニカル鉛筆
                                            • この夏、東京オリンピック2020eの実施に向けて: 極東ブログ

                                              来年に延期が決定された東京オリンピック2020だが、国際オリンピック委員会(IOC)は、これとは別に東京オリンピック2020eとしてこの夏、eスポーツの大会を実施する検討に入ったようだ。これには、世界保健機関(WHO)の#PlayApartTogether (みんなおうちでヴィデオ・ゲームしましょう)イニシアティブも、最後のひと押しとして影響したらしい。 「東京オリンピック2020e」のeは、eスポーツのeである。すべての競技をコンピューター・ゲームで再現し、しかも、パラリンピックの壁もなくして、多様な障害者の参加を可能にするという。 eスポーツとは、「エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)」の略称で、コンピューター・ゲーム(モバイル・ゲームなど含む)を複数の参加者で競技することだ。そもそも「スポーツ(sport)」という言葉は身体スポーツに限定されない。チェスな

                                              • [書評] 遺伝と平等 (キャスリン・ベイジ・ハーデン著、青木薫訳): 極東ブログ

                                                「この本のテーマ、つまり、遺伝と平等、にご関心があるでしょ?」と問われた。そのとおりである。貪るように読んだ。本書は、科学啓蒙書の翻訳に定評ある青木薫さんの正確で読みやすい訳文であるのだが、内容自体はやや難しく、率直なところ、どちらかというと読みづらかった。でも、これはなるほど、今読まなければならない本なのだ、ということはわかった。 本書の基本的な主張は、2つあるだろう。ごく割り切って言うなら、1つは、平等社会を求めるリベラル派は遺伝子学の知見を優生学として嫌いその達成を認めない傾向があるが、それは誤りであり、平等社会を求めるなら、「遺伝子くじ」ともいえる生まれつきの運不運の存在を認め、その上でこれに科学的な遺伝子学の知見によって向き合わなけれならないということ。2つめは、遺伝子学として語られる内容が単純化されると、実質的には優生学のような謬見に陥りやすいということだ。 このため、本書では

                                                • これがハゲの生きる道 〜 ボウズカッターについて: 極東ブログ

                                                  ハゲは一日にしてならず、ということで、じわじわとハゲてくる苦しさは自著のほうに書いたが、さすがに60歳にもなった。ハゲか白髪という年齢である。できたら白髪ほうがかっこよかったなあとも思うが、しかたない。というか、ハゲにも慣れた。もう少し延長していうなら、ハゲであることで嫌われるという人生にも慣れたというか、ハゲであることで嫌われるかというようなことが関心にのぼらなくなった。 かくしてハゲな人生だが、それはそれでメリットもある。シャワーを浴びても、風呂に入ってもプールに入っても、さっとひと拭きですむ。当然、髪が臭くなるこということもないし、なにより髪の毛を毎朝整えるめんどくささもない、と言いたいところだが…… 意外と問題は、床屋だ。ハゲは頭髪がないと思われているが、そうでもない。というか、たいていのハゲはメンテナンスが必要なのである。それなりに敗残兵的毛髪は無駄なゲリラ戦を試みていて、伸びて

                                                  • "constitutional"という言葉は「憲法の」と訳してよいだろうか?: 極東ブログ

                                                    英国最高裁判所は、英国時間の24日、ボリス・ジョンソン英首相が5週間にわたり議会を閉会したのは違法だ、という判決を下した。よって翌日から、下院議会は継続することとなり、ジョンソン首相はまたも手痛い失敗となった。 というニュースをBBCで聞いていたのだが、そこで、”constitutional”という言葉がなんどか出てきて、あれ?と思ったのである。これ、日本のメデイアだと「憲法の」あるいは「憲法上の」と、なんの考えもなく、訳してしまうのではないだろうか。 まず、BBCの該当ニュース"Supreme Court: Suspending Parliament was unlawful, judges rule"を文字で確認しておこう。 But Supreme Court president Lady Hale emphasised in the ruling that the case was

                                                    • メリー・クリスマス 2019年: 極東ブログ

                                                      メリー・クリスマス! と、言われても、自分はクリスチャンでもないし、言う相手もクリスチャンでもあるまい、ということで、メリー・クリスマスも廃れてきた。それにつられたわけでもなく、自分のクリスマスも変わってきた。一人の寂しい、なつかしい聖夜であった。子離れなどで家族がクリスマス・イブだからと集うこともなくなり、また当日の朝も若草物語のようなシーンはない。振り返れば、クリスマスが楽しいのは、子供が幼いときであり、子供が4人もいた自分の人生には、もうクリスマスは十分であった。今年は体調も芳しくなく、教会にも行かなかったが、この数年はずっと通っていたし、子供や妻を連れていくこともあった。 まったく、クリスマス気分がなかったわけでもなく、アドベントにはシュトーレンも買い、パネトーネも買い、紅茶のあてとした。20年聴いているクリスマスソングもネットに移してあるので、グーグルさんに一声かければ流れてくる

                                                      • 英語の現在進行形は、現在進行しているとは限らない: 極東ブログ

                                                        ついでなんで、英語の現在進行形は現在進行しているとは限らないという話も書いておこうかと思い、VOAを覗いてみたらやはり適切なコンテンツがあったので、これも意訳しておこうかと思う。 今日は、進行形を学びましょう。進行形は、未完了または進展中の行動を表現します。進行形に3つあります。過去進行形、現在進行形、そして未来進行形です。進行形は継続形と言ってもいいでしょう。 過去進行形 例: It was snowing when I drove to work. 形: Was/were + -ing verb 現在進行形 例: It is snowing. 形: Am/is/are+-ing verb 未来進行形 例: It will be snowing by the time I get home. 形: Will be + -ing verb 現在進行形 最も一般的な現在進行形から始めましょう

                                                        • finalvent on Twitter: "こんな感じ。日本位置の注目。 https://t.co/dymQAcAAgr https://t.co/yqnvYfS4B2"

                                                          こんな感じ。日本位置の注目。 https://t.co/dymQAcAAgr https://t.co/yqnvYfS4B2

                                                            finalvent on Twitter: "こんな感じ。日本位置の注目。 https://t.co/dymQAcAAgr https://t.co/yqnvYfS4B2"
                                                          • [書評] ぼくたちの離婚 (稲田豊史): 極東ブログ

                                                            年の終わりに、昔のブログでよく流行っていたように、今年読んで感銘を受けた本リストでも作ろうかと思ったが、なんとなく、機会を逸した。ただ、『ぼくたちの離婚 (稲田豊史)』は、奇妙に心に残った。 どういう本かというと、対談をベースにしたルポ本ではある。テーマは、離婚経験のある男性から見た、離婚の経緯や顛末である。徹頭徹尾、男側から見て、女側の言い分は聞かない。端から、公正さは狙っていない。男は離婚を、そしてつまるところ、女との結婚生活をどう見つめて、破綻したかということだ。そして、ルポにブレはない。が、同じく離婚経験者である著者は、なんとも言えない、インサイトというか受け止めを持って、離婚を語る男を見つめている。その視線も面白い。 で、つまるところなんなのか? 奇っ怪な世界なのだ。女というのはこんな奇っ怪な存在なのか? もちろん、そんなことはない。まして差別につながるようなことが言いたいわけで

                                                            • モブってなんだろうか?: 極東ブログ

                                                              アマゾンでKindle本を買ったら、『モブ子の恋』というのを勧められた。1巻目はプロモーションなのか無料らしい。で、読んでみた。内気な大学生の普通の恋という感じの微笑ましい漫画だった。まあ、僕には関心ない。と思ったが、微妙に心にひっかかるものがあって、しばらくぼんやりと考え続けた。主人公・田中信子はモブなんだろうか。相手の「入江くん」もモブなんだろうか? モブって、なんか、こーゆーもんじゃないぞ、じゃあ、なんだろ。うーむ。で、ふと、「モブって、もっと、なんか、こー、もうちょっと薄気味悪いなんかだぞ」と思い、え?と我に変える。なんだろ、それ。それというのは、自分のモブへのリアクションである。 そして、当然の疑問が浮かび上がる。私はモブか? 私は自分をモブだと思っているか? たぶん、違う。これは残念ながら違うという感じ。いや、お前なんかモブだから、と言われるなら、それはそれで心安らぐ気がする。

                                                              • 『イエスタデイをうたって』における「イエスタデイ」の意味合い: 極東ブログ

                                                                アニメ『イエスタデイをうたって』の6話『ユズハラという女』がなかなかに、ずしーんと来るものだった。作品としてもこれはすごいなあと思ったが、どうすごいかを書いていいものか、微妙にためらう。きっと、すごいのは「そこじゃないだろ」ということになることはわかっているのだ。と、書いてみて、やっぱし、書こう。ネタバレは当然含まれるし、率直に言って、以下の内容はあんまりお子様向けではない。大人向けでもないが。 さて、たいていはブログ記事では手抜くのだが、物語のつなぎを簡単に書く。 時代設定は、1990年代あたりだろう。スマホはない。主人公・魚住陸生(リクオ)は、東京の大学(早大だろう)を卒業したが就職せず、コンビニのアルバイトをして、東京で生計を立てているフリーターである。25歳くらいの設定だろう。もう一人の主人公は、カラスを手なづけている少女・野中晴(ハル)。高校を中退している。19歳の設定だろう。彼

                                                                • [書評] 超訳ライフ・シフト―100年時代の人生戦略: 極東ブログ

                                                                  言うまでもなく、先月発売された本書『超訳ライフ・シフト―100年時代の人生戦略』は、4年前の『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) ―100年時代の人生戦略』の「超訳」である。だから、基本、ベストセラーの前著を読めば十分と言えないでもないが、「超訳」が出てきた理由もわからないではない。一つには、出版側として、読みやすく編集することで、もっと広い層に届けたいというのがあるのだろう。その点ではすでに漫画版もあるのだが、こちらは啓蒙系の漫画にありがちでもあるが、基本エルザさんが原著を講義するということになっている。講義される側は、日本人の若い女性である美咲さん。この点ですでに読者モデルに重ねられている若い日本人となっている。この時点で、「ライフ・シフト」を日本と現代の日本人に重ねたらどうなるかという趣向が期待されることは理解しやすい。超訳が出てくる二番目の理由であろう。 で、どうか? つまり、

                                                                  • 書評『世界文学の古典を読む 』(村松真理子・横山安由美): 極東ブログ

                                                                    昨日のブログ記事で、大学院で学んでいた二年間は修論研究に没頭していた、と書いたが、コロナ禍で外出は減ったこともあり、オンラインのメディアはよく見ていた。アニメとかドラマとかである。なかでも修論研究に関連するメディアに関心がむいた。そのなかで、これが一番というのが、イギリスBBC制作の全6回のミニシリーズ・ドラマで、ヒラリー・マンテルの原作『ウルフ・ホール』である。修論関連でいうと、ティンダルは話題に登ったものの人物としては出てこなかったのは残念だったが、トマス・モアはかなり焦点が当てられていた。修論でティンダルとモアの論争を論じたが、そのおりはこのドラマの風景がしばしば思い浮かんだ。 そんなふうにこの二年間、修論研究の背景的に、英国の百年戦争から清教徒革命までの時代の関心を深めていた。シェイクスピア観も変わった。シェイクスピアの史劇はこの時代なのだという実感である。それまでは四大悲劇など、

                                                                    • 緊急事態宣言下の日常でなんとなく疑問に思っていた3つのことと解決した1つのこと: 極東ブログ

                                                                      東京はまだ緊急事態宣言の状況が続くらしい。それはさておき、そうしたある意味特殊なとも言えるかもしれない(言えなくなるかもしれない)日常生活で、なんとなくではあるが、つまり、それほど真剣にということではないが、疑問に思っている3つのことと自分なりに解決した1つのことがある。ブログのネタっぽいので書いてみたい。 1 みなさん、どこでマスクを購入しているのだろうか? もう2か月ぐらい前になるだろうか、朝、ドラッグストアの前に人がぎしっと並んでいて、何かあるんですかと末尾の人になんとなく聞いたら、マスクを買うのですとのこと。花粉症の人もいるからなと思った。あのころすでにマスクが購入しづらかった。その後はさらに購入しづらい。ところが、街中どこに行ってもみなさんマスクをしている。備蓄があるのだろうか。それにしても使い捨てが基本のマスクなので備蓄が尽きないものだと疑問に思っていた。 自分としては、マスク

                                                                      • [書評] バンクシー 壊れかけた世界に愛を(吉荒夕記): 極東ブログ

                                                                        英国時間で3日、サザビーズで『Devolved Parliament(退化した議会)』と題されたバンクシーの絵画が約990万ポンド(約13億円)で落札されたことが国際的なニュースになった。一つには、ストリート・アーティスト作品としては過去最高額だったことだが、もう一つには、描かれている内容、つまり、チンパンジーが議員として出席している英議会のようすが、現在の英国議会の本質をよく表しているという、皮肉な批評にもなっている点だ。 ただ、この作品自体にそれほど芸術性があるのかというと、すでに芸術的な評価が安定しつつあるバンクシー作品だが、私にはあまりピンとはこない。浅薄な批評だなという思いが先立つ。だが、私は同時に、この作品が2009年のものであることを知っている。10年前である。この年に開催されたブリストル市立博物館・美術館で行われた展覧会に公開されものだ。その展覧会の様子は、本書、『バンクシ

                                                                        • 「ウイルス」について: 極東ブログ

                                                                          「ウイルス」について。というより、「ウイルス」という言葉について。つまり、ほとんどどうでもいい話題である。ブログ向きってやつ。先日「ウイルス(virus)をラテン語で何というか?」(参照)というつまんない話を書いたがそれ以上につまんない話である。 まず単純に「ウイルス」でググる。すると、「約 473,000,000 件」。次に「ウィルス」でググる。すると、「約 128,000,000 件」。つまり、Googleは、「ウイルス」と「ウィルス」を別の言葉とみなしているようだ。同一の言葉であれば、表記の差なので、日本語に厳密には正書法はないとしても、どっちが一般的かというと、「ウイルス」ではあるのだろうが、「ウィルス」もけっこう普及している。 と、言いたいところだが、検索結果を見ると区別されていない。では、検索数の差は何? よくわからない。そこで、「"ウィルス"」で検索しなおす。「約 119,0

                                                                          • 出生前検査についての情報提供はナッジ的に見るとどうなんだろうか?: 極東ブログ

                                                                            若い頃、障害児の問題に取り組んでいたこともあるし、自著のほうには書いたが自身4人の子供の父親でもあり、出生前検査については、それなりに知っていたつもりだったのだったのが、意外な盲点だった。というか我ながら、無知だった。NHKハートネット『【特集】出生前検査(1)求められる情報提供のあり方』を見ていたら、《日本産科婦人科学会の指針には「医師が積極的に知らせる必要はない」と書かれているのです》ということだった。え? と、驚いてしまったのである。 というのは、日本産婦人科学会は昨年、「出生前に行われる遺伝学的検査および診断に関する見解」を改定し、この改定でそうした情報提供も含まれているのだと思っていた。この機に改めて、改定を読み返してみると、こうある。 なお母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査の実施にあたっては「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査に関する指針」日本産科婦人科学会[5]を遵守

                                                                            • 明日、緊急事態宣言が出るらしい: 極東ブログ

                                                                              いろいろ噂はあったが、NHK『安倍首相「緊急事態宣言」あすにも出す方向で最終調整』(参照)を読むと、どうやら明日、緊急事態宣言が出るらしい。 安倍総理大臣は、6日午後、特別措置法を担当する西村経済再生担当大臣や、「諮問委員会」の尾身茂会長と会談し、今後の対応を協議したうえで、宣言の前提として「諮問委員会」に意見を求めるものと見られます。 それでどうなるか? NHK Plusで今朝の『あさイチ』を見てみると、一般向けの解説があり、こうまとめられていた。 しかし… ”心理的な効果” ⇨「一定の強制力はある」 と言える つまり、実質、心理的な効果しかない。 他国で実施されているような『ロックダウン』とはほど遠い、と言ってもよさそうだ。NHK『緊急事態宣言でロックダウンは』(参照)を読むと、こうある。 緊急事態宣言が出されると、小池都知事が述べていたロックダウン=都市の封鎖は、そもそもできるのでし

                                                                              • Duolingo イタリア語トロフィー獲得: 極東ブログ

                                                                                4月ごろから社会人向け講座で始めたイタリア語に合わせて、Duolingoでもイタリア語の勉強をしていた(英語からイタリア語)。これでようやく、トロフィー獲得ができた。トロフィーというのは、一通りレッスンをすべてこなしたという証だ。 これまでフランス語とドイツ語のトロフィーは得た。だが、Duolingoはレッスン内容(コース)を増設すると、トロフィーは自動的に返却される。イタリア語を学んでいる間、フランス語がおろそかになっていたら、ぐっとコースが増えて、フランス語のトロフィーはなくなっていた。ので、急遽こっちも再獲得した。ドイツ語のほうもトロフィーは消えているが、こちらを再獲得するのは、ちょっと難しい。 Duolingoを初めて5年くらい経つだろうか。ドイツ語は一旦はトロフィーまで行ったが、その後の継続学習をしていなので、だいぶ劣化した。中国語とロシア語も手を出したが、手を出した程度で終わっ

                                                                                • [書評] オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり(門田隆将): 極東ブログ

                                                                                  先日とあることで、麻原彰晃の錯乱についてふと思うことがあり、そういえば、読もうと思っていたままにしていた本書『オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり』を思い出し、読んだ。2018年12月28日の刊だから実質、2019年の刊行と見てよいだろう。まだ令和ではない年だ。というか、オウム事件は令和のために精算されたのだろう。 本書に私が期待していたのは、死刑となった井上嘉浩の獄中の思想であった。こういうのも変かもしれないが、井上の「謝罪」や事件の証言、真相といったものはあまり期待していなかった。獄のなかで二十余年も過ごしたのだから、どのような宗教観・思想を持つようになったのだろうか。それと、決せられている死にどうそれが向き合っているのかも気になっていた。 本書読後の感想としては、そうした内容はほとんどなかった。著者・門田からはそうした側面が見えなかったというより、長期獄中生活の