日雇い労働者として建設現場などで働いてきた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で仕事を失い、ネットカフェの休業で住む場所も失った。持病の喘息が悪化する中で路上生活も経験。民間の支援団体の関係者からは生活保護を申請してはと促されたが、「もう少しだけ頑張ってみます」などと言ってやんわりとかわしてきたという。ヤスユキさんは取材に対しても「生活保護は恥ずかしい」と繰り返した。 借金の肩代わりから始まった貧困 出身は東北地方。高校卒業後、溶接工として働いた。さまざまな資格も取得。地元では腕のいい一人親方としての信頼も厚く、仕事の依頼は途切れることはなかった。年収は600万円ほどあったという。 人生の風向きが変わったのは20代半ば。知人から「母親が病気になった」などと泣きつかれ、ヤスユキさんの名義で複数の消費者金融業者から借金をしたのだ。総額150万円ほど。ほどなくしてその知人とは音信不通になった。返
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