2013年1月16日水曜日 ゼロ年代とスチームパンク 今更なのだが、最近になってガイ・リッチー監督の映画『シャーロック・ホームズ』を見た。本作はあのコナン・ドイル原作の「シャーロック・ホームズ」の現代的な解釈として話題を集め、推理というよりアクション性が高いエンターテインメント作品だ。中でもロバート・ダウニーJrが演じる現代的なシャーロック・ホームズは引きこもりの発明家でありながら、ロンドンで賭けボクシングをやるような風変りなゴロツキ風。ディア・ハンターの帽子をかぶった英国紳士とはまた違った趣があり、これはこれでなかなか楽しかった。 だが本作の一番の魅力は、その衣装やガジェットなどの美術や19世紀後半に独特なロンドンの風景だ。アカデミー賞の美術賞を受賞するほど、衣装やガジェットは凝っており、特にホームズが発明するガラクタのようなガジェット、さらに結末に大きく関わる大量破壊兵器などのデザイン