斜めから見る:谷口真人《Anime》と矢吹健太朗『To LOVEる ダークネス』 前回の記事(http://d.hatena.ne.jp/teramat/20110710/1310312513)からずいぶん時間が経ってしまいましたが、今回は第一回目で取り上げた梅ラボに続いて、イメージのマルチレイヤー性にきわめて自覚的なアーティスト、谷口真人に焦点を当てようと思います。まずは以下のページから彼の作品を見てください。 http://blog.makototaniguchi.com/?month=201104 谷口の代表的な作品として知られているのは、《Anime》(2011年)と題された油絵のシリーズです。一見すると、何かごちゃごちゃした絵の具のかたまりが、まるで空中に浮いているかのように見えるかもしれません。しかし私たちはすぐに、この絵の具のかたまりが透明なガラス板の上に貼りついていること、