企業再生請負人の異名を持つ、経営コンサルタントの冨山和彦・経営共創基盤最高経営責任者(CEO、56)が語る「リーダーの母校」。筑波大学付属駒場中学・高校(筑駒、東京・世田谷)の6年間で、筑駒的な価値観を育んだ冨山少年。その価値観は、その後の冨山氏のキャリアや生き方に大きな影響を与えたという。 筑駒は東大進学率が高いのですが、授業では受験対策を一切やりません。だいたい、どの先生も、学習指導要領を全然守らない。教科書は一応、机の上に置いてあるのですが、一度も教科書を開かずに学期が終わるという授業もありました。例えば、日本史の授業は、担当の先生が「大津事件」の研究者で、毎回授業で話すことといえば、大津事件のことばかり。そのまま1学期が終了しました。 生徒も、途中から学校に来なくなる人もいます。先生もいちいち出欠をとらないので、問題は起きません。授業に出ている生徒も、前列に座っている人は真面目に
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