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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (15)

  • 人は幸福度を正確に報告するのか? - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている。原題は「Do People Report Happiness Accurately?」で、著者はJames Andreoni(UCサンディエゴ)、B. Douglas Bernheim(スタンフォード大)、Tingyan Jia(レスター大)。 以下はその要旨。 Validation of happiness measures is inherently challenging because subjective sensations are unobserved. We introduce a novel validation method: subjects report how happy they would feel (or did feel) after some specified event, as well as how they wo

    人は幸福度を正確に報告するのか? - himaginary’s diary
  • 残る傷跡:青年期の鬱病がその後の労働市場での帰結に及ぼす影響 - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている(H/T タイラー・コーエン、ungated版)。原題は「Lasting Scars: The Impact of Depression in Early Adulthood on Subsequent Labor Market Outcomes」で、著者はBuyi Wang(コロンビア大)、Richard G. Frank(ハーバード大)、Sherry A. Glied(NYU)。 以下はその要旨。 A growing body of evidence indicates that poor health early in life can leave lasting scars on adult health and economic outcomes. While much of this literature focuses on childhood

    残る傷跡:青年期の鬱病がその後の労働市場での帰結に及ぼす影響 - himaginary’s diary
  • 経済学者と疫学者の暗闘 - himaginary’s diary

    こちらで関連ツイートをブクマしたように、疫学者と経済学者のコロナ対策に関する考え方の違いが大きくなっているようである。簡単に言うと、経済学者が政策介入の無い経済活動を重視し、オミクロン株のインフルエンザ並みの軽症化に鑑みてコロナへの特措法の適用廃止を求めているのに対し、疫学者はオミクロン株の重症化率の低さ以外の要因も重視して、政策介入の撤廃に慎重な姿勢を示している*1。 言うなれば、変異株の未知性を警戒する疫学者側が、経済学のいわゆるナイトの不確実性的な要因を考慮して政策手段を採る余地をなるべく残そうとしているのに対し、経済学者側が法学者張りに法律のトリガー条項を厳格に解釈し、ナイトの不確実性的な要因は捨象する姿勢を取っているように見える。やや皮肉な言い方をすれば、経済危機の際にナイトの不確実性的な要因を持ち出して思い切った財政政策手段を採ることを求めた内外の声に抗し、財政規律や経済の自律

    経済学者と疫学者の暗闘 - himaginary’s diary
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    quick_past 2023/01/01
    とりあえず人の命に責任取らなくていいよな。経済学者って
  • コロナワクチンはどれだけ過小評価されているのか? 離散選択実験とVSLベンチマークからの証拠 - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている。原題は「How Undervalued is the Covid-19 Vaccine? Evidence from Discrete Choice Experiments and VSL Benchmarks」で、著者はPatrick Carlin(インディアナ大)、Brian E. Dixon(レーゲンストリーフ研究所*1)、Kosali I. Simon(インディアナ大)、Ryan Sullivan(海軍大学院)、Coady Wing(インディアナ大)。 以下はその要旨。 Two discrete choice experiments conducted early in the Covid-19 vaccination campaign show that people dramatically undervalue the Covid-19 va

    コロナワクチンはどれだけ過小評価されているのか? 離散選択実験とVSLベンチマークからの証拠 - himaginary’s diary
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    quick_past 2022/06/16
    ワクチン同士での効果には差異はあるだろうけど、一定の効果が得られてるということ事態を、なぜ過小評価するんだろうね。全く効かないならまだしも。
  • ハイパーインフレがナチスを台頭させたわけではない - himaginary’s diary

    以前こちらで紹介した緊縮財政策とナチスの関係に関する論文を共著したGregori Galofré-Vilà(ナバーラ州立大)が、表題の主旨の論文を書いている(Mostly Economics経由の人のLSEブログポスト経由)。 以下はその要旨。 I study the link between monetary policy and populism by looking at the hyperinflation in Germany in 1923, one of the worst spells of inflation in history, and the Nazi electoral boost in 1933. Contrary to received wisdom, inflation data for over 500 cities show that areas mo

    ハイパーインフレがナチスを台頭させたわけではない - himaginary’s diary
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    quick_past 2021/10/25
    レンテンマルクや戦勝国によるドイツ救済措置決定は、水木センセの「ヒットラー」にさえ描かれてるのにね。
  • ベトナムの低予算COVID-19対策の成功 - himaginary’s diary

    について論文が書かれ、著者の一人Hong Kong NguyenがProject Syndicateにその概要を寄稿している(H/T Mostly Economics)。以下はそこからの引用。 Perhaps most remarkably, unlike South Korea, which has spent considerable funds on aggressive testing, or Singapore, which has established strong epidemiological surveillance, Vietnam has followed a budget-friendly approach that has proven equally effective. Despite expectations of high rates of transm

    ベトナムの低予算COVID-19対策の成功 - himaginary’s diary
  • 将来世代はグレタ・トゥーンベリを許さない? - himaginary’s diary

    ふと、かつて温暖化対策の行き過ぎを諌めたビョルン・ロンボルグはグレタ・トゥーンベリについて何か言っているのかな、とぐぐってみたところ、9月末にこのような論説を書いていることを知った。以下はその概要。 人間が気候変動の科学を理解して行動しないことは「悪」であり、気候変動によって「人が死んで」おり、あと8年余りで炭素の排出余地は尽きてしまうため、2028年までに化石燃料で動くものをすべて閉鎖すべし、というグレタ・トゥーンベリの国連演説は、良く見られる主張であるが、根的に間違っている。確かに気候変動は人為的な原因で現実に生じているが、気候変動で世界が終わるという彼女の見方は根拠が無い。IPCCによれば、2070年までの気候変動の影響は、生態系への影響も含めても、平均所得の0.2-2%の減少に相当する。その時までに、地球上の各人の所得は300-500%向上している。 1世紀前の生活はつらいものだ

    将来世代はグレタ・トゥーンベリを許さない? - himaginary’s diary
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    quick_past 2019/12/15
    貧困層の救済、途上国の問題をバーターに扱ってるのがまずおかしい。それは環境問題を考える上で連動して解決される話。リソースに限りがあるから優先してなんてのは、これまで問題解決を邪魔してきた側の言い訳。
  • アベノミクスを止めるな! - himaginaryの日記

    「Abenomics Is Working, Don't Stop Now」というピーターソン国際研究所の論説記事をジョセフ・ギャニオンと田代毅氏が書いている。 以下はその概要。 景気拡大が戦後最長になろうとしていて、女性の労働参加率と企業利益が過去最高、失業率は25年来の低さとなった日には最早2%インフレは不要であり、現行の0と1%の間で手を打っても良いのではないか、という人も多い。しかし、次の不況が訪れた時に日銀が手を打てる余地を確保するためには、継続的な2%インフレは必要。 2%インフレが達成できなかったのは、金融と財政の政策がちぐはぐだったため。日銀が金融緩和を進めた一方で、景気循環調整済み財政赤字はIMFの推計では2012年のGDPの7.4%から2018年には3.6%に縮小すると見込まれる。初期の一時的な財政刺激策は2014年の消費税増税に打ち消された。 ただ、全般的には上手く

    アベノミクスを止めるな! - himaginaryの日記
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    quick_past 2018/12/18
    経済の絞りカスから飼料を作ってそれを消費したら後に何が残るんだ。アベノミクスってそういうことだぞ。
  • マルクスの影響力を甦らせたもの - himaginary’s diary

    昨日(5月5日)の生誕200周年を受けて、マルクスに関する論考が数多く現れている。ピーター・シンガーは、Project Syndicate論説で、マルクス思想の質的な欠陥を以下のように指摘している。 Marx’s reputation was severely damaged by the atrocities committed by regimes that called themselves Marxist, although there is no evidence that Marx himself would have supported such crimes. But communism collapsed largely because, as practiced in the Soviet bloc and in China under Mao, it failed

    マルクスの影響力を甦らせたもの - himaginary’s diary
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    quick_past 2018/05/07
    共産主義の失敗は一部の修正資本主義国家もやらかし始めてるようにも見える
  • かつて正しかった理論 - himaginary’s diary

    「Formerly True Theories (Wonkish and Self-Indulgent)」と題したエントリでクルーグマンが、かつては正しかったが、それを生み出した背景ゆえに成立しなくなった理論の例として以下を挙げている。 マルサス経済学 人口圧力が生産性の利得をすべて吸い上げてしまうため、大部分の人々は生存のための最低限の生活を余儀なくされる、という理論。 メソポタミアに文明が出現して以来の60世紀のうち58世紀は正しかった。 現代経済学流の考え方をしたマルサスのような人を生み出した潮流(知的好奇心、体系的な徹底した思考、科学的態度の勃興)そのものが、技術進歩を促し、マルサス的な罠から世界を救い出した。 ヒュームの正貨流出入機構論*1 1752年の「Of the balance of trade*2」は、経済学の発展において画期的な著作であり、明示的な数学は無いものの、単純

    かつて正しかった理論 - himaginary’s diary
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    quick_past 2017/07/12
    "デビッド・リカードが需要不足の可能性を否定したのは大いなる過ちであり、かつ、1817年の英国で既に間違っていた。だが、過去には正しかった。"
  • 極論から主流へ:如何に社会規範は崩壊するか - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「From Extreme to Mainstream: How Social Norms Unravel」で、著者はLeonardo Bursztyn(シカゴ大)、Georgy Egorov(ノースウエスタン大)、Stefano Fiorin(UCLA)。 以下はその要旨。 Social norms are typically thought to be persistent and long-lasting, sometimes surviving through growth, recessions, and regime changes. In some cases, however, they can quickly change. This paper examines the unraveling of social

    極論から主流へ:如何に社会規範は崩壊するか - himaginary’s diary
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    quick_past 2017/05/30
    何度も書くけど白土三平のバッコスはこういう情況を的確に描写してる傑作だと思う。
  • 米国は多くの人にとって発展途上国に後退しつつある - himaginary’s diary

    というINETブログ記事でピーター・テミンの下記の新刊が取り上げられている。原題は「America is Regressing into a Developing Nation for Most People」で、著者は同研究所のSenior Research AnalystであるLynn Parramore。 The Vanishing Middle ClassPrejudice and Power in a Dual Economy【電子書籍】[ Peter Temin ] ジャンル: ・雑誌・コミック > 洋書 > SOCIAL SCIENCEショップ: 楽天Kobo電子書籍ストア価格: 2,743円 In a new book, The Vanishing Middle Class: Prejudice and Power in a Dual Economy, Peter Te

    米国は多くの人にとって発展途上国に後退しつつある - himaginary’s diary
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    quick_past 2017/05/08
    自分で自分の足を食べてきた国は多かれ早かれこうなる。日本も既にこうなってる。
  • なぜ欧州はあれほど栄えたのか? - himaginary’s diary

    と題した論説をJoel Mokyrノースウエスタン大教授が書いている(原題は「How Europe became so rich」;H/T Mostly Economics)。 How and why did the modern world and its unprecedented prosperity begin? Learned tomes by historians, economists, political scientists and other scholars fill many bookshelves with explanations of how and why the process of modern economic growth or ‘the Great Enrichment’ exploded in western Europe in the 18th

    なぜ欧州はあれほど栄えたのか? - himaginary’s diary
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    quick_past 2017/02/20
    アメリカが19世紀末までは文化の無い蛮土扱い。逆にヨーロッパで音楽界を牛耳ったウィーンは流行が届く最も遅い場所とまで揶揄された。小規模なものも含めれば戦闘は頻繁にあったし小国乱立してた時代もあったのにね
  • 貿易と事実と政治と - himaginary’s diary

    12/4にクルーグマンが、貿易と雇用に関する混乱を明確化する、として簡単なメモを書き、ブログで紹介した。以下はそのメモからの引用。 1. How much of a role did trade play in the long-term decline in the manufacturing share of total employment, which fell from around a quarter of the work force in 1970 to 9 percent in 2015? The answer is, something, but not much. 2. How much of a role did trade play in the absolute decline in manufacturing employment, down about 5

    貿易と事実と政治と - himaginary’s diary
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    quick_past 2016/12/12
    一定の労働力という財を持たない時点で損きりだというならそれこそ将来しょってたつ子供やカムバックできる病人は最初から切られるしかない。そこを埋めるのが福祉なのだが、コスト最適化厨は初期投資すら嫌がる。
  • 保守派は左翼的経済政策を好む - himaginary’s diary

    イェシバ大学のAriel Malkaとトロント大学のMichael InzlichtがNYT論説でそう書いている(H/T Economist's View、石町日記さんツイート)。 Our research, which we published along with Christopher J. Soto of Colby College and Yphtach Lelkes of the University of Amsterdam, was the largest cross-national test of how a conservative personality style actually relates to cultural and economic attitudes. Analyzing responses from over 70,000 people fro

    保守派は左翼的経済政策を好む - himaginary’s diary
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    quick_past 2015/02/20
    日本で保守側を叫んでる連中のやってることは革新方向
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